【レポート】映画『KUSO』ジャパンプレミアに来日中のフライング・ロータス登壇!撮影の裏話や日本への熱い思いを語る

KUSO

8月17日(金)のソニックマニアにも出演するスティーヴ(a.k.aフライング・ロータス)が初の長編監督に挑んだ問題作『KUSO』が、8月18日(土)より渋谷・シネクイントにて1週間限定レイトショーとなる。一般公開に先駆け、8月16日(木)に渋谷・シネクイントにてジャパンプレミアが開催。映画を観終わった観客で満席の劇場にフライング・ロータス本人が登壇した。

『KUSO』ジャパンプレミア 概要

日時:8月16日(木)
場所:渋谷・シネクイント(渋谷区宇田川町20-11 渋谷三葉ビル7階)
登壇者:スティーヴ(a.k.a フライング・ロータス)

スティーヴ(a.k.aフライング・ロータス):
これはみんなの為に作った映画だよ、マジで。僕は20年ぐらい、日本の映画にものすごくインスパイアされてきたので。映画監督の三池崇史さん、塚本晋也さん、北野武さん、みんな僕にはヒーローだよ。日本の映画からもらったインスピレーションの、ある意味恩返しができたかなと、嬉しく思ってます。

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Q:2008年の初来日から、今回で8回目の来日だと思いますが、日本の印象はいかがですか?
1回目の来日が2008年!?10年も経ってるなんてビックリだね。本当に日本が大好きで、子供のころからラーメンからアニメまで、日本のカルチャーに親しんできたんで、僕にとっては第二の故郷みたいな国なんだよね。素晴らしいアーティストも日本にはたくさんいるし、僕の初めての長編映画をこうやって観てもらえるっていうことは本当に嬉しいことなんだ。

Q:映画のタイトルが『KUSO』というのは、間違いなく日本の“糞”でよろしいんですか?
イエス(笑)(場内も大爆笑)
笑えるし、アメリカでは「KUSO」と言ってもなんの問題もないし。日本だと、そういうわけにはいかないけど。アメリカでは「KUSO、イエイ、グレイト!」ってどういう意味か分からないで言ってるよ。自分にとってはいろんな意味合い、表現がある言葉だと思ってる。映画ってそういうものでしょ?観る人によって取り方が色々あっていい。

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Q:なぜ映画を撮ろうと思ったんですか?
高校卒業後、映画の学校に通ったりして、いつか自分で映画を作りたいと思っていたんだ。ビジュアルの仕事もいつかやるぞと考えながら音楽活動をしていたんだ。

Q:おっぱい恐怖症の男のストーリー部分で、ジョージ・クリントンが楽しそうに医者を演じていましたが、脚本段階で彼をイメージしていたのですか?
あれは、ジョージ・クリントン向けに書きました。(笑)本当に最高だったよ、僕が期待していた以上の演技をしてくれたよ。撮影の直前になってジョージが「セリフを覚えてないんだけど。おれは役者の経験もないよ。」っていうんだ。でも実際撮影が始まると、こちらが望んでいた以上の演技で、ジョージは自分に何が求められているのかちゃんとわかっていたんだ。脚本とか文章で読んで頭で考えることと、撮影現場などの空間に実際に身を置いて感じるものは違うので、ジョージとの体験でとても勉強になったし、次回に生かしたいと思うよ。

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Q:次回作の構想はあるんですか?
書き始めてる脚本があって、早く完成させたくて、自分でも楽しみでしょうがないよ。『KUSO』とは違ったクレイジーな作品になるよ。すべて頭の中の出来事で、相当いっちゃってる感じのものだよ。『KUSO』で表現した僕の考えていることは、どういうものがおかしいと思うか、何を観たときに「おお!」って思うか、どういうものを観たら怖いと思うのか。自分の中にあるユーモアを交えたダークジョークを現したのが『KUSO』だと思う。

Q:日本のアニメ、監督、好きな作品などは?日本のカルチャーはどのようにとらえてますか?
「僕のヒーローアカデミア」が大好きです。あと、「ドラゴンボール」「カウボーイビバップ 」「寄生獣」いっぱいあるよ。日本独自の発想に魅力を感じる。「殺し屋1」「AKIRA」「ヱヴァンゲリヲン」とか、アメリカで作ろうと思っても無理。もちろんアメリカにも美しい作品があるんだけど、やっぱり違うんだよね。日本には先見の明があるアーティストが大勢いると認識しています。

Q:最後に一言メッセージを
今日は『KUSO』を観にきてくれてありがとう。
明日(ソニックマニアで)ぜひ会いましょう!パーティーしましょう!

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『KUSO』

奇才フライング・ロータスが初となる長編映画監督を務めた本作。2017年のサンダンス映画祭での公式上映の際には多数の観客が上映途中に席を立ち、“史上最もグロテスクな映画”とも称された。

ストーリー
ロサンゼルスでの大地震後、人々は奇病におかされながらの生活を送っていた。首に喋る“こぶ”ができた女、ある“とんでもない虫”で人を治療する医者、常にお腹を下している男の子、コンクリートを食べる女性…様々な人々が織りなす、それぞれの狂気のストーリーが描かれた 94分間。もはや最後には感動すら覚えるこの作品、あなたは耐え抜くことが出来るだろうか…!

出演:ハンニバル・バーエス、ジョージ・クリントン、デヴィッド・ファース
監督:スティーヴ
音楽:フライング・ロータス、ジョージ・クリントン、エイフェックス・ツイン、山岡晃
2017年/94分/アメリカ/英語/カラー/DCP/原題:KUSO/R18+
宣伝協力:ビートインク
配給:パルコ

※本作はR18+指定作品となります。18歳未満の方は保護者同伴であってもご覧いただけません。

Facebook:https://www.facebook.com/KusoEiga/
Twitter:@KusoEiga

8月18日(土)より渋谷・シネクイントにて1週間限定レイトショー!

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