【能登半島地震から1000日目】穴水町の仮設住宅で「手織りワークショップ(さをり織り体験)」を開催

兵庫県西宮市で被災地支援やフェアトレード活動を行う被災者支援団体「ツナミクラフト」(代表:東山 高志)と、障害者の就労・表現活動を支援する「NPO法人織の音アート・福祉協会 織の音工房」(埼玉県さいたま市)は、能登半島地震から1000日目を迎える2026年9月27日(日)、石川県穴水町の仮設住宅団地内「ボラまち亭」にて、予約不要・参加費無料の「手織りワークショップ(さをり織り体験)」を開催いたします。
発災から2年半以上が経過し、その後大きな災害がたくさん起き、世間からの能登半島地震への関心が薄れる中で被災地の孤立が懸念されています。本企画は、東日本大震災の1000日目(2013年12月4日・岩手県宮古市)で掲げられた合言葉「1000日目からなにか新しいことをしよう 小さなことでもいいからね」を引き継ぎ、子どもから高齢者までが機織り機を通じて交流し、日々の生活の中で新しい一歩を踏み出すきっかけを作ることを目的としています。

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チラシ

【開催概要】
イベント名:能登半島地震1000日目
自由に織れる、手織りワークショップ(さをり織り体験)
日時 :2026年9月27日(日)
【午前の部】10:30~12:00 【午後の部】13:00~14:30
会場 :ボラまち亭
(〒927-0024 石川県鳳珠郡穴水町字由比ケ丘い35-2/
穴水町緊急仮設住宅 由比ヶ丘団地内・穴水陸上競技場)
参加対象 :どなたでも参加可能
仮設住宅の入居者、在宅被災者、地域住民、ボランティアなど
参加費 :無料(事前予約不要・出入り自由・当日直接会場へ)
主催 :ツナミクラフト、NPO法人織の音アート・福祉協会
協力 :穴水町社会福祉協議会、認定NPO法人レスキューストックヤード(RSY)

【主なプログラム】
1. さをり織りの体験
小型のさをり織り機を設置し、好きな色の糸を選んで織る体験を行います。決まった図案や手本はなく、初心者や子ども、高齢者でもスタッフの補助を受けながら手軽に織ることができます。

2. 記念写真の提供と「被災地をつなぐさをり織り」での発信
織り上がった布とともに参加者の写真を撮影し、記念品としてプレゼントします。東日本大震災の1000日目から継続しているプロジェクトとして、能登の現在の様子を伝える写真とメッセージを記録・発信します。

3. 地域での自主的な手織りグループの相談受付
単発の催しで終わらせず、今後能登地域で手織り活動を継続・自主運営したい住民グループに対し、織機の貸出や技術支援の相談を受け付けます。

【取材・お問い合わせ窓口】
当日はワークショップの様子や参加者への取材・撮影が可能です。
担当者 :ツナミクラフト 代表 東山 高志(ひがしやま たかし)
電話番号:090-3161-7868

【資料】
1. なぜ「1000日目」に開催するのか
(1) キャッチコピーの経緯
「1000日目からなにか新しいことをしよう 小さなことでもいいからね」
この言葉は、2013年12月4日、東日本大震災から1000日目を迎えた岩手県宮古市の体験織り会場で使用されたコピーです。発災から2年半余りが経過した時期に、過去を振り返るだけでなく、「今日から小さなことでも新しい表現や活動を始めてみよう」と呼びかけた当時の姿勢を、今回の能登でも共有します。

(2) 発生から3~5年の被災地が直面する課題
災害発生から3~5年は、復興の実感を持ちにくい時期とされています。
・復旧・復興工事か終わっていないのに、緊急支援団体やボランティアが撤退し、外部との関わりが減少しやすい
・各地で新たな自然災害が発生するにつれ、社会全体の関心が移り、「自分たちは忘れられていくのではないか」という不安が住民に生じやすい
こうした状況を踏まえ、1000日目という節目に合わせて地域内で顔を合わせ、外部へ向けて現状を発信する場を設けます。

