本日8月1日より公開の映画『入国審査』へ、山田洋次監督からのコメントが到着。また、本作の監督・脚本を手掛けたアレハンドロ・ロハスとフアン・セバスチャン・バスケスからのメッセージも届いた。

舞台はNYの空港、入国審査を待つ幸せなカップル。移住のビザも取得し、新天地で暮らす準備は万全だったはずが、説明もなく別室に連行され、密室での不可解な尋問が始まる。なぜ二人は止められたのか?審査官は何かを知っているのか?予想外の質問が次々と浴びせられる中、やがてある疑念が二人の間に沸き起こり―。
アレハンドロ・ロハスとフアン・セバスチャン・バスケスは、故郷のベネズエラからスペインに移住した時の実体験からインスピレーションを受け、実力派俳優を迎えて制作。わずか17日間で撮影された低予算の監督デビュー作ながら、世界中の映画祭で大きな注目を集めた深層心理サスペンスだ。
この度、山田監督が本作の予告編を目にしたことから、本作をいち早く鑑賞し、「怖い映画。そして今日の世界をあざやかに切り取って見せてくれる作品。一気に引き込まれてドキドキしながら最後まで見てしまった。凄い才能の監督の誕生を喜びたい」とコメントを寄せている。
また山田監督からのコメントを受けて、アレハンドロ・ロハスとフアン・セバスチャン・バスケスからのメッセージも到着した。
―本作の日本公開に寄せて
本作『入国審査』は、普段は閉ざされたドアの向こう側で起きている物語を描いています。官僚的な入国手続き、権力の濫用、そして旅行者や、よりよい生活を求めて移住する人、本作ではアメリカへ移住するベネズエラ人とスペイン人のカップルが直面する無力さを描いています。
私たち自身もベネズエラの首都カラカスで生まれ、海外へ移住して新しい生活を始めた者の一人です。移住するという決断が人生にどのような影響を及ぼすのか十分に理解しています。しかし特定の国から来た場合、その過程が必要以上に難しくなる事もあります。ビザを取得したり、他国に入国したりする過程で、入国管理局の審査官から突然全く予想もしなかった“尋問”を受ける可能性が否めないからです。
この物語はまさにその状況から展開します。目的地に入国出来たわけでもなく、入国を拒否されたわけでもない、宙に浮いたような状況。他人の恣意的な判断が人生を一変させてしまうような、ある意味極限の状況を描きました。この映画が観客の間で対話を生み出すきっかけになることを期待しています。
―山田洋次監督からの言葉を受けて
私たちの映画にこのようなお言葉をいただき、とても光栄に思います。個人的な物語がこれほど多くの方々と繋がり、このような困難な時期に会話のきっかけを作り続けている事を知るのは、とても感動的です!そして力強いお言葉をくださいましたこと、心より御礼申し上げます。日本の皆様に、ついにこの映画をお届けできることに、とても感激しています!(アレハンドロ・ロハス)
『入国審査』が世界中の多くの観客に届いている事に、未だに言葉にできないほど喜びを感じます。しかしそれ以上に、映画界の第一線で活躍する方達にまで届き、高く評価されているという事は、本作に込めたメッセージが相応しい人々の心に届いているのだと、とても幸運に思います。移住というテーマについて語る者の一人として、官僚的な不公平や時代遅れの偏見に満ちた今この時に、私自身の、そして他の多くの人々の物語を伝える場を見つけられたことは、この上なく特別なことです。本当にありがとうございます!(フアン・セバスチャン・バスケス)
ストーリー
移住のために、バルセロナからNYへと降り立った、ディエゴとエレナ。エレナがグリーンカードの抽選で移民ビザに当選、事実婚のパートナーであるディエゴと共に、憧れの新天地で幸せな暮らしを夢見ていた。ところが入国審査で状況は一転。パスポートを確認した職員になぜか別室へと連れて行かれる。「入国の目的は?」密室ではじまる問答無用の尋問。やがて、ある質問をきっかけにエレナはディエゴに疑念を抱き始める―。
『入国審査』
出演:アルベルト・アンマン、ブルーナ・クッシ
監督・脚本:アレハンドロ・ロハス、フアン・セバスチャン・バスケス
2023年|スペイン|スペイン語、英語、カタルーニャ語|77分|ビスタ|カラー|5.1ch|原題 UPON ENTRY|日本語字幕 杉田洋子
後援:在日スペイン大使館、インスティトゥト・セルバンデス東京
配給:松竹
(C) 2022 ZABRISKIE FILMS SL, BASQUE FILM SERVICES SL, SYGNATIA SL, UPON ENTRY AIE
https://movies.shochiku.co.jp/uponentry/
8月1日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開
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