恩田陸のミステリー小説「ユージニア」が全6話のWOWOWオリジナルドラマとして映像化され、11月8日より放送・配信スタートすることが明らかに。岸井ゆきのがWOWOW初主演を務める。

2005年発表の「ユージニア」は、第59回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)に輝いた傑作ミステリー。国内累計38万部を誇る。さらに、2020年アメリカ「NYタイムズ・今年の100冊」選出、2022年「ドイツ犯罪小説賞・国際部門」1位、さらに6言語(英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語・イタリア語・韓国語)に翻訳され、海外でも絶大な評価を得ている。
北陸、K市の名家で発生した、17名が死亡した毒殺事件(中大垣町大量殺人事件)で幕を切る本作は、第一発見者で事件を題材にした作品を書いた小説家、生き残った盲目の少女、事件を追うライターなど、3人の女性をはじめ、関係者たちが、30年の時を経てもなお、毒殺事件に翻弄されていく様子を描く。

岸井が演じるのは、11歳で大量毒殺事件の目撃者となった主人公・雑賀満喜子。満喜子はのちに事件の経緯を卒論としてまとめ、出版社の目にとまり、小説「忘れられた祝祭」として出版し、ベストセラーとなる。満喜子は、ある人物の影響から、話す相手によって声色や喋り方を変幻自在に変える役どころだ。
脚本は、安達奈緒子が担当。安達と岸井はNHK土曜ドラマ「お別れホスピタル」(24)「お別れホスピタル2」(26)でお馴染みのタッグである。さらに、メイン監督を務めるのは、『金子差入店』(25)の古川豪。もう一人の監督としてNHK「東京サラダボウル」(25)、ディズニープラス「ガンニバル」(22~)などの川井隼人が参加する。
岸井、恩田、安達、古川らのコメントは以下のとおり。
岸井ゆきの コメント
本作の主演が決まった時の印象
恩田先生の小説は中学の頃から拝読していたので、オファーはとても嬉しく、同じくらいのプレッシャーもありました。
安達奈緒子さんの脚本だと聞き、いつも多角的に世界を描いていく安達さんとならこの物語に一緒に飛び込めるかもしれないと感じました。
実際に演じられてみて
話す人や、その時の気持ち、状況によって話す速度やイメージが変わる役だったので、シーンとシーンの繋がりを気にせずお芝居をするのは新鮮でした。
視聴者の皆様へのメッセージ
人生は選択の連続であるはずなのに、自分の意思とは別に、巻き込まれてしまった、つまり運命にもたらされた現実の中でそれぞれがどう生きるかの軌跡だと感じます。
記憶されたものと記録は同じものではないかもしれません。是非楽しんで観ていただければ幸いです。
恩田陸(原作者) コメント
「ユージニア」の映像化が決まった時のお気持ち
2005年の刊行以来、海外からも含め映像化のオファーはいろいろいただいていたのですが、刊行20 年目の節目に映像化が決まったのは、完全版が出たこともあり、感慨深いものがあります。
視聴者の皆様へのメッセージ
映像版は、またひとつの新たな『ユージニア』になっていると思います。素晴らしい脚本とキャストに恵まれ、私も皆さんと一緒にワクワクしています。
安達奈緒子(脚本)コメント
視聴者の皆様へのメッセージ
脚本の大筋ができた頃、恩田陸先生にお目にかかる機会をいただきました。この難解であるがゆえに取り憑かれてしまう物語の“正解”が掴みたくて、わたしは縋る思いでさまざまお尋ねし、恩田先生はそのすべてに丁寧に答えてくださいました。でも先生は“わかりやすい正解”を絶妙に回避されていたように思います。
『ユージニア』は読者や視聴者を、“傍観者”という安全な場所から引きずり出す物語だと感じています。否応なく事件に巻き込まれ、自分が見たものが見たまま真実だと言いきれるのか、物語が進むにつれてわからなくなってしまう。そのそれぞれの“体験”を映像にする。大変な挑戦だと思います。けれどわたしは、この物語の駆動である満喜子が掴んだ、満喜子だけの“真実”を見てみたいと思いました。
岸井ゆきのさんが、その身体を通じて満喜子の体験を紡ぎ出してくださっています。「真実を知っているのはわたしだけ」という陶酔感に一緒に浸っていただけたらと思います。
古川豪(監督) コメント
視聴者の皆様へのメッセージ
世界的ベストセラー小説の実写化に携わらせていただけたこと大変光栄です。
恩田陸先生が作り上げた唯一無二の世界観、ページをめくる手を止められないあの感覚を大切に、岸井ゆきのさんはじめ豪華キャスト陣、大切なスタッフたちとともに作りました。是非よろしくお願いいたします。
山田雅樹(WOWOW/コンテンツプロデュース局ドラマ制作部 チーフプロデューサー) コメント
視聴者の皆様へのメッセージ
『ユージニア』を初めて読んだ時、読み終えた後も何かが心にくすぶり続け、まさに、それが原作世界の澱のようになかなか離れてくれませんでした。美しい過去の記憶の情景の中に描かれた事件。「誰がやったのか」ではなく「なぜ人はこの事件に狂わされ損なわれ続けるのか」という問い。そして、読者自身が物語に「参加している」ような感覚――原作出版のKADOKAWAの小寺プロデューサーにお声がけいただき、角川大映スタジオのご協力のもと、脚本に安達奈緒子さん、古川豪監督、そして、主演に岸井ゆきのさんを迎え、「この作品はこれまでにないドラマになる」という確信がありました。本作の原作『ユージニア』は、米・ニューヨーク・タイムズ、英・ガーディアン、ドイツ・ミステリー界をはじめ、6言語に翻訳され、世界中で読まれてきた物語です。その傑作が、いよいよ映像になります。事実を超えた真実で、どうか震えていただけたら幸いです。
<キャスト・スタッフ>
出演:岸井ゆきの
原作:恩田 陸『ユージニア』KADOKAWA/角川文庫
脚本:安達奈緒子
音楽:ベンジャミン ベドゥサック
監督:古川豪、川井隼人
プロデューサー:山田雅樹 稲葉尚人 中田志保 家冨未央
協力プロデューサー:小寺剛雄 施夢潔
制作プロダクション:角川大映スタジオ
企画協力:KADOKAWA
製作著作:WOWOW
「連続ドラマW 恩田陸 ユージニア」
WOWOWにて11月8日(日)スタート
毎週日曜午後10:00放送・配信(全6話)【第1話無料放送】
https://www.wowow.co.jp/drama/original/eugenia/