EXOのメンバー、レイとしても活躍するチャン・イーシン(张艺兴)を主演に、耳のきこえない父と7歳の娘の心温まる絆を描き、本年4月に本国中国で初登場1位を獲得した映画『愛がきこえる』より、新場面写真が届いた。

ろう者の父シャオマー(小馬)とコーダ(耳が聞こえない、または聞こえにくい親を持つ聴者の子ども)の娘ムームー(木木)。支え合って生きる父娘のささやかな日々は、5年前に出ていった母の来訪によって軋み始める。
主人公のシャオマーに扮するチャン・イーシンは、幼い娘の幸せだけを願い必死に駆けずり回るシングルファーザーを文字通り全身全霊で熱演する。シャオマーの愛情を一身に受けるムームーに抜てきされたのは、これが映画デビューとなる新星リー・ルオアン(李珞桉)。監督は、中国で社会現象を呼び起こしたヒット作『あなたがここにいてほしい』のシャー・モー(沙漠)。
今回届いたのは、本作の新場面写真8点。シャオマーが柔らかな笑顔を浮かべながらムームーに手話で<パパが一番残念なのは、ムームーの声が聞こえないこと。ムームーの声はきっと世界で一番きれいだ>と語りかけている場面を捉えたカット。日に日にボロボロになっていく父の身を案じて泣き出してしまったムームーに対して、シャオマーが心からの思いを伝えようとする劇中でも特に強い印象を残すシーンが切り取られている。

そのほか、ふたりが暮らすろう者のコミュニティの住民たちとの賑やかな日常風景、新生活を始めたシャオマーとムームーが重なり合って眠る様子、5年振りに現れたムームーの母親シャオジンが娘を二度と離すまいと強く抱きしめる姿、シャオマーが闇ビジネスのメンバーに騙されていく様子など、お互いを思い合うふたりのかけがえのない日常や、それが試されることになるいくつもの逆境を捉えている。






また、シャオマー役のチャン・イーシンを除く全てのろう者役には、当事者を俳優として起用。本作以前にもろう者にまつわる短編を手がけたことのある監督のこのテーマへの強い共感をうかがわせる。
そんな本作は、10月に行われた「2025東京・中国映画週間」に出品され、第10回ゴールドクレイン賞(金鶴賞)の観客賞と最優秀主演男優賞(チャン・イーシン)をW受賞の快挙。映画週間に合わせて来日したチャン・イーシンは、最優秀主演男優賞の受賞に際して「『愛がきこえる』のおかげでシャオマーと出会えました。この役を引き受けたのは、ろう者の父親による娘への深い愛を感じたからです。これは、とてつもなく偉大で強い愛です。この映画を通してより多くの方たちが手話に対して興味を持って学んでくださること、ろう者の方たちと交流してもらえることを願っています。そして、“アイドルは演技がひどい”といううわさもあるようですが、ひとりのアイドルとして、堂々とした俳優としてここに立っています」とスピーチをした。
映画『愛がきこえる』は2026年1月9日公開。
ストーリー
耳の聞こえない父シャオマーとろう者のコミュニティで暮らす7歳の娘ムームー。「私がいないとパパはお金を稼げない」と小学校には通わず、日々コーダとして生活を支えていた。そんな折、5年前に離婚して出ていった母親シャオジンが「ムームーに“普通”の生活をさせたい」と引き取りに戻ってくる。彼女なりに娘の将来を考えての提案だったが、シャオマーは激高して取り合わず、親権をめぐって裁判で争う事態に発展してしまう。娘との生活を守るべくシャオマーは新たにホテルで住み込みの仕事を始め、ムームーを小学校に通わせ始めるが、耳が聞こえないことから職場でトラブルが相次ぎ、立ち退きを命じられる。追い詰められた彼は、意図的に事故を起こして自動車保険をかすめ取る闇ビジネスに加担してしまうのだった。ただ一緒にいたいだけなのに、非情な運命に引き裂かれていく父娘。分かちがたい絆で結ばれた2人の愛は、逆境を乗り越えられるのか――。
『愛がきこえる』
出演:张艺兴(チャン・イーシン) 李珞桉(リー・ルオアン)
監督:沙漠(シャー・モー)
原題:不说话的爱|英題:MuMu|2025年|中国|中国語|111分|ビスタ|カラー|5.1ch|日本語字幕:本多由枝
配給:マーチ
(C) CKF PICTURES (Ningbo) Co., Ltd. / iQIYI Pictures (Beijing) Co., Ltd. / Shanghai Tao Piao Movie & TV Culture Co.,Ltd.
march.film/aigakikoeru
2026年1月9日(金)全国ロードショー