【レポート】『スイート・マイホーム』ジャパンプレミアに窪田正孝、蓮佛美沙子、奈緒、磯村アメリ、齊藤 工監督が登壇!

スイート・マイホーム

映画『スイート・マイホーム』(9月1日(金)公開)のジャパンプレミアが8月3日(木)に開催され、主演の窪田正孝をはじめ、共演の蓮佛美沙子奈緒、窪田と蓮佛が演じる夫婦の娘役・磯村アメリ、さらに齊藤 工監督が登壇した。

すでに上海国際映画祭、ニューヨーク・アジアン映画祭で上映され、大きな反響を呼んでいる本作がこの日、日本で初めて披露された。

『スイート・マイホーム』ジャパンプレミア舞台挨拶 概要

日時:8月3日(木) 18:30~19:00 ※上映前イベント
登壇者(敬称略):窪田正孝、蓮佛美沙子、奈緒、磯村アメリ、齊藤 工監督
場所:TOHOシネマズ 六本木ヒルズ スクリーン7

2018年「第13回小説現代長編新人賞」を受賞した神津凛子のデビュー作を映画化した本作は、1台のエアコンで家全体を暖められるという「まほうの家」と呼ばれる念願のマイホームに引っ越した直後から、次々と奇妙で不可解な現象に襲われる一家を描くホラー・ミステリー。

海外の映画祭を経ての凱旋ジャパンプレミアだけに、客席は満員御礼。愛する妻と幼い娘のために一軒家を購入する主人公・清沢賢二を演じた窪田は、俳優としての齊藤監督とは最多共演の仲だと明かし、「工さんが監督として描く世界で自由に動くことが出来るのは貴重な時間でしたが、不思議な感じもあった。一緒にやっていた20代の頃は自分が調子に乗っていたときもあったので恥ずかしい部分も…。でもそれも含めてぶつけたかった」とオファーを快諾したという。

そんな関係性も抜擢理由だったという齊藤監督だが、一方で「主人公を窪田正孝さんが演じていただくのが一映画ファンとしての第一条件でした」と俳優としても信頼を寄せていることを明かし、「この原作の世界に太刀打ちできるのは生身の人間の表現だったりするので、僕なんかが太刀打ちできない枠の役者さんたちが集まってくれました」とオールスターキャスト集結に自信を見せた。

賢二の妻で、暖かい新居への移転を夢見ている清沢ひとみ役の蓮佛は、夫役の窪田について「醸し出している雰囲気や佇まいや現場での向き合い方が柔らかくて穏やか。その空気感に引っ張ってもらってひとみとして安心して隣にいさせていただきました。怖くておぞましい作品ですが、幸せな現場でした」と信頼しきり。

一方、賢二とひとみの長女・清沢サチ役の磯村は「磯村アメリ、6歳です」と指で6歳のマークを作りながら挨拶すると、それにつられる形で齊藤監督も「齊藤 工です。もうすぐ42歳です!」と饒舌に挨拶。磯村は無邪気な笑顔や発言で会場をほっこりとさせながら「撮影は楽しかった!(窪田が)肩車とかしてくれた!」と回想し、齊藤監督については「優しい!カッコよくて可愛くてまさった!」とチャーミングな言い回しで笑いを誘っていた。

賢二たちの新居「まほうの家」の営業担当・本田役の奈緒は「齊藤組に入りたかったので今回参加が出来て良かった。撮影日数は少なかったけれど、齊藤組の穏やかな空気に包まれて楽しかったです」と感謝。

そして日本での劇場公開を前に上海国際映画祭やニューヨーク・アジアン映画祭での上映に立ち会った齊藤監督は、現地の様子を聞かれると「観客の皆さんの感情がストレートでまるでアトラクションのように悲鳴が起こったりした。怯えてくれたり、思わぬところで笑いが起こったり。アトラクションとしてこの作品をふんだんに味わってくれて、この映画がどんなものなのかを教えてもらった気がした」と好感触を得た様子。