2. さをり織りと被災地支援の経緯
さをり織りは、1969年に城みさを氏によって始められた手織りです。「機械の真似をしない人間らしい織り」「思いのままに織る」ことを基本とし、これまで国内外の災害復興現場で活用されてきました。

(1) 1995年 阪神・淡路大震災(兵庫県)
兵庫県芦屋市にあった障害者の作業所が被災し全壊した際、がれきの中から「布の端の房の部分の糸の切れ端が入った何重にも重ねられたビニール袋」が見つかりました。
障害の特性から一般の指定避難所で生活することが難しかったため、民間マンションを借りた「私設避難所」で生活を送ることになり、その場での日中活動と居場所を維持するためにさをり織りの織り機が持ち込まれました。これが、さをり織りが災害支援に関わるきっかけとなりました。翌1996年には、被災者の心のケアを目的として神戸市内に拠点が設けられました。

(2) 2004年 スマトラ島沖地震津波(タイ・パンガー県)
津波被害を受けたタイ南部パンガー県では、当時約3,000人が暮らしていた最大の避難所「バンムアンキャンプ」が開設されていました。
カンチャナブリにあったタイ仏教寺院に研修で訪れていた公務員や若者たちが、バンムアンキャンプで被災者の状況を調査した際、「仕事がしたい」という声を聞き取り、同寺院の日本人住職へ連絡しました。
連絡を受けた住職らは、4人のボランティアとともにカンチャナブリからバンムアンキャンプへ向かい、急性期の役割を終えた医療テントを借りて、寺院で若者の研修用に導入していたさをり織りの織り機を持ち込み活動を開始しました。
2007年2月には日本政府の草の根無償資金協力により「さをりトレーニングセンター」が開設され、現地で生産された製品はタイの一村一品運動(OTOP)に認定されるなど、20年を経た現在も活動が続いています。

(3) 2011年 東日本大震災(岩手県三陸地域)
・津波の境界線による分断への配慮
三陸沿岸部では、津波被害を受けた地域と受けなかった地域の間に心理的な溝ができ、被害のなかった住民が「申し訳ない」と遠慮をして仮設住宅街に入りづらくなる問題が生じました。そのため三陸さをり織りプロジェクトでは、誰でも参加できる形をとり、将来町が復興した際にコミュニティを取り戻せるように配慮しました。

・若者の社会参加と仮設住宅巡回
復興ハネムーン期の仮設住宅の集会所はボランティア団体がひっきりなしに訪れたため、場所の確保が困難だったため、たまたま場所を抑えることができた、通学や就労が困難だった若者たちの通う支援施設に織機を導入しました。技術を習得した若者がスタッフとともに仮設住宅を巡回して高齢者に織り方を教える取り組みを行い、多世代の交流につながりました。この活動に関わった若者のうち5人が就職し、1人が結婚するなど、自立への契機となりました。

・15年間の継続活動
自主グループは最大15グループに広がり、現在も大槌町での作品展示や、宮古港に寄港するクルーズ船乗客への作品販売、訪日観光客向けの体験ワークショップなど、地域の活動として定着しています。

(4) 2016年 熊本地震(熊本県)
熊本県はもともとさをり織りの実践者が多い地域であり、震災時は地元の指導者や愛好者が自ら仮設住宅などを巡回し、被災者の交流や心のケアを目的としたワークショップを行いました。

3. さをり織りの特徴と地域づくり
・失敗のない手法
一般的な手織りでは織りムラや糸の抜けは欠陥とされますが、さをり織りでは個人の特徴・風合いとして扱われます。技術的な優劣を競わないため、初めての人でも負担なく取り組め、ちいさな成功体験ができます。

・対等なコミュニケーション
教える側と教わる側の明確な上下関係を作らず、同じ空間で手を動かしながら作業をし、作品の見せ合いっこをすることで、会話が自然に生まれやすい特徴があります。

