台湾・韓国合作映画『那張照片裡的我們(The Photo From 1977)』が、『1977 あの写真の私たち』の邦題で、11月13日より公開されることが決定。この度、ポスタービジュアルと場面写真が解禁された。

1977年。台湾は高度経済成長の真っただ中にあった。フォークソング運動が盛り上がり、党外勢力が台頭し始める一方で、戒厳令下の社会にはさまざまな緊張とエネルギーが渦巻いていた。そんな時代のうねりの中、保守的な客家の町・中壢(ジョンリー)にある町初の写真館「華壢(ホワリー)写真館」は、静かに時代の変化を見つめ続けていた。
写真館の主人の娘、范賢英(ファン・シエンイン)は読字障害を抱えており、文字を読むことができない。小学校卒業後は進学せず、父の写真館を手伝いながら、密かに写真撮影を学んでいた。保守的な客家の家庭に育った彼女は、写真家になる夢を父に打ち明けられずにいる。
幼なじみの李弘國(リー・ホングオ)は社会問題への関心が高く、フォークソングの創作にも参加する情熱的な大学生。明るく快活に見えるが、実は長年賢英に想いを寄せている。
ある日、韓国人テコンドー指導者・金浩熙(ジン・ハオシー)が青年団の招きで中壢を訪れる。過去に秘密を抱えた彼の存在は賢英の好奇心をかき立てる。互いを知るにつれ、三人の関係には微妙な変化が生まれていく。
本作は、2025年の台北金馬映画祭へ公式招待され、最優秀撮影賞、最優秀視覚効果賞、最優秀オリジナル映画歌曲賞にてノミネートをはじめ、パリ台湾映画祭、メルボルン台湾映画祭、台北映画賞、バンクーバー台湾映画祭など台湾国内の数々の映画祭で高く評価された。

Netflixシリーズ「模倣犯」や、ドラマ「悪との距離」「次の被害者」「茶金 ゴールドリーフ」などをプロデューサーとして手がけてきたフィル・タンが、フランク・チェンと共に監督を務めた。初監督に挑戦したフィル・タンは「単なる恋愛物語ではありません。困難の中でも自分らしく生き、人生の力を取り戻し、世界と向き合う勇気についての物語です。映像美術や衣装を通してその時代を丁寧に再現し、人々と時代が織り成す深い共鳴を描いています」とコメントを寄せた。(フィル・タンのコメント全文とフランク・チェンからのコメントは本記事下に掲載)
ヒロインのシエンインを演じるのはNetflix「次の被害者」、『夏のレモングラス』のムーン・リー。韓国から中壢にやってきたテコンドー指導者で、シエンインに大きな影響を与えるジン・ハオシー役には『あの夏、僕たちが好きだったソナへ』や日韓合作映画『奨太さんの最後の出張』にも出演した韓国のボーイズグループ・B1A4の元メンバー、ジニョン。BLドラマ「HIStory」シリーズで注目を集めたエディソン・ソンがシエンインに密かに恋心を抱く幼なじみで大学でギターサークルに所属するホングオを演じる。


公開されたポスタービジュアルはタイトルの通り1枚の写真がモチーフになっている。はにかむように佇むヒロインのシエンインとその横にはハオシー、そして一歩後ろにホングオが。そこに、「台湾、1977年― 時代はうねる。歌と写真と共に。」というキャッチコピーが添えられている。
併せて公開された5点の場面写真は、三人が自転車でさわやかに疾走する青春感満点な写真をメインに、カメラを構えるシエンインやテコンドーの道着に身を包む黒帯のハオシー、フォークギターを弾きながら歌うホングオの姿が捉えられている。


また、日本初上映となる、141分の“ディレクターズカット版”特別上映会が10月4日に一日限りで上映されることが決定。来場者全員に特製ブロマイド(2枚セット)がプレゼントされる。

入場者特典の特製ブロマイド

入場者特典の特製ブロマイド
尚、東京国際映画祭シニア・プログラマーの石坂健治、映画評論家の暉峻創三からもコメントが到着した。
フィル・タン(監督、プロデューサー)コメント

『1977 あの写真の私たち』が伝えたいのは、単なる恋愛物語ではありません。困難の中でも自分らしく生き、人生の力を取り戻し、世界と向き合う勇気についての物語です。
1970年代の台湾には独特で鮮烈な表情がありました。キャンパスに響くフォークソング、郷土文学論争、静かに成長する半導体産業、西洋思想の流入による自由と開放への憧れ。それは抑圧と希望が共存する時代でした。私たちは映像美術や衣装を通してその時代を丁寧に再現し、人々と時代が織り成す深い共鳴を描いています。
フランク・チェン(監督)コメント

現実に縛られ苦境にある人々が、この作品から勇気を受け取り、自分自身の価値や信念を取り戻してくれることを願っています。
1970年代は台湾史における重要な転換点でした。十大建設による経済成長、戒厳令体制、中華民国と米国の断交、フォークソング運動、そして西洋思想の流入。私たちは当時の人々がどのように愛し、信じ、葛藤していたのかを誠実に描こうとしました。理想と現実が絶えずぶつかり合う、純朴でありながら矛盾を抱えた時代。その背景を持つラブストーリーとして本作を完成させました。
石坂健治(東京国際映画祭シニア・プログラマー/日本映画大学教授)コメント
1987年まで戒厳令が敷かれていた台湾。
そんな厳しい時代にも若者たちは新しい夜明けを希求する。
長髪、フォークソング、学生運動。
闘争と弾圧の狭間に咲く切ない恋に胸が熱くなった。
暉峻創三(映画評論家/大阪アジアン映画祭プログラミング・ディレクター)コメント
1977年の台湾にテコンドー・コーチの韓国人青年がやってきた事から始まる、三角関係恋愛物語。
一見、突飛な設定に見えて、当時の台湾の歴史的事件や韓国の情勢をしっかり劇中に取り込み、
不安な時代を生きる若者たちの純粋で熱くて儚い青春ドラマがリアリティたっぷりに展開する。
台北電影奬で最優秀撮影賞にノミネートされた、陰影に富む美しい映像も忘れられない。
『1977 あの写真の私たち』
出演:ムーン・リー、ジニョン、エディソン・ソン
監督:フィル・タン、フランク・チェン
2025年/台湾・韓国合作/126分/スコープサイズ/中国語・客家語・韓国語・英語/DCP/5.1ch/原題:那張照片裡的我們 The Photo from 1977/日本語字幕:河栗まゆ美
後援:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター
提供・配給:キングレコード
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1977-photo.com
11月13日(金)~19日(木) 先行限定上映 シネマート新宿
11月20日(金) 新文芸坐、K2、Strangerほか全国公開