『新章パリ・オペラ座特別なシーズンの始まり』2人の新エトワールがコロナ禍に誕生！オレリー・デュポンが見出した若き才能

世界的パンデミック禍、バレエの殿堂に訪れた葛藤と静寂。新エトワール誕生までの軌跡を追った情熱のドキュメンタリー『新章パリ・オペラ座特別なシーズンの始まり』が、8月19日(金)より、Bunkamuraル・シネマ他にて全国順次公開される。

パリ・オペラ座に特別に許可を受け、パンデミック禍の閉鎖からの復活の日々を撮影した貴重な映像が数々収められた本作。マスクを着けたダンサーたちのレッスン、最高峰のエトワールたちの長い休みからの再開のレッスン、そして、新たな公演（シーズン）に向けレッスンを重ねていく日々。バレエダンサーたちの不安、葛藤、期待といった心境に寄り添いながら、ダンサーと振付師が協力し合い、ひとつの舞台を作り上げていく姿を追っていく。

未曽有のコロナ禍において、パリ・オペラ座バレエ団に次代を担う新しいエトワールが誕生した。5つに分けられた階級の最高位で、一流のダンサーの中でも一握りの選ばれた者だけがなれる、バレエ団の顔ともいわれるエトワール。本作の中では2名のエトワール誕生の瞬間が鮮明に映されている。

1人目のポール・マルクは2020年12月13日の無観客公演『ラ・バヤデール』でブロンズ・アイドル（黄金の偶像）を踊り、現役最年少でエトワールへと昇進。姉の影響でバレエを始め、10歳の時にパリ・オペラ座バレエ学校に入学。2016年にはヴァルナ国際バレエコンクールで金賞を受賞し、2020年には日本ツアーで『オネーギン』のレンスキー役を踊るなど、第一線で活躍してきた。

そして2人目のパク・セウンは2021年6月13日の『ロミオとジュリエット』の上演にてジュリエットの大役を披露し、公演終了後にアジア出身のダンサーとして初めてパリ・オペラ座のエトワールに任命された。韓国のソウルに生まれ、10歳で韓国国立バレエ・アカデミーに入学。2007年にローザンヌ国際バレエコンクールで優勝、2010年ヴァルナ国際バレエコンクールで金賞、2018年ブノワ賞最高女性ダンサー賞を受賞するなど、華やかな活躍を残している。

パリ・オペラ座が発表した今シーズンのプログラムでは、12月10日からオペラ・バスティーユで開幕予定のルドルフ・ヌレエフ版『白鳥の湖』で、この2名の新世代エトワールカップルが息の合った感動的な舞台を披露する予定。オレリー・デュポンが見出したこの若きエトワールたちの今後の活躍からも目が離せない。

コロナウイルスの蔓延によって公演開催や舞台稽古すらできない状況が続いた中で誕生した2人のエトワール。困難な現状に葛藤しながらもバレエと向き合い、それでも踊ることをやめないダンサーと、ダンサーたちに寄り添う振付師や芸術監督らスタッフの懸命な姿を切り取った本作。コロナ禍に新しい公演の形態に挑戦し、バレエという芸術に魂を注ぐ人々の姿とその情熱をぜひスクリーンで見届けてほしい。

ストーリー
世界的パンデミック禍、パリ・オペラ座も例外なく閉鎖。ダンサーたちは、1日6～10時間踊っていた日常から突如切り離され、過酷な試練と向き合っていた。2020年6月15日、3か月の自宅待機を経てクラスレッスンが再開。かつてない状況下、最高位のエトワールたちは、“オペラ座の宝”といわれる演目、ヌレエフ振付の超大作「ラ・バヤデール」の年末公演に向け稽古を重ねていく。しかし、再びの感染拡大に伴い、開幕目前に無観客配信となり、初日が千秋楽となる幻の公演となってしまう。心技体が揃う絶頂期が短く、42歳でバレエ団との契約が終了となる彼らにとって、それは落胆の決断であったが、そんな激動の中で新エトワールが誕生する―。

作品タイトル：『新章パリ・オペラ座特別なシーズンの始まり』
出演：パリ・オペラ座バレエ
アマンディーヌ・アルビッソン、レオノール・ボラック、ヴァランティーヌ・コラサント、ドロテ・ジルベール、リュドミラ・パリエロ、パク・セウン、マチュー・ガニオ、マチアス・エイマン、ジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャン、ポール・マルク
アレクサンダー・ネーフ（パリ・オペラ座総裁）、オレリー・デュポン（バレエ団芸術監督）
監督：プリシラ・ピザート
2021年/フランス/カラー/ビスタ/ステレオ/73分/原題：Une saison (très) particulière/字幕翻訳：古田由紀子
提供：dbi.inc.　EX NIHILO
配給：ギャガ

公式サイト：gaga.ne.jp/parisopera_unusual
公式Twitter：@new_parisopera
コピーライト：(C) Ex Nihilo – Opéra national de Paris – Fondation Rudolf Noureev – 2021

8月19日(金)、Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開