『誰かの花』深田晃司、奥浩哉、HONEBONEのEMILYほか、各界より絶賛コメントが続々 ―公開中

現在公開中の、横浜ジャック&ベティ30周年企画映画『誰かの花』へ、深田晃司(映画監督)、奥 浩哉(漫画家)、HONEBONE/EMILY(ミュージシャン)ほか、各界より絶賛コメントが到着した。

第34回東京国際映画祭 アジアの未来部門にてアジアの新人監督10作品に選出された本作には、カトウシンスケ(『ケンとカズ』小路紘史監督)をはじめ、吉行和子(『東京家族』山田洋次監督)、高橋長英(『それでもボクはやってない』周防正行監督)の他、和田光沙、テイ龍進、篠原篤など実力派俳優、若手俳優・村上穂乃佳、横浜に縁の深い大石吾朗、渡辺梓、寉岡萌希、堀春菜、笠松七海らがジャック&ベティ30周年映画に集結した。本格的な映画出演がはじめての子役・太田琉星は素晴らしい演技力をみせている。

監督は、長編2作目となる奥田裕介。前作『世界を変えなかった不確かな罪』(2017年)はコアな映画ファンを中心に高い評価を受けている。横浜出身の監督ならではの視点で、そこに住まう人と心を真摯に捉え丁寧に描いた物語となっている。

コメント(敬称略・順不同)

深田晃司(映画監督)
崩れる寸前の積み木のような緊張感と鮮烈な風と光に魅せられました。そしてカトウシンスケさんの「さよなら」。これを聞くためにも見て欲しい作品でした。

日向史有(ドキュメンタリー監督)
登場人物が抱える逃れられない矛盾に、胸が張り裂けそうになった。善と悪が同居する人間の残酷さは、心にじっとり残り続ける。

日食なつこ(ピアノ弾き語りソロアーティスト)
昨年某対談で奥田監督は「人々がマルチタスクになっている」と仰った。何かをしながら片手間で嗜めるような軽量で風通しのよいものごとが好まれる時代において、奥田監督はこの映画に高密度の重力を与えていると感じる。その重力はきっと、考えることや感じることから遠ざかりつつある者たちを熟考の場へ呼びもどす力を持っているのだ。

HONEBONE/EMILY(ミュージシャン)
家族って身近だけれど、実は一番向き合うのが怖いものでもある。そんな怖いものや悲しい真実には蓋をしたい。幸せなことにだけ目を向けていたい。『誰かの花』を観た時、無理矢理その蓋を開けられたような痛みがあった。映画に「嫌でも現実に目を向けろよ」といわれた気がした。でもそれと同時に、「自分の痛みは自分と時間しか癒せない」ということを教えてくれる、””みちしるべ””のような作品だった。

安田弘之(漫画家)
確かに明らかな悪意と共に生きている人たちはいます。傷つけることが目的の純粋な悪はあります。でもそんな悪いやつらを掃除したらみんな仲良く平和な世界に!…な~んてならない。逆立ちしてもならないんです。悪いやつが一人も出てこないのに。みんなが一生懸命で誰かに優しいだけなのに。そこにも加害と罪は生まれ、それとても、とんでもなく重い…。この後味。ぜひ味わってほしいです。家に持って帰ってずっと噛んでられる映画。

奥 浩哉(漫画家)
痴呆症の同居の父による植木鉢落下事故という現実でも本当に起こってそうな題材をリアルタッチで顛末を描いていて非常に興味深く観た。主演のカトウシンスケは存在感があり良い味を出していた。吉行和子,高橋長英のベテラン勢も安定感のある演技で映画に自然と没入できた。奥田裕介監督が撮影に4年かけたと言うことだけあり、ワンカットごとの演技の細かさリアリズムは見応えがあった。

誰かの花
誰かの花

誰かの想いと、悲劇と救い
ストーリー
鉄工所で働く孝秋(カトウシンスケ)は、薄れゆく記憶の中で徘徊する父・忠義(高橋長英)とそんな父に振り回される母・マチ(吉行和子)のことが気がかりで、実家の団地を訪れる。しかし忠義は、数年前に死んだ孝秋の兄と区別がつかないのか、彼を見てもただぼんやりと頷くだけであった。
強風吹き荒れるある日、事故が起こる。団地のベランダから落ちた植木鉢が住民に直撃し、救急車やパトカーが駆けつける騒動となったのだ。父の安否を心配して慌てた孝秋であったが、忠義は何事もなかったかのように自宅にいた。だがベランダの窓は開き、忠義の手袋には土が…。一転して父への疑いを募らせていく孝秋。
「誰かの花」をめぐり繰り広げられる偽りと真実の数々。それらが亡き兄の記憶と交差した時、孝秋が見つけたひとつの〈答え〉とは。

作品タイトル:『誰かの花』
出演:カトウシンスケ 吉行和子 高橋長英 和田光沙 村上穂乃佳 篠原篤 太田琉星
大石吾朗 テイ龍進 渡辺梓 加藤満 寉岡萌希 富岡英里子 堀春菜 笠松七海
脚本・監督:奥田裕介
撮影:野口高遠|照明:高橋清隆|録音:高島良太|衣装:大友良介|ヘアメイク:ayadonald 大久保里奈
制作:佐直輝尚|助監督:松村慎也 小林尚希 高野悟志|音楽:伴正人|整音:東遼太郎
エクゼクティブプロデューサー:大石暢 加藤敦史 村岡高幸 梶原俊幸|プロデューサー:飯塚冬酒
製作:横浜シネマ・ジャック&ベティ30周年企画映画製作委員会
2021年|日本|115分|5.1ch|アメリカンビスタ
宣伝・配給:GACHINKO Film

公式サイト:http://g-film.net/somebody/
コピーライト:(C)横浜シネマ・ジャック&ベティ30周年企画映画製作委員会

2022年1月29日(土)より横浜ジャック&ベティ、ユーロスペースほか全国順次公開

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