【レポート】映画『へレディタリー/継承』映画・音楽ジャーナリストの宇野維正さん&タレントの奥浜レイラさんが本作を絶賛

へレディタリー/継承

「ホラーの常識を覆した最高傑作」「現代ホラーの頂点」と批評家から最高の評価を受け、全米を震撼させたホラー映画『へレディタリー/継承』が11月30日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショーとなる。主演は『シックス・センス』『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレット。本作で見せる鬼気迫る怪演で、既に来年のオスカー主演女優賞ノミネートが確実視されている。
この度、劇場公開を来週に控えた11月19日(月)に、映画・音楽ジャーナリストの宇野維正さんと、タレントの奥浜レイラさんをゲストに迎えた試写会トークイベントが開催された。

『ヘレディタリー/継承』 宇野維正さん、奥浜レイラさん登壇トークイベント 概要

日程:11月19日(月)
場所:ユーロライブ(東京都渋谷区円山町1?5)
登壇者:宇野維正さん(映画・音楽ジャーナリスト) 奥浜レイラさん(タレント)

「ホラーの常識を覆した最高傑作」「現代ホラーの頂点」と批評家から最高の評価を受け、“今年最恐のホラー”との呼び声高い映画『ヘレディタリー/継承』。本作を「最高完成度の本気でクソ怖いホラー映画」と絶賛する映画・音楽ジャーナリストの宇野維正さんと、タレントの奥浜レイラさんを迎えてトークイベント付き試写会が行われた。

『ムーンライト』や『レディ・バード』、『アンダー・ザ・シルバーレイク』など数々の話題作を手掛けてきた映画会社A24の製作である本作。宇野さんは、まずA24作品であることに着目し、「A24は、インディペンデントのスタジオとしては考えられないくらいの打率で良い作品を出しています」とA24がヒットを続けていることを評価。本作については「A24が作るホラー映画。アート寄りで今風のホラーという先入観を持って観たのですが、かなりストレートなホラーでした。色々な方が言っているが60年代70年代のホラー映画の名作のような映画になっていたことに面食らいました」と大絶賛。もともとホラー映画が好きだという奥浜さんも、「最近は音で脅かされるようなアトラクション系のホラー映画が多いの対し、本作は正体を現さない“何か”がとにかく恐ろしくて、精神を支配されていく感覚に、“私が求めていたホラーはコレだ!”と思えました」とこちらも大絶賛していた。
本作の怖さについて、「何も起きていない中で何かが起きそうな予感がずっと続きます。」としたうえで、宇野さんは「登場人物の後ろ側で実は色々なことが起きています。観客をここまで不安にさせる映画は今までありませんでした。」と本作の凄さを語った。

本作の監督アリ・アスターについて、「アリ・アスターという監督は、とにかく、観客の神経を逆なですることに命を懸けていますよね(笑)」と話す。「チャーリーが鳩の首を切るシーンで食べているチョコレートが、アメリカでお馴染みの「Dove」のチョコレート。「鳩」という意味の名前のチョコレートを食べながら、鳩の首を切るという、そういう意地悪な嫌がらせみたいなことが、全編にわたって実はあるんです。」と、アリ・アスターの細かい演出について語った。「とにかく2回目を観るとさらに色々なことが分かってきます。監督は、本当に人の神経を逆なですることに命を懸けているのと同時に、間違いなく強烈な映画マニア。「エクソシスト」や「オーメン」などの影響を受けながらも、ホラー映画監督にしてはめずらしく完全主義者的でとにかく作り込むのです。非常に面白い監督が登場しました。短編の頃から技術も脚本も本当に上手い。長きに渡って我々を楽しませてくれる監督の誕生に立ち会えたなという感じがしています」と語った。
最後に「2度観ると色んな発見があるし、散りばめられた伏線を楽しむ作り方を明確にしている映画。近年面白いホラー映画が沢山出ていますが、本作は頭一つ抜けていると思う。全部監督の意図通りに細かく作り込まれているので、完成度が高く、作品に対して信頼が増していくばかり」と評価の高さを称えた。

ストーリー
この家族の物語は、あなたの永遠のトラウマになる。
グラハム家の祖母・エレンが亡くなった。エレンは気難しく、謎の多い人物だった。エレンの遺品が入った箱には、「私を憎まないで」というメモが挟んであった。エレンの娘アニーは、過去の出来事がきっかけでエレンに愛憎入り交じる感情を抱いていた。自らの人生を精巧なミニチュアで表現するアーティストであるアニーは、エレンとの暗い思い出をミニチュアにし、セラピーにも通う。夫のスティーヴン、内気な高校生の息子ピーター、祖母に溺愛されていた対人恐怖症の娘チャーリーとともに、家族を亡くした哀しみを乗り越えようとしていたのだ。自分たちがエレンから忌まわしい“何か”を受け継いでしまってことに気づかぬまま・・・。
チャーリーの様子がおかしい。祖母が遺した“何か”を感じているのか、不気味な表情で虚空を見つめている。
彼女の部屋を覗くと、アニーがミニチュアを作るように、チャーリーも自分の部屋でこっそりと人形を作り続けていた。それは、動物の生首とガラクタでできた狂気のオブジェだった。
やがて奇妙な出来事がグラハム家に頻発する。不思議な光が部屋を走る、誰かの話し声が聞こえる、暗闇に誰かの気配がする・・・。そして最悪な出来事が起こり、一家は修復不能なまでに崩壊。そして想像を絶する恐怖が一家を襲う。
“受け継いだら死ぬ” 祖母が家族に遺した“何か”とは一体?

作品タイトル:『へレディタリー/継承』
出演:トニ・コレット、ガブリエル・バーン、アレックス・ウォルフ、ミリー・シャピロ、アン・ダウド
脚本・監督:アリ・アスター
製作:ケビン・フレイクス、ラース・クヌードセン、バディ・パトリック
撮影監督:パヴェウ・ポゴジェルスキ
編集:ジェニファー・レイム、ルシアン・ジョンストン
音楽:コリン・ステットソン
ミニチュア模型・特殊メイク:スティーブ・ニューバーン
提供:ファントム・フィルム/カルチュア・パブリッシャーズ
原題:HEREDITARY|2018年|アメリカ映画|ビスタサイズ|上映時間:127分|PG-12
配給:ファントム・フィルム

公式サイト:hereditary-movie.jp
公式twitter:@hereditarymoviejp
公式instagram:@hereditary.movie
コピーライト:(c)2018 Hereditary Film Productions, LLC

11.30(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

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