【レポート】映画『ムーンライト・シャドウ』完成報告会見で小松菜奈「そっと背中を押してもらえる作品」9月10日公開

ムーンライト・シャドウ

映画『ムーンライト・シャドウ』(9月10日(金)全国ロードショー)の完成報告会見イベントに、主人公・さつき役を務めた小松菜奈、さつきの恋人・等役の宮沢氷魚、等の弟・柊役の佐藤緋美、柊の恋人・ゆみこ役の中原ナナ、そして原作者・吉本ばなな、さらに、マレーシアからリモートでエドモンド・ヨウ監督が登壇した。

映画『ムーンライト・シャドウ』完成報告会見イベント 概要

日時:9月1日(水)17:10~17:50
登壇者(敬称略):小松菜奈、宮沢氷魚、佐藤緋美、中原ナナ、吉本ばなな(原作者)/サプライズゲスト:エドモンド・ヨウ監督(リモート)
場所:京王プラザホテル 本館5階 コンコードボールルーム

登壇した小松は、「最初は一人のシーンから撮りはじめて、冬場の撮影で肺に入る空気さえも冷たくて、孤独を感じる時間も多かったのですが、やっとみんなと再会できた時の嬉しさはすごく愛おしい時間でした。そして今日この会見には来れなかったエドモンド監督の想いも、私たちが届けられたらいいなと思います。」と挨拶。

また、宮沢が「いよいよ9月10日に皆さんにお届けできると思うと、とれも嬉しく思います!今日は色々な話が出来ればと思います!」、佐藤が「柊役で出演することが出来てとても幸せに思います。エドモンド監督含め、キャストの皆さんと笑顔で作品作りに携われて、まもなく公開を迎えると思うと嬉しい気持ちでいっぱいです。」、中原が「今日はこの場に立ててすごく光栄です。よろしくお願い致します。」と続け、原作者の吉本は「宝物のようで、ご褒美とも思える素晴らしい作品になりとても嬉しいです。色々なことを乗り越えて、無事に撮り終えられたことに感謝しています。」と思いを語った。

ムーンライト・シャドウ

主演を務めた気持ちについて、小松は「私が生まれる前から原作はあって、ばななさんが「キッチン」を書かれたのが24歳で、私がさつきを演じたときも24歳だったので、不思議な縁を感じてとても光栄で嬉しく思いました。」と明かした。そして、吉本が「小説を書くときは頭の中の人達の思いだけを描くんですが、映画では小松さんがさつきを演じてくださったことで、肉体のぬくもりを失ったんだなということが伝わりました。」と絶賛すると、小松は安堵の表情を見せた。

劇中でさつきと等が「鈴」をきっかけにして導かれるように出会い、恋に落ちていく姿が描かれていくことにかけ、「忘れられない出会い」について話が及ぶと、小松は「友達の友達が地方に住んでいて古着屋をやっていると聞いて、偶然その土地に仕事で行くことがあったんです。その時は相手の方の名前も場所も知らなかったんですが、ふらっと入った古着屋で出会った方がなんとその友達で、こんな素敵な引き合わせあるんだなと思ってすぐに友達に報告しました(笑)。そこで購入した服もとても印象的に残っています。」とエピソードを明かした。

また、宮沢は「舞台で3度共演した俳優さんがいるんですが、その人がいるから今の自分がいるなと思うんです。初めて会った稽古場で若手メンバーだけでリハーサルしてたんですが、その時にダボダボの古着に真っ赤な靴下を履いて、サングラスをかけてオールバックの怪しい人だったんですよ。異様な空気感が漂っていて、仲良くなれるか不安だったんですが、稽古初日からすごく仲良くなったんです。人は見かけによらないなと改めて思いました。」とコメント。

佐藤は「犬を飼っているんですが、実は犬アレルギーなんです(笑)でも犬が大好きで大きい犬を飼いたいなと思っていたら、家族が飼うことを考えていたんです。トイプードルとチワワのMIXですごく小さいんですが、一瞬で虜になってしまいましたね。モジャモジャなので、モ“ジョ”という名前をつけました!笑」、中原は「この作品が初めての映画出演で、演技も初めてだったんですがみなさんに温かく迎え入れてくれて、この映画との出会いが私にとって人生の中で忘れられません。」と撮影時の様子を振り返った。

そして、吉本は「自分の子供を産んだ時ですね。お腹にいるときは超音波ではどんな顔をしているか分からないから、苦手な顔が出て来たらどうしようと不安だったんです(笑)でも産まれて来てくれた時の表情を見たらすごく好きな顔だったので、それが一番忘れられないですね。」と貴重な出会いを嬉しそうに語った。

さらに、ここでマレーシアに住んでいるエドモンド・ヨウ監督がリモートでサプライズ登場。エドモンド監督は「みなさんこんにちは。よろしくお願い致します。」と丁寧な日本語で挨拶した。

ムーンライト・シャドウ

予想外の監督との久しぶりの再会に一同は大喜びの様子。監督は、まず原作者の吉本へ「僕が「ムーンライト・シャドウ」を読んだのは22歳の頃でした。吉本先生が原作を書いたのも22歳頃と聞いて不思議な縁を感じています。親しみを持っていた作品を映画化するのは奇跡のようなことだと感じています。そして尊敬する吉本先生の作品を映画化出来て、とても光栄に思います。」と学生時代から触れていた思い出深い作品の映画化に万感の思いを吐露。

