『春江水暖~しゅんこうすいだん』中国新世代グー・シャオガン監督よりメッセージ動画&各界著名人から絶賛コメント到着!

春江水暖~しゅんこうすいだん

グー・シャオガン監督作『春江水暖~しゅんこうすいだん』が2021年2月11日(木・祝)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開となる

『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ』のビー・ガン監督や『象は静かに座っている』の故フー・ボー監督など、近年世界が注目している中国新世代の才能の1人であるグー・シャオガン監督。『春江水暖~しゅんこうすいだん』は、本作が長編デビュー作にして2019年カンヌ国際映画祭批評家週間クロージング作品に選ばれ、昨年のカイエ・デュ・シネマ誌では第7位、中国映画で唯一デビュー作で唯一ランクインし、世界を驚かせている話題作だ。

山水画の傑作「富春山居図」にインスピレーションを得たという絵巻を広げていくような横移動スクロールの超ロングテイクや壮大なロングショットなど大胆な映像で、激動の中国を生きる市井の家族の営みを描き、日本でもすでに話題を呼んでいる。

この度、本作のシャオガン監督から日本の観客へのメッセージ動画が到着した
今回届いた動画では、監督が「とても素晴らしい!」と感激した日本版ポスターを背景に、「みなさんこんにちは」と日本語でも挨拶。また、映画について、「山水画の美学で描いた家族の映画で人生と万物の四季についての物語」と語り、コロナ禍にある日本の観客を気遣って「平和と健康と幸せ」を祈るとコメント。最後は「よろしくお願いします」と日本語で締めくくり、これほどの映画を撮った監督とは思えないおっとりした風貌で、映画の世界観とのギャップにも驚かされる。

また、各界からの本作へのコメントが到着
シャオガン監督と同世代で先日ZOOM対談も行った最新作『ヤクザと家族 The Family』(公開中)が話題の藤井道人監督が「一生に一本の映画になりました」と語り、写真家で映画監督のホンマタカシさんは「2020年No.1に決定(※2020年鑑賞のため)」、脚本家の向井康介さんは「本当に信じられない。これがある若い映像作家のデビュー作だとは」と唸るなどまさに絶賛続々。

他にも上海出身・日本で育った天才ミュージシャン王舟さん、日本の伝統的絵画の様式を用いた作風で知られる画家の山口晃さん、中国文学者の藤井省三さん、東アジア美術を研究する東京大学教授の板倉聖哲さんなど、多彩な絶賛の声が届いている。

春江水暖~しゅんこうすいだん

コメント ※順不同・敬称略

爆竹の喧騒と人々の哀愁の外に広がる雄大な自然風景。俯瞰的なカメラワークと音楽が重なった相乗効果から、現代中国の市井の人々の物語を見ているのに、悠久な時間の流れに身を置いているような気持ちになった。
王舟(ミュージシャン)

最初は小津映画やホウ・シャオシェン(侯孝賢)、エドワード・ヤン(楊徳昌)の模倣かなと思って見始めましたが、とんでもなかった。
このところ日本でも力作中国映画の公開が続いていますが、その中でも際立つ傑作です。
藤井省三(中国文学者)

グー・シャオガンが本作の発想源に、文人山水画の最高傑作「富春山居図」を挙げるのは伊達ではない。風景を普遍的な絵画世界に転生させるプロセスも含め、伝統絵画のエッセンスを、きわめて映画的な手法で再生させているのだ。時の移ろいによって変わりながら、なお変わらないものが、そこにある。
板倉聖哲(東京大学東洋文化研究所教授)

春江水暖~しゅんこうすいだん

中国料理を学ぶ中で特に惹かれた食文化、江南地方の料理。その地域の一つ杭州、富陽を舞台にし、日本と同じ様な四季の自然の移ろいと呉の都の時代からの歴史的な景観と山水画を引用した美しいショットに引き込まれてしまいました。同時に現代の開発された建造物の存在や中国の文化的背景、急激な発展に伴った中国社会の問題やリアルを家族それぞれの視点から表現されていて、物語としても強烈なメッセージを感じます。
鯨井勇一(JASMINE 総料理長)

超本格派、彗星のように現る!って感じ。これは、2020年のNo.1に決定だね。
ホンマタカシ(写真家・映画監督)
BRUTUS「みんなの映画」より抜粋
※2020年鑑賞のため

解体されつつある薄暗い建物で作業中の男が瓦礫の中に見出した手紙をライターの光で読み上げるのにそっと寄り添う。大河を泳いで行く男とその周りに悠然と広がる風景を何分間にも及ぶ長いトラベリングで追う。障害がある少年が祖母の誕生会で自分の居場所をゆっくりと見出して行くまでを、あるいはその祖母がこの世でないどこかに繋がっているような荒涼とした長い路地を漂っていく様をそっと見守る。グー・シャオガンのカメラは映し出すものたちへの敬意とともに、そうして時間と空間をたっぷりと、適切に用い、それらの繋がりをけたたましく崩壊しようとする響きと怒りへ、慎ましくも大いなる抵抗を示してみせる。
坂本安美(映画批評、アンスティチュ・フランセ日本映画プログラム主任)

春江水暖~しゅんこうすいだん

山水画に着想を得たという横移動の長回しの絵巻の中に、中国映画の良識がすべて詰まっている。
本当に信じられない。これがある若い映像作家のデビュー作だとは……。
この映画は、残る。
向井康介(脚本家)

絵巻は右から左に見る。観者の目の動きや鑑賞時間が転写され、画中、時が流れ事物は動く。逆に本編随一の印象的なスクロールは正に絵巻を巻き取るように左から右へなされ地勢や空間、幾層かの時間を写し取る。その時、風景自体が観者となり登場人物や私達までをもそこに落とし込む。静かで美しくありながら物凄まじい鑑賞体験をする事になる。
山口晃(画家)

中国に生きる、一人の素晴らしい映画作家に最大の敬意を表したい。変わりゆく社会を、家族という普遍から描いた傑作。
一生に一本の映画になりました。
藤井道人(映画監督・脚本家)

春江水暖~しゅんこうすいだん

ストーリー
大河・富春江が流れる街。老いた母と4人の息子、孫娘の恋。
ある大家族の四季と変わりゆく世界。

杭州市、富陽。大河、富春江が流れる。しかし今、富陽地区は再開発の只中にある。顧(ぐー)家の家長である母の誕生日の祝宴の夜。老いた母のもとに4人の兄弟や親戚たちが集う。その祝宴の最中に、母が脳卒中で倒れてしまう。認知症が進み、介護が必要なった母。「黄金大飯店」という店を経営する長男、漁師を生業としている次男、男手ひとつでダウン症の息子を育てながら、闇社会に足を踏み入れる三男、独身生活を気ままに楽しむ四男。息子たちは思いもがけず、それぞれの人生に直面する。

春江水暖~しゅんこうすいだん
春江水暖~しゅんこうすいだん
春江水暖~しゅんこうすいだん

作品タイトル:『春江水暖~しゅんこうすいだん』
出演:チエン・ヨウファー、ワン・フォンジュエン
監督・脚本:グー・シャオガン
音楽:ドウ・ウェイ
中国映画/2019年/150分
字幕:市山尚三、武井みゆき 字幕監修:新田理恵
配給:ムヴィオラ

公式サイト:http://www.moviola.jp/shunkosuidan/
公式Twitter:@shunkosuidan
コピーライト:(C)2019 Factory Gate Films All Rights Reserved

2021年2月11日(木・祝)Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開

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