『希望の灯り』特別音楽映像が解禁!谷川俊太郎さん、加藤登紀子さん、沖田修一監督ら各界の著名人による絶賛コメントが到着

希望の灯り『希望の灯り』(4月5日(金)、Bunkamuraル・シネマほか全国公開)は、旧東ドイツに暮らす人々の慎ましさとそのやしさにじんとくる味わい深い映画であるとともに、才気あふれる映像と音楽も注目されている。
このたび、その片鱗を感じさせる音楽特別映像が完成(音楽:Son Lux「Easy」、Timber Timbre 「Trouble comes knocking」)、さらに著名人および気鋭クリエイターまで多彩な人々からの応援コメントが到着した。

谷川俊太郎さん、加藤登紀子さん、きたろうさん、綾戸智恵さんからは人情と郷愁を感じさせるぬくもりに満ちたコメント。
そして、沖田修一さん(『モリのいる場所』映画監督)、岡田利規さん(演劇作家、チェルフィッチュ主宰)、牛尾憲輔さん(agraph/電子音楽家)、グッドラックヘイワの野村卓史さんら気鋭のクリエイターからは、映像と音楽の素晴らしさを絶賛したコメントが寄せられた。

私がここで生きているように、この人たちもそこで生きている。
その肌ざわりを感じます。
谷川俊太郎(詩人)

無味乾燥なスーパー、無骨な男たち。
なのに短い会話の一瞬から深い愛が伝わり、
突然の音楽に途方も無い内面が炙り出される。
ジョージ・オーウェルの「1984」と同じ、
現代への恐怖が重低音のように聞こえた。
加藤登紀子(歌手)

ワンカット、ワンカットが一枚の素晴らしい絵画だ。
私の好きなエドワード・ホッパーの絵を見ているようだった。
孤独の中で生きている人間同士の、さりげない一言一言が、心に響く。
こういう映画に参加したい。
きたろう(俳優)

外から見れば、再統一。けど人々は大変や、文字どうり大きな変化。
正味の統一とは、ささやかな会話から。
AIくんよ、これ見て学習しーや。これが希望への日常や。
クリスティアンが袖を引っ張るシーン好きやわ。
頑張りや!
綾戸智恵(ジャズシンガー)

ひっそりと、静かな映画でした。
深夜の雰囲気がそのまままるごと映画になったようでした。
沖田修一(映画監督)

フランツ・ロゴフスキの、
純朴さと怖さ、優しさと狂気が同居する、
この唯一無二の魅力!
岡田利規(演劇作家・小説家・チェルフィッチュ主宰)

まるで舞踊曲のような映画です。
あの愛すべきモールはダンスホール。
微かな喜びの山と、見えない悲しみの谷の拍子で踊る人々が微笑ましく美しい。
牛尾憲輔/agraph(電子音楽家)

日常とは主に退屈な繰り返しで、そこにあるはずの大切なものや美しいものの存在に気づかず素通りしてしまうことが多いと思う。
本作で語られる舞台も日常だが、人々の会話や立ち振る舞い、整然と陳列されたスーパーマーケット、そこに流れるBGM、フォークリフトが床を擦る音までとても美しい。だがただ美しいだけではなく、時に違和感のある音が彩り、ある種の不思議な感覚を呼び起こす。
そして劇中に点在するいくつかの嘘が、登場人物の実際には語られない背景にいくばくかの影を落とす。
ラストに流れるTimber Timbre「Moment」が象徴するように、無情だが優しく無骨な、美しい世界。
その影や違和感について想像し、この世界に生きる人々の物語に触れることは、実際の私たちの日常の中に取りこぼしているものの存在に気付くきっかけになるかもしれない。
野村卓史/グッドラックヘイワ(音楽家)

(順不同・敬称略)

Introduction

旧東ドイツの巨大スーパーで働く人たち、そのつましい世界のぬくもり
腕や首の後ろにタトゥーを入れた無口な青年クリスティアン(27歳)は、巨大スーパーマーケットの在庫管理係として働き始める。旧東ドイツ、ライプツィヒ近郊。店の周囲には畑地が一面に広がり、遠くにアウトバーンを走る車が見える。仕事を教えてくれるブルーノ(54歳)はクリスティアンを言葉少なに見守る。年上の魅力的な女性マリオン(39歳)への一途な思いは、恋の喜びと苦しみを教えてくれる。
ここで働く者たちは、みな、素朴で、ちょっと風変わりで、心優しい。それぞれに心の痛みを抱えるからこそ、たがいに立ち入り過ぎない節度がある。それが、後半に起きる悲しい出来事の遠因になったのかもしれないが、彼らは喪失の悲しみを静かに受けとめ、つましく生きていくのだ。いま目の前にある小さな幸せに喜びを見出すことで日々の生活にそっと灯りをともす。そんな彼らの生きる姿勢が、あたたかな共感と感動を呼びおこし、静かな波のざわめきのように深い余韻を残す。

