カンヌ国際映画祭で2部門受賞!逸材ナディーン・ラバキー監督『存在のない子供たち』ポスタービジュアル&予告編解禁

存在のない子供たち2018年のパルムドールに輝いた是枝裕和監督作『万引き家族』とともにカンヌ国際映画祭を震わせ、コンペティション部門〈審査員賞〉〈エキュメニカル審査員賞〉を受賞。その後も本年度ゴールデン・グローブ賞ならびにアカデミー賞(R)〈外国語映画賞〉にノミネートされた『存在のない子供たち』が7月、シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館ほか全国公開となる。この度、本作のポスタービジュアル&予告編が解禁された。

苛烈なまでの中東の貧困と移民の問題に、一歩もひるむことなく果敢に挑んだ監督は、レバノンで生まれ育ったナディーン・ラバキー。監督・脚本・主演を務めたデビュー作『キャラメル』がいきなりカンヌ国際映画祭の監督週間で上映された逸材だ。開催中のカンヌ国際映画祭<ある視点部門>の審査員長にも就任し、今やその輝きはとどまることを知らない。

本作はリサーチ期間に3年を費やし、監督が目撃し経験したことを盛り込んでフィクションに仕上げた。主人公ゼインを始め出演者のほとんどは、演じる役柄によく似た境遇にある素人を集めた。感情を「ありのまま」に出して自分自身を生きてもらい、彼らが体験する出来事を演出するという手法をとった結果、リアリティを突き詰めながらも、ドキュメンタリーとは異なる“物語の強さ”を観る者の心に深く刻み込む。今も全世界へと広がり続けている絶賛の波が、ついに日本へも押し寄せる。

この度、解禁されたビジュアルは、ラバキー監督が一目見てそのカリスマ性に惹かれ抜擢された主人公ゼインの、大きく心奪われるような深い瞳でまっすぐ見つめる姿が印象的だ。

そして予告編は、「両親を告訴する。こんな世の中に、僕を産んだから。」両親を告訴するという衝撃的なオープニングから心を鷲掴まれ、物語はひと息に過去へと遡らせ、その理由と経緯をつぶさに描き出す。

まだ幼い少年が切に発した言葉の真意とは何だったのか―。中東のスラムという、日本からは地理的・心情的に遥か遠い地域を舞台としながらも、懸命に生きようとする少年の成長物語という普遍性が観客へ魂の共鳴をもたらしている。

ゼインが求めているもの、それはすべての子供たちにあるはずの<愛される権利>。彼の長い旅路に胸を締め付けられながらも、一筋の光を求めて、新たなる出発の無事と幸運を祈らずにはいられない慟哭の物語だ。

ストーリー
わずか12歳で、裁判を起こしたゼイン。訴えた相手は、自分の両親だ。裁判長から、「何の罪で?」と聞かれたゼインは、まっすぐ前を見つめて「僕を産んだ罪」と答えた。中東の貧民窟に生まれたゼインは、両親が出生届を出さなかったために、自分の誕生日も知らないし、法的には社会に存在すらしていない。学校へ通うこともなく、兄妹たちと路上で物を売るなど、朝から晩まで両親に働かされている。
唯一の支えだった大切な妹が11歳で強制結婚させられ、怒りと悲しみから家を飛び出したゼインを待っていたのは、大人たちが作ったさらに過酷な“現実”だった──。

作品タイトル:『存在のない子供たち』
出演:ゼイン・アル・ハッジ、ヨルダノス・シフェラウ、ボルワティフ・トレジャー・バンコレ
監督・脚本・出演:ナディーン・ラバキー 『キャラメル』
2018/レバノン、フランス/カラー/アラビア語/125分/シネマスコープ/5.1ch/PG12
字幕翻訳:高部義之
配給:キノフィルムズ/木下グループ

コピーライト:(C)2018MoozFilms

7月、シネスイッチ銀座ほか全国公開


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