・多世代の参加とインクルーシブ
操作が簡便な小型の高機を使用するため織りやすく、子どもから高齢者まで、障がいのあるなし関係なく、同じ空間で作業を共有できます。

・グルーブ学習
さをり織りは完成されたグループ学習の仕組みです。創造的なコミュニティをつくることができます。

・無心に織ることによる心の癒し
織る作業に集中すると無心になります。無心になることで心が癒されます。

4. 能登地域における今後の取り組み
今回のワークショップは1回限りの開催にとどまらず、地域内で自主的に活動を継続する体制づくりを目指します。

・自主運営グループの支援
穴水町をはじめ奥能登地域等において、住民自身が定期的に手織りを楽しむグループを募ります。希望するグループには織機の貸出や糸の手配、基礎的な技術サポートを行います。

・グループ間のネットワークづくり
三陸での経験を参考に、各地域にできるグループ同士が交流し、手織りの技術だけでなく、仮設住宅から恒久住宅への移行や生活課題など、地域共通の課題や工夫を共有できる関係づくりを目指します。

5. 被災地をつなぐさをり織り(Cruise around Tsunami Havens)
「たて糸は被災地、よこ糸はあなた」をコンセプトに、被災地と国内外の人々が1本の布を織り継ぐ巡回型共同制作プロジェクトです。
岩手・宮城・福島、そしてタイ・パンガー県などの被災地で織機の「たて糸」を張り、各地のワークショップに集う人々が自由な色や素材の「よこ糸」を1段ずつ織り込みます。
布は決して切り分けることなくロール状に巻き取られ、人々の祈りや対話、支援の意志が重なり合う「可視化された記憶」として蓄積され続けています。
始動の契機は、東日本大震災から1000日目を迎えた2013年12月4日。岩手県宮古市、宮城県気仙沼市、福島県福島市にて同時に産声を上げました。風化が進み始める節目において、過去の追悼にとどまらず新たな一歩を踏み出す姿勢が、活動の原点となっています。
三陸から始まった布は、国内外へと巡回を重ねながら着実に記録を更新してきました。

規模と実績:
総延長500m以上、累計参加者数約5,000人、国内22都道県および海外4カ国(タイ、ネパール、米国、香港)へ展開。

主な節目:
2013年12月:岩手県宮古市にて始動。
2015年1月:阪神・淡路大震災20年目の神戸にて、3.11に因む「311m」を達成。
2017年4月:下関市にて熊本地震(414m)、エクアドル地震(416m)の記念距離に到達。
2022年:香港の芸術拠点「JCCAC(賽馬會創意藝術中心)」での開催を経て500mを突破。
織り継がれた布は、各地の震災遺構や平和拠点を結ぶ祈りの象徴としても広げられています。スマトラ沖地震の津波遺構であるタイ・カオラックの「警察艇813号」では東日本大震災の慰霊式典として布が飾られたほか、広島平和記念公園での「SAORI Peace Weave」や新潟県長岡市の「中越地震10周年式典」など、災害や歴史の記憶を共有し国境を越えて連帯する架け橋となっています。

国内外の主な実施・展示拠点:
https://www.atpress.ne.jp/releases/633528/att_633528_1.pdf

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2023年12月4日東日本大震災1000日目の宮古で掲出
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311mを神戸で達成
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コロナ禍の香港でのワークショップ

6. 団体概要
【主催】
ツナミクラフト(TSUNAMICRAFT)
所在地 : 兵庫県西宮市
代表者 : 東山 高志 社会教育士
NPO法人さをりひろば 理事、NPO法人アジアなりわいネット理事 兼任
公式HP : https://tsunamicraft.asia/
活動内容: 災害復興支援およびフェアトレード活動。
タイの津波被災地支援を機に設立。東日本大震災では
「三陸さをり織りプロジェクト」を立ち上げ、
現在まで継続支援を行っている。
NPO法人織の音アート・福祉協会 / 織の音工房
所在地 : 埼玉県さいたま市
公式HP : https://www.orinone.jp/koubou.html
活動内容: さをり織りを通じた障害者の自立・就労支援および
地域交流拠点の運営を行う特定非営利活動法人。

【協力】
穴水町社会福祉協議会:穴水町における地域福祉の推進、生活支援相談、コミュニティ支援を担当。
認定NPO法人レスキューストックヤード(RSY):1995年阪神・淡路大震災を機に設立された災害支援専門NGO。被災地でのサロン運営や長期的な生活再建支援を行う。

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