すると、吉本は「もともと「ムーンライト・シャドウ」は全部が夢かもしれないという話なんです。監督の撮る映像を観たら本当に夢のようで、ぴったりだなと思いました。」と語った。

さらに監督はキャスト陣に向けても「小松さんについては彼女がいないとこの作品は成立しなかったと思います。佐藤さんと中原さんは演技経験は浅いとは思えないほど、本当に熟練したような俳優さんのように思えました。等は宮沢さんしか考えられなかったので、僕が選んだ皆さんに間違いはなかったんだと思いました。」と、キャスト陣へ絶賛のコメントを寄せた。

会見も終了に近づき、吉本が「原作自体は夢みたいなストーリーが描かれています。それが映画になった時に、何を見たのか不思議な感覚に陥り、また見たいと思える作品になっていると思います。時間が立って何度か観て頂いたあとに、何か変わるきっかけになると良いなと思います。」、エドモンド監督は「いまマレーシアでは映画館が休館しているので、日本の映画館で上映されるのはとても嬉しいです。ムーンライト・シャドウファミリーが努力してこの作品を作り上げたことをぜひ観て欲しいです!」、宮沢が「いま大変な状況の中、この作品でさつきや柊が愛した人を亡くしたように、皆さんも色々なものをなくしたと思います。誰かの背中を押せるような作品になったら良いなと思って作りました。少しでも希望を持って貰えたら嬉しいです。」とアピールした。

最後に、小松が「この作品の好きなところは言葉ではない内面に秘めている感情を、監督が美しく儚く、希望の光のようなキラキラしたまなざしまでも撮ってもらいました。この映画は、自分なりの一歩で良いんだなとそっと背中を押して貰える作品になっています。私たちが届けたいものが詰まっていると思います。」と映画公開を心待ちにしているファンへ向けてメッセージを贈り、終始和やかな空気の中、会見は幕を閉じた。

ムーンライト・シャドウ

イントロダクション
原作・吉本ばなな × 主演・小松菜奈 
名作ラブストーリーが今こそ感涙の映画化!

この世界的ベストセラー小説の映画化を待っていた──。世界30か国以上で翻訳されている「ムーンライト・シャドウ」(新潮社刊「キッチン」収録作品)。吉本ばななの原点とも言える名作ラブストーリーが33年の時を経て遂に映画化。主人公・さつきを演じるのは、小松菜奈。作品ごとに圧倒的な演技力を発揮し開花し続ける彼女にとって、初の長編映画単独主演となる。さつきの恋人・等役には、役者として目覚ましい活躍をみせる宮沢氷魚。さらに、等の弟・柊を佐藤緋美、柊の恋人・ゆみこを中原ナナ、次世代を担う若手俳優が脇を固め、臼田あさ美がさつきの前に現れる不思議な女性・麗に挑んでいる。そして監督は、以前から原作のファンだったというマレーシア出身のエドモンド・ヨウ。これからのアジアを牽引するフレッシュかつ実力あるキャスト・スタッフが集結したこの『ムーンライト・シャドウ』は、ある日突然に愛する人を亡くした主人公が、死者ともう一度会えるかもしれない、という不思議な〈月影現象〉を知り、哀しみをどう乗り越えるのか、どうやって未来へ進んでいくのかを描いていく。すべての人の心に沁みる、心を揺さぶる、「さよなら」と「はじまり」のラブストーリー。

ストーリー
さつき(小松菜奈)と等(宮沢氷魚)は、鈴の音に導かれるように、長い橋の下に広がる河原で出会った。恋に落ち、付き合うまでに時間はかからなかった。等には3つ下の弟・柊(佐藤緋美)がいて、柊にはゆみこという恋人(中原ナナ)がいた。初めて4人で会ったときから意気投合し、自然と一緒に過ごす時間が増えていく。食事をしたり、ゲームをしたり、ゆみこが気になっているという〈月影現象〉について「もしも現実に月影現象が起きたら、誰に一番会いたいか?」を語りあったり。何気ないけれど穏やかで幸せな日々が過ぎていくなかで、別れは前触れもなくやってきた。等とゆみこが死んだ──。深い哀しみに打ちひしがれるさつきと柊。愛する人を亡くした現実を受け止めきれず、ショックで食べることも忘れ、ひたすら走るさつき。そんなさつきを心配しながら、ゆみこの制服を着て何かを感じようとする柊。それぞれの方法で哀しみと向きあおうとしていた。ある日、2人は不思議な女性・麗(臼田あさ美)と出会い、少しずつ“生きていく”という日常を取りもどしていく。そして、以前みんなで語り合った〈月影現象〉に導かれていく。もう一度、会いたい、会いに来てほしい──。その現象とは、満月の夜の終わりに死者ともう一度会えるかもしれない、という不思議な現象だった……。

作品タイトル:『ムーンライト・シャドウ』
出演:小松菜奈 宮沢氷魚 佐藤緋美 中原ナナ 吉倉あおい 中野誠也 臼田あさ美
原作:「ムーンライト・シャドウ」吉本ばなな(新潮社刊「キッチン」収録作品)
監督:エドモンド・ヨウ
脚本:高橋知由
配給宣伝:SDP、エレファントハウス

公式サイト:moonlight-shadow-movie.com
公式Twitter:@moonlight_sdw
公式Instagram:@moonlight_sdw
コピーライト:(C)2021映画「ムーンライト・シャドウ」製作委員会

2021年9月10日(金)全国ロードショー!

 

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