すると、怖いものは平気という磯村は「メッチャ怖かった~!全部が怖いです!」とこれから本作を観る観客に向けて大きな声で作品をPRしていた。

また本作のテーマにちなみ、それぞれの「我が家の秘密」をフリップに記入して発表。磯村は「カエル」と書いて「友達からオタマジャクシをもらってカエルになったけれど一匹いなくなった。部屋のどこかにいるかもしれません。これは秘密です!」と詳細を説明。これに齊藤監督は「部屋にいるじゃなくていなくなった…怖いね」と意外にもイマジネーションを刺激されていた。

蓮佛は「お年玉は本」と書き、「両親からお年玉の代わりに毎年本をもらった。子供の頃は本当に嫌でお金が欲しかった。でも今となっては仕事で台本を読んだりするので、親に感謝です」としみじみ。奈緒は「卵がたくさん眠ってる」と挙げ、「飼っているワンちゃんが卵型のおもちゃを定期的になくしていまだに見つからない。上手く隠している」とエピソードを口にした。

窪田は「アリ発生!」と記して「どこからともなく家の中にアリが発生する。ただ発生するというといっぱい出てくるはずなのに、3、4匹。どこからともなく出てきてどこにも発生源がない」と怪訝な表情。これにすかさず磯村は「窓でも開いていたんじゃないの?」と気にしていた。

一方、齊藤監督は磯村に倣って「我が家の秘密」について「カエル」とボケつつも「謎の破裂音。家でパン!という音が時折する」と発表した。これに蓮佛は「え?本当のやつ?怖い」と怯えたが、その正体は「酵母菌」で、齊藤監督は「瓶で酵素ジュースを作っていて、発酵すると瓶の中の空気が破裂する。瓶の蓋を開けるなんて相当強い力だと思う」と解説。

しかしこれにポカンとした顔を見せた磯村は、「発酵?わからない。なんだろう?」と言葉が理解できなかった様子。すると齊藤監督は「人間が出来る唯一の錬金術だね」と絶妙な例えで言い直し、壇上の大人たちは「あー!」と納得の表情だった。

ホラー・ミステリー作品のジャパンプレミアとは思えぬ温かいステージもあっという間に終了。
最後に主演の窪田は「サスペンスホラーでダークな部分がベースとしてあるけれど、一番怖いのは人間だとまざまざと描いた作品。ぜひ楽しんで観てほしいです」とアピール。

齊藤監督も「日本ではまだ俳優が監督することに対してフィルターが掛かってしまいがちだけれど、ここに映り込んでいる役者さんたちの表現は素晴らしいです。映画館という館で『スイート・マイホーム』を観ていただき、どこかに自分自身を見つけてもらえたら嬉しいです」と観客に呼び掛けた。

ストーリー
極寒の地・長野県に住むスポーツインストラクターの清沢賢二は、愛する妻と幼い娘のために念願の一軒家を購入する。“まほうの家”と謳われたその住宅の地下には、巨大な暖房設備があり、家全体を温めてくれるという。理想のマイホームを手に入れ、充実を噛みしめながら新居生活をスタートさせた清沢一家。だが、その温かい幸せは、ある不可解な出来事をきっかけに身の毛立つ恐怖へと転じていく。
差出人不明の脅迫メール、地下に魅せられる娘、赤ん坊の瞳に映り込んだ「何か」に戦慄する妻、監視の目に怯えて暮らす実家の兄、周囲で起きる関係者たちの変死事件。そして蘇る、賢二の隠された記憶。その「家」には何があるのか、それとも何者かの思惑なのか。最後に一家が辿り着いた驚愕の真相とは?

作品タイトル:『スイート・マイホーム』
出演:窪田正孝
蓮佛美沙子 奈緒
中島 歩 里々佳 吉田健悟 磯村アメリ
松角洋平 岩谷健司 根岸季衣
窪塚洋介
監督:齊藤 工
原作:神津凛子「スイート・マイホーム」(講談社文庫)
脚本:倉持 裕
音楽:南方裕里衣
制作プロダクション:日活 ジャンゴフィルム
企画協力:フラミンゴ
製作幹事・配給:日活 東京テアトル

公式サイト:sweetmyhome.jp
公式Twitter:@sweetmyhome_jp
コピーライト:(C)2023『スイート・マイホーム』製作委員会 (C)神津凛子/講談社

91日(金)全国公開

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