綾野剛×亀梨和也、14年ぶりの共演『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』豪雨の中での対峙シーン&インタビュー映像

第6回新潮ドキュメント賞を受賞した福田ますみのルポルタージュを、綾野剛主演、三池崇史監督で映画化した『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』より、特別映像が公開された。

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2003年、小学校教諭・薮下誠一は、保護者・氷室律子に児童・氷室拓翔への体罰で告発された。体罰とはものの言いようで、その内容は聞くに耐えない虐めだった。

20年前、日本で初めて教師による児童への虐めが認定された体罰事件。報道をきっかけに、担当教輸は「史上最悪の殺人教師」と呼ばれ、停職処分になる。児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され、民事裁判へと発展。しかし、法廷は担当教諭の完全否認から幕を開けるのであった。

主人公の薮下誠一を演じるのは綾野剛。監督は三池崇史。また共演には柴咲コウ、亀梨和也、木村文乃、光石研、北村一輝、小林薫らが名を連ねる。

今回公開されたのは、本編映像に加えメイキングやインタビューなどが凝縮された特別映像。実に14年ぶりの共演にも関わらず「昨日会った?というテンションで会えちゃう」という綾野と「不思議だよね」としつつも笑顔で同意する亀梨。「誇りに思う」(綾野)、「素敵な思い出」(亀梨)と口を揃えて振り返るのは本作で大きな見どころの一つであり、二人が極限状態での魂のぶつかり合いを見せた、豪雨の中での対峙シーンだ。

殺人教師の疑惑を向けられることとなる薮下誠一(綾野)と、そのいじめの対象とされる児童・氷室拓翔の母・氷室律子(柴咲)からの訴えにより実名報道に踏み切った週刊誌の記者・鳴海三千彦(亀梨)。映像では自身への疑いを晴らすために、証言を得ようと保護者宅のインターホンに向かって「お願いします!」と何度も頼み込む薮下と、それを待ち構えていたかのように薮下にフラッシュを浴びせる鳴海の姿が。マスコミの報道で極限まで追い詰められた薮下は、雨の中傘も差さずに鳴海の胸ぐらを掴み、感情を爆発させながら自分の思いを訴える。

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実はこのシーンは人口的に雨降らしを行っているのではなく、なんと本物の豪雨だったのだ。テスト段階では晴天だった天候が本番直前で急に雲行きが怪しくなると、あっという間に豪雨が訪れた。綾野がこのシーンの撮影について「亀ちゃんは嵐まで呼んじゃうから!本当に強烈だった」と笑うと、亀梨も「それは剛くんでしょ!すごいですよ。最初は(スタッフによる)雨降らしだったのにリアル雨ですから。一瞬、10分くらい一気に」と続ける。

さらに「傘も(足元に)置いておかないといけないのに風がすごいからギリギリまで剛くんが押さえていて。で、(本番が)終わった後パーン!と晴れて『嘘でしょ!?』って」と目を大きくしながら語ると、綾野も「普通に見たらスタッフさん降らせすぎって思うくらいの。(あまりに強い風と突然の豪雨に)脅威さえ感じた」と、奇跡のような出来事を興奮気味に振り返った。

あらためてこの日の撮影について亀梨は「シーンとすごくリンクしていて、素敵な思い出になっています」と嬉しそうに語る。綾野も「とても豊かでしたし一緒にできて幸せでしたし、このシーンを亀ちゃんと立ち向かえたことをすごく誇りに思うというか。自分の俳優人生の中でとても大事なプロセスになりました」と満足そうに振り返った。

ともに重要なシーンを作り上げた綾野と亀梨だが一緒にインタビューを受けるのはこれが初めて。綾野は初めての共演について「自分の至らない芝居を真正面で受けてくれたんです。初めて共演者の人に認めてもらえたというような、すごくそれが残っていて支えになっているんです」とエピソード明かし、14年が経ち2回目の共演となった本作では「今回また現場でこういう形で再会して、お互いの成長を確かめるようにすごく丁寧に作っていけた」と振り返る。

さらに亀梨について「僕の方が年齢は上なんですけど、面倒見のいい兄貴肌」と言うと、亀梨も「お芝居の向き合い方をすごく悩んでいた時期にアツく語ったときがあって」と、振り返りつつ「それがすごく印象に残っていて、俳優業をやる上の恩人的な人」と絶大な信頼を寄せていることを明かした。

テスト後の瞬間を捉えたメイキング写真からも、2人の間には、和やかながらも堅い信頼感で結ばれた絶妙な空気が流れているように感じられる。

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映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』は6月27日公開。

ストーリー
2003年
小学校教諭・薮下誠一(綾野剛)は、保護者・氷室律子(柴咲コウ)に児童・氷室拓翔への体罰で告発された。体罰とはものの言いようで、その内容は聞くに耐えない虐めだった。
これを嗅ぎつけた週刊春報の記者・鳴海三千彦(亀梨和也)が“実名報道”に踏み切る。過激な言葉で飾られた記事は、瞬く間に世の中を震撼させ、薮下はマスコミの標的となった。誹謗中傷、裏切り、停職、壊れていく日常。次から次へと底なしの絶望が薮下をすり潰していく。
一方、律子を擁護する声は多く、“550人もの大弁護団”が結成され、前代未聞の民事訴訟へと発展。誰もが律子側の勝利を切望し、確信していたのだが、法廷で薮下の口から語られたのは―「すべて事実無根の“でっちあげ”」だという完全否認だった。
これは真実に基づく、真実を疑う物語。

『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』
出演:綾野剛 柴咲コウ 亀梨和也 大倉孝二 迫田孝也 木村文乃 光石研 北村一輝 小林薫
監督:三池崇史
原作:福田ますみ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』(新潮文庫刊)
脚本:森ハヤシ
音楽:遠藤浩二
主題歌:キタニタツヤ「なくしもの」(Sony Music Labels Inc.)
制作プロダクション:東映東京撮影所 OLM
制作協力:楽映舎
配給:東映
(C)2007 福田ますみ/新潮社 (C)2025「でっちあげ」製作委員会
detchiagemovie.jp

6月27日(金)公開

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