ガイ・リッチー監督『ジェントルメン』衣装担当のマイケル・ウィルキンソンがデザイン解説!衣装スケッチ&場面写真解禁

ジェントルメン
Courtesy of Michael Wilkinson

ガイ・リッチー監督最新作『ジェントルメン』(5月7日(金)公開)の衣装スケッチと場面写真が解禁となった

衣装にこだわることで有名なガイ・リッチー監督だが、本作も例外ではない。今回も、あらゆる階級の役の衣装にそのポリシーが垣間見える。

衣装デザインを担当したマイケル・ウィルキンソンは、「ガイ(・リッチー)は、都会的で典型的な英国風のスタイルを求めていた。今回の作品は、すべての役の個性が強調されていた。だからこそ、衣装選びが楽しかったよ。ただ、ガイはありきたりでつまらないものを嫌いながらも、誇張しすぎには気を付けなければならなかった。どの役にしても、観客が共感できるレベルに留める必要があったんだ」と監督のこだわりを明かす。

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マシュー・マコノヒー演じるミッキー・ピアソンに関して、ウィルキンソンは次のように語る。「独特で個性的なルックスを作り上げたいと思っていた。そこで、彼の着用するスーツは、オーダーメイドのスーツを発注することにしたんだ。伝統的な英国風の仕立てを取り入れつつ、モダンな仕上げにしてくれた。非常に質の高いスーツだが、若々しい発想の伝統に縛られないデザインだ。ミッキーは、自分の地位を楽しんでいるような人間だ。英国風の仕立てを強調するためにも、美しい羊毛やカシミアや絹の贅沢な生地を選んだ(柄はウィンドウペンチェックとプリンス・オブ・ウェールズを使用)。マシューは、ここまで着心地のいいスーツは初めてだ、と言っていた」。マコノヒーはあまりにもそのスーツを気に入り、何着か家に持ち帰ってしまったという。「幸いなことに、この映画にはアクションシーンが沢山あったので、あのスーツには何着もの予備があった」と、ウィルキンソンは語る。

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本作には、マシュー・マコノヒーの他、チャーリー・ハナム、ミシェル・ドッカリー、コリン・ファレル、ヒュー・グラントが出演。「ガイ・リッチーの初期作品を彷彿させるような緊迫感と反社会的な要素がある。あの頃の作品を今に置き換えたような作品だ」。ガイ・リッチーと以前にも一緒に仕事をした経験のあるウィルキンソンは(『アラジン』の衣装を担当)、それぞれの役を特徴づけるちょっとした要素を衣装に加えるようにしたと話す。

ミッキーの右腕を演じるチャーリー・ハナムに関しては、リラックスした雰囲気の見た目を作り上げた。ウィルキンソンは次のように語る。「チャーリーに関しては、英国風でありながら、もう少しカジュアルなスタイルを作り上げたかった。仕立てた服に、キルト地のバブアーのジャケット、ニットのネクタイ、ツイードのベスト、厚手のニット、そして、美しいオーダーメイドのブーツなどを合わせた。チャーリーの演じるレイには、生まれつき服装のセンスがある。法に触れる活動をしているからといって、仕立てのいい、ウェルメイドの服を着ないとは限らない!」

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ミッキーの我の強い妻ロザリンド役を演じるミシェル・ドッカリーにとって、ここまで彼女の出身地東ロンドンに近い役を演じたのは初めてであった。ウィルキンソンは「ロザリンドは、堂々とハイブランドの服を着こなすタイプだ」と語り、バルマン、ステラ マッカートニー、ラルフ ローレン、キャロリーナ ヘレラ、などのブランドを用いたという。「彼女が生まれた育った境遇は今の状況とは全く異なるとは思うが、彼女が今の特権的な境遇に馴染んでいるように見せたかった。ファッションの小さな詳細にまでこだわり、大胆かつ自然になんでも着こなす。古風な英国スタイルに、モダンでドラマチックなテイストが加わる。黒と白がベース。くっきりと見せる肩の形、鮮明なストライプに、大胆なシルエット。パール、ブーツ、毛皮、カシミアを使い、シャープな仕立てを心掛けた」と語る。

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コリン・ファレルは、若いはぐれ者たちのグループを率いるボクシング・コーチを演じる。彼らは、古いやり方に反抗し、全員がトラックスーツを身にまとう。ウィルキンソンは次のように語る。「コリン・ファレルと彼の率いる集団のために、一からトラックスーツを作成した」。ウィルキンソンは、四種類のオリジナルのデザインを作成したそうだ。「典型的な英国風のスーツ用生地を、モダンなキルト地にし、更にプリントを施して鮮烈な印象に仕立てた。属す階級によって、『英国風』の解釈が異なることを見せたかったんだ。この集団の衣装に関しては、ストリートウェアやカジュアルなスポーツウェアのテイストを加えた」