整然とした倉庫のような空間を詩的な小宇宙へと変貌させる、ドイツ新世代の才能
閉店後、照明を落とした店内をフォークリフトがワルツを踊るように通路を行き交う、その優美さ。小さな誕生日ケーキの愛らしさ。水槽に詰め込まれた魚たちの悲哀。冷凍倉庫での鼻先キッス。ほのかな光に照らされた広大な田園風景と空の、はっとするほどの美しさ。誰も自分の悲しみを言葉にはしないが、クリスティアンが抱えている心の傷やマリオンの苦しみ、東ドイツ時代を懐かしむブルーノの言葉は、ぐっと胸に迫る。また、時おり挿入されるクリスティアンの詩的なナレーションは、無口な彼の知性やマリオンへの想いが表現され、味わい深い。
トーマス・ステューバー監督は、1981年、旧東ドイツのライプツィヒ生まれの37歳。本作は、クレメンス・マイヤー(1977年、旧東ドイツ・ハレ生まれ)の短編小説「通路にて」を映画化したものだ。1989年のベルリンの壁崩壊に続く1990年のドイツ再統一によって、旧東ドイツ人のなかには不遇をかこつ人々もいた。社会の片隅で助けあう人々の日常を静かに描き出す本作は、人と人との距離感という意味でも、孤独を時にユーモラスに描き出すという意味でも、フィンランドの名匠アキ・カウリスマキ作品に通じるものがある。
「美しく青きドナウ」や「G線上のアリア」などクラシックの名曲の効果的な使い方や、カナダのゴシックフォーク・グループ、ティンバー・ティンバーの「Moments」をエンディング曲に選ぶなど、音楽センスも抜群だ。来年は壁崩壊から30周年。世界中で様々な催しが予定されている。

ドイツの実力派俳優たちが表現する、東ドイツ人の今
主人公のクリスティアンを演じるのは、フランツ・ロゴフスキ。ミヒャエル・ハネケ監督作品『ハッピーエンド』(17)でイザベル・ユペールのうだつの上がらない息子を演じ、『未来を乗り換えた男』(18)ではファシズムが吹き荒れるドイツからマルセイユに逃れてきた主人公を演じた、大注目のドイツ人男優だ。本作で第68回ドイツアカデミー賞主演男優賞を受賞ドイツ有数の国立劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレのレパートリー作品第3弾として「NO SEX」(岡田利規 作・演出)にも出演。
彼が一目惚れする年上の女性マリオンを演じるザンドラ・ヒュラーは、『ありがとう、トニ・エルドマン』(16)で仕事中毒の女性を演じて数多くの主演女優賞を獲得した、ドイツを代表する女優のひとり。クリスティアンに心惹かれながらも自分からは踏み出せないマリオンの心の揺れをチャーミングに演じている。
クリスティアンの上司ブルーノ役のペーター・カースは、ステューバー監督の初長編映画『ヘビー級の心』では主演を務めた。

作品タイトル:『希望の灯り』
出演:フランツ・ロゴフスキ(『ハッピーエンド』『未来を乗り換えた男』)、ザンドラ・ヒュラー(『ありがとう、トニ・エルドマン』)、ペーター・カース
監督:トーマス・ステューバー
原作・脚本:クレメンス・マイヤー(「通路にて」新潮クレスト・ブックス『夜と灯りと』所収<品切>)
2018年/ドイツ/ドイツ語/カラー/ヨーロピアンビスタ/5.1ch/125分/原題:In den Gangen/英題:In the Aisles
配給:彩プロ
協力:朝日新聞社

公式サイト:kibou-akari.ayapro.ne.jp
コピーライト:(c) 2018 Sommerhaus Filmproduktion GmbH

4月5日(金)、Bunkamuraル・シネマほかにて全国公開

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