シム・ウンギョン主演、三宅唱監督最新作『旅と日々』本予告&本ビジュアル公開

三宅唱が監督を務め、主演にシム・ウンギョン、共演に堤真一を迎えた映画『旅と日々』の本予告と本ビジュアルが公開された。

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本作は、つげ義春「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」が原作。脚本家の李(シム・ウンギョン)が、旅先でのべん造(堤)との出会いをきっかけに、人生と向き合っていく過程を李本人が綴っていく物語だ。ひっそりと身を寄せ合う登場人物たちが、やさしさと愛おしさあふれるまなざしで描かれていく。

また本作は、第78回ロカルノ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門にて最高賞である金豹賞&ヤング審査員賞特別賞をW受賞。第30回釜山国際映画祭では、今年新設されたコンペティション部門、スペイン語圏最大の国際映画祭である第73回サン・セバスチャン国際映画祭では、サバルテギ・タバカレラ部門(多様で驚くべき映画・新しいアングルやフォーマットに挑戦する映画を上映する)に正式出品された。

この度解禁された本予告では、佐野史郎演じる魚沼教授が「いまはなにか新しいものを書いているんですか?」と、李に尋ねるシーンから始まる。「はい、でもあんまりうまくいっていません……」と自信なく答える李。「気晴らしに旅行にでも行くといいですよ」という教授の言葉に導かれるように、李はひとり北国を訪れる。たどり着いたのは、ものぐさな主人・べん造が営む、雪深い山奥の古びた宿。脚本を書いている李にべん造は「幸せな気分さ、なる話はどうだや?」と問う。ある夜、べん造が「よし、今から行ぐか」と李を夜の雪の原へと連れ出す――。

並行して描かれるのは、李の脚本世界。「シーン1、夏、海辺」。強い日差しが照りつける人気のない海辺で、夏男(髙田万作)はどこか陰のある女・渚(河合優実)と出会う。「こんなところがあるなんて知らなかった。生き返ったって感じ」とつぶやく渚のセリフに呼応するように、雪のなかで目を閉じ、周囲の音に耳を澄ます李の姿が映し出される。「いやあ、でもなかなかおもしろかったです。久しぶりに、楽しいと思いました」とほろ酔いの様子で話す李に、べん造は「おめぇはべらべらとよくしゃべるのう」と返す。

素朴な言葉のやりとりが醸し出す、親しみとユーモア。『きみの鳥はうたえる』『夜明けのすべて』に続きタッグを組んだHi’Specが手がけた音楽が、物語にどこか懐かしくも新しい感覚を与えている。「特別じゃない旅が、ちょっとだけ毎日を変える。」というコピーが表すように、旅先での見知らぬ誰かとの出会いが、ほんの少し、それでも確かに人生に変化をもたらすかもしれないという、幸福な予感に満ちた予告編となっている。

併せて解禁された本ビジュアルでは、雪景色のなかでカメラを構える李と、桶と網を携えたべん造、そして海辺を歩く渚の姿をレイアウト。そこに李の旅と創作の日々を切り取った写真がアルバムのように並んだものとなっている。

映画『旅と日々』は、11月7日より公開。

ストーリー
強い日差しが注ぎ込む夏の海。ビーチが似合わない夏男がひとりでたたずんでいると、影のある女・渚に出会う。何を語るでもなく、なんとなく散策するふたり。翌日、ふたりはまた浜辺で会う。台風が近づき大雨が降りしきる中、ふたりは海で泳ぐのだった……。
つげ義春の漫画を原作に李が脚本を書いた映画を大学の授業の一環で上映していた。上映後、学生との質疑応答で映画の感想を問われ、「私には才能がないな、と思いました」と答える李。冬になり、李はひょんなことから訪れた雪荒ぶ旅先の山奥でおんぼろ宿に迷い込む。雪の重みで今にも落ちてしまいそうな屋根。やる気の感じられない宿主、べん造。暖房もない、まともな食事も出ない、布団も自分で敷く始末。ある夜、べん造は李を夜の雪の原へと連れ出すのだった……。

『旅と日々』
出演:シム・ウンギョン 河合優実 髙田万作 斉藤陽一郎 松浦慎一郎 足立智充 梅舟惟永 佐野史郎 堤真一
監督・脚本:三宅唱
原作:つげ義春「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」
音楽:Hi’Spec
製作:映画『旅と日々』製作委員会
製作幹事:ビターズ・エンド、カルチュア・エンタテインメント
企画・プロデュース:セディックインターナショナル
制作プロダクション:ザフール
配給:ビターズ・エンド
(C) 2025『旅と日々』製作委員会
www.bitters.co.jp/tabitohibi

11月7日(金)TOHOシネマズ シャンテ、テアトル新宿ほか全国ロードショー

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