『こどもしょくどう』湯浅誠×日向寺監督のトークイベント映像解禁!子ども食堂の役割の多様化や全国の広がりについて語る

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豊かに見える今の日本社会のひずみを受け、満足な食事をとることのできない子ども達の姿を、同じ子どもの視点から描いた映画『こどもしょくどう』。岩波ホールの上映を成功で終え、現在、ヒューマントラストシネマ有楽町、テアトル梅田ほかで好評上映中だ。

この度、4月4日に岩波シネサロンで開催された、全国のこども食堂を支援する団体・むすびえの理事長もつとめる社会活動家の湯浅誠さんと、本作の監督・日向寺太郎氏とのトークイベント映像が解禁となった。

2016年頃から子ども食堂に深く関わり始めた湯浅氏に、子ども食堂との関わりのきっかけ、子ども食堂の役割の多様化や全国の広がりについてお話を聞いた。

中でも驚いたのが、「2016年当時、新聞社調べで全国の子ども食堂は319カ所だったが、子ども食堂の最新の数をむすびえを中心に集計中で、今年は3,000~3,500カ所まで増えているだろう」と、3年間で10倍近くにまで急増したことだ。
これまで湯浅氏が長い間、貧困問題、学習支援について関わった中で、“貧困問題”というと、「そんな人いるのか?」「自分にはできることはないのでは?」とイメージする人が多かったが、子ども食堂に関わる人に話しを聞くと、ニュースを見て「これなら私にもできると思い始めました」という声が多く聞かれ、これまでとは違ったすそ野の広がり方から、子ども食堂の可能性を感じたと言う。

これほど多く子ども食堂が広がっているが、湯浅氏の目標は、「全国の21,337カ所ある小学校区の中に1カ所子ども食堂・子どもの居場所ができることで、子ども食堂があることが当たり前になり、誰も驚かなくなることが理想」だと話した。日向寺監督は2015年に映画の企画がスタート時に大田区の子ども食堂を訪ね、「ニュースなどで見た印象は、食事に困っている子が来ていると思っていたが、大人も子どももいて、緩やかで自由な新しい場ができたと感じた。」と当時の印象を語った。

先日、仙台市の子ども食堂を訪ねた時は、食事を作っているボランティアの人たちもすごく楽しそうだったのが印象的だった言う日向寺監督話しに、湯浅氏も兵庫県で91歳の女性が「私の生きがいなの」とお手伝いをされているエピソードを話し、会場を驚かせた。

ストーリー
小学5年生のユウトは、食堂を営む両親と妹と穏やかな日々を送っていた。ある日、父親と車中生活をしている姉妹と出会ったユウトは、両親に、二人にもごはんを作ってあげてと頼んだ。数日後、姉妹の父親が失踪してしまう。ユウトは幼馴染のタカシと共に、姉妹と意外な行動に出始める・・・。日本各地で広がりつつある子ども食堂。その背景にある社会状況を、子どもたちの視点で描く。

作品タイトル:『こどもしょくどう』
出演:藤本哉汰、鈴木梨央、浅川蓮、古川凛、田中千空/降谷建志、石田ひかり/常盤貴子、吉岡秀隆
監督:日向寺太郎 脚本:足立紳、山口智之 撮影:鈴木達夫 照明:三上日出志 美術:丸山裕司 録音:橋本泰夫
編集:川島章正 音楽:Castle in the Air(谷川公子+渡辺香津美)
主題歌:「こどもしょくどう」作詞/俵万智 作曲/谷川公子 編曲・演奏/Castle in the Air
製作:パル企画/コピーライツファクトリー/バップ
配給:パル企画

公式サイト:https://kodomoshokudo.pal-ep.com
コピーライト:(C)2018「こどもしょくどう」製作委員会

ヒューマントラストシネマ有楽町、テアトル梅田ほか全国順次公開中


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