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ミッキーからお金をだまし取ろうとするゲスな私立探偵・フレッチャーを演じるヒュー・グラントは、大の映画好きという設定だ。本作ではストーリーテラーの役割も果たしている。「ヒューが演じる役は、1970年代の偉大な映画監督たちがモデルになっている。あの時代の映画監督を、もっと好色で怪しい雰囲気にしたのがヒューの役柄だ。ヒューもとても気に入っていたよ!」とウィルキンソンは語る。グラントは、フェデリコ・フェリーニや実際に面識のある私立探偵を参考にしたという。そんなグラントの演じる「チャラ男」は、灰色とも紫色ともいえない微妙な色を帯びたレンズのレイバン製ウェイファーラー・サングラスを常に身に着けている。グラントの役に関しては、あのサングラスが決め手だったという。ウィルキンソンは「彼のためにレザージャケットを作り、長年着古しているように見えるように手を加えた。さらに、ハイネックのセーターとワニ革でできたブーツを合わせたんだ」と語る。

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このように、クールでジェントルメンな着こなしは、役柄(=その人の個性)に寄り添ったことにより実現したことがわかる。さらに、物語の中で描かれる社会的なヒエラルキーも衣装に反映された。それぞれのキャラクター設定が明らかになり、こだわりの衣装をまとって謀略の限りをつくすクセモノたちの姿、その華麗なる騙し合いに期待が高まる。

マイケル・ウィルキンソン【衣装デザイナー】Profile
オーストラリア、シドニー出身。『アメリカン・ハッスル』(13)でオスカー候補に。『ウォッチメン』(09)と『アラジン』(19)でサターン賞を受賞。その他『ダーク・ウォーター』(05)、『バベル』『300』(06)、『ターミネーター4』(09)、『トロン:レガシー』(10)、『エンジェル ウォーズ』『トワイライト・サーガ ブレイキング・ドーン』2部作(11/12)、『マン・オブ・スティール』(13)、『ノア 約束の船』(14)、『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』(16)、『ジャスティス・リーグ』『エジソンズ・ゲーム』(17)、『アースクエイクバード』(19)などを担当。

イントロダクション
デビュー作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』と『スナッチ』以来、晴れて地元ロンドンのクライム・ワールドに帰還したガイ・リッチー監督が、ひねりを効かせたプロットとイキで愉快なセリフの応酬を、緩急自在のギア・チェンジでスタイリッシュに演出。いち早く公開された諸外国では「ガイ・リッチーの歓迎すべき原点回帰」「ギャングスタ―・コメディへの凱旋」と評判を呼び、世界興収はすでに1億ドルを突破。

キャストにはミッキー役に『インターステラー』のマシュー・マコノヒーの他、『キング・アーサー』のチャーリー・ハナム、『クレイジー・リッチ!』のヘンリー・ゴールディング、TVシリーズ「ダウントン・アビー」のミシェル・ドッカリー、『トータル・リコール』のコリン・ファレル、そして『コードネーム U.N.C.L.E.』のヒュー・グラントが結集。

ストーリー
ロンドンに緊急事態発生。長年にわたる大麻の大量栽培/販売で財を成したアメリカ人ミッキーが、ビジネスを売却し、引退するというウワサに暗黒街に激震が走った。その利権総額なんと500億円。目の色変えた強欲なユダヤ人大富豪、ゴシップ紙の編集長、ゲスな私立探偵、チャイニーズ&ロシアン・マフィア、さらには下町のチーマーまでもが跡目争いに参戦。一筋縄ではいかないジェントルメン=一流のワルたちによるダーティでスリリングな駆け引きが始まった―!

作品タイトル:『ジェントルメン』
出演:マシュー・マコノヒー、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ドッカリー、ジェレミー・ストロング、エディ・マーサン、コリン・ファレル、ヒュー・グラント
監督・脚本・製作:ガイ・リッチー
撮影監督:アラン・スチュワート
美術デザイン:ジェンマ・ジャクソン
衣装デザイン:マイケル・ウィルキンソン
編集:ジェームズ・ハーバート、ポール・マクリス
音楽:クリストファー・ベンステッド
2020年|英・米合作|カラー|スコープサイズ|DCP|5.1ch|113分|字幕翻訳:松崎広幸|原題:THE GENTLEMEN|PG12
配給:キノフィルムズ
提供:木下グループ

公式サイト:https://www.gentlemen-movie.jp
公式Twitter:@GentlemenJP
公式Facebook:@GentlemenJP
コピーライト:(C) 2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.

5月7日(金)、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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