世界中を驚きと感動で包んだ『GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生』小島慶子さんのオフィシャルインタビュー解禁!

『世界の果ての通学路』で世界中を驚きと感動で包んだパスカル・プリッソン監督が、ケニア在住の、小学校に通う94歳の“ゴゴ“(おばあちゃん)を壮大な風景とともに追いかけたドキュメンタリー『GOGO(ゴゴ) 94歳の小学生』がシネスイッチ銀座ほか全国順次公開中だ。
この度、映画の見どころを女性問題や教育問題に詳しい小島慶子さんに語っていただいた。

小島慶子さんのインタビュー

女性の教育、そして家族の問題についても多くエッセイで取り上げている小島さん。本作について感想を求めると「素晴らしかったですね。今年は辛い気持ちになることが多かったのですが、(映画を観ている間は)ずっと笑みを浮かべていました。ゴゴの人柄が本当に温かくて素敵で!」とにこやかな笑顔で映画を振り返る。「学校に行けない女性たちという、深刻なテーマも含んでいます。今年はジェンダーの格差の問題も大きく取り上げられられた年だったため、とても重要な作品だと思いました。

アフリカの状況とそのまま比べることはできないですが、先進国の中でも子供の貧困が深刻な日本では、経済的理由で進学を諦めざるを得ない子がいますし、望まない妊娠などの問題もあります。女性の大学進学率をみても、地方はまだ低い。今でも『女性は子供を産んで、家のことをするのが役目なんだから、高い教育は必要ない』という考え方が残っています。世界にはそうした差別が制度化されている国や、根強い慣習として残っている国があります。学びたくても学べない女の子が今もたくさんいることを改めて思いました。」と、語る。

ゴゴは幼少期に学校に行くことが許されなかったが、「マサイの村に行った時、ゴゴは女性たちに『この村では妊娠して学校をやめる女の子がいる?』と尋ねます。『いない』という答えを聞いて、ゴゴはとても喜ぶんですよね。学びたくても学べなかった世代の女性たちが、後の世代の女性たちに道を切り開くことは素晴らしいし、どこの国でも、そういう女性たちはいるんじゃないかな、と思いました。」と、先人たちの勇気を讃えた。

最後に「どんな子供にも学ぶチャンスが与えられるように支える仕組みは、どこの国でも必要。子供たちが目をキラキラと輝かせて学んでいるのを見て、これからも翼をもがれることなく、なりたいと思ったものを目指せますようにと強く思いました。日本の教育レベルはとても高いですが、困難な時にも学びの喜びを感じられるように、大人が環境を整えてあげなくちゃいけないと思います。」と学び続ける子供たちへエールを送るとともに、国や周囲による教育支援の必要性を訴えた。

小島慶子 profile
1972年生まれ。95年、TBSに入社しアナウンサーとして活躍。2010年に独立後は執筆活動、講演、メディア出演。2014年、家族でオーストラリアに移住した。東大大学院客員研究員、NPO法人キッズドア アドバイザー。

ケニア在住の94歳、通称”ゴゴ(おばあちゃん)“。
チャレンジするのは小学校の卒業試験。

プリシラ・ステナイは、3人の子供、22人の孫、52人のひ孫に恵まれ、ケニアの小さな村で助産師として暮らしてきた。皆から“ゴゴ”と呼ばれる人気者だ。ある時、彼女は学齢期のひ孫娘たちが学校に通っていないことに気づく。自らが幼少期に勉強を許されなかったこともあり、教育の大切さを痛感していたゴゴは一念発起。周囲を説得し、6人のひ孫娘たちと共に小学校に入学した。
年下のクラスメートたちと同じように寄宿舎で寝起きし、制服を着て授業を受ける。同年代の友人とお茶を飲んで一息ついたり、皆におとぎ話を聞かせてやることも。すっかり耳は遠くなり、目の具合も悪いため勉強するのは一苦労…。それでも、助産師として自分が取り上げた教師やクラスメートたちに応援されながら勉強を続け、ついに念願の卒業試験に挑む!

作品タイトル:『GOGO 94歳の小学生』
監督:パスカル・プリッソン
2019年/フランス/英語・スワヒリ語/カラー/スコープサイズ/DCP/5.1ch/84分
原題:Gogo/字幕翻訳:長澤達也
レーティング:G
提供:木下グループ
配給:キノフィルムズ

公式サイト:https://www.gogo-movie.jp/
コピーライト:(C)Ladybirds Cinema

絶賛公開中! シネスイッチ銀座 他全国順次公開

 

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