リリー=ローズ・デップ、日本舞踏に着想を得た憑依シーンで怪演『ノスフェラトゥ』本編映像解禁 

本日より公開されている、ロバート・エガース監督の最新作『ノスフェラトゥ』より本編映像が解禁された。

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2024年に世界各国で公開され話題となった本作は、第97回アカデミー賞では撮影賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞の4部門にノミネートされた話題作。監督が幼少期に夢中になった、1922年に作られたF・W・ムルナウ監督のサイレント映画『吸血鬼ノスフェラトゥ』に独自の視点を入れ創り上げた。

撮影に必要な演出のためにキャンドルの明かりが必要となれば適したカメラレンズを使用、スタジオには当時の建物を研究した約60ものセットを組み、本物のねずみ約2000匹を使って撮影をするなど、“本物”にこだわった映像は世界各国でも高い評価を受けている。

物語は不動産業者のトーマス・ハッターが仕事のためトランシルヴァニアに住むクライアント、オルロック伯爵へ会いに行くところから始まる。トーマスの不在中、彼の新妻エレンは夫の友人宅で過ごすが、ある時から夜になると夢の中に現れる得体のしれない<彼>の幻覚と恐怖感に悩まされるようになる。エレンは夫の帰りを待ちながら、日を追うごとに自身の意識を越え迫る<彼>への恐怖につのらせていく―。

夜な夜な夢の中で、正体の分からない<彼>に怯える主人公・エレンを演じるのは、本格的なホラー映画への出演は初となるジョニー・デップの娘、リリー=ローズ・デップ。また、オルロック伯爵をビル・スカルスガルドが演じた。さらに、今作でロバート・エガース監督とは3度目のタッグとなるウィレム・デフォーがエレンを治療するフォン・フランツ医師を、エレンの夫・トーマスをニコラス・ホルト、トーマスの友人・フリードリヒをアーロン・テイラー=ジョンソンが演じるなど、豪華な俳優陣が名を連ねる。

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今回解禁された本編映像は、エレンの治療を任されたフォン・フランツ医師らの前で、エレンが何者かに憑依されるシーン。「彼がやって来る」と怯えながら、これまでにない大きな力に取り込まれたエレンを必死で抑え込もうとするフォン・フランツだったが、まるで悪魔のような形相のエレンは、恐ろしい呪いを口走り、気を失ってしまう。今までの自身のイメージを覆す、体を張ったリリー=ローズ・デップの怪演に圧倒されるシーンとなっている。

この時のエレンの憑依されたダイナミックな動きは、日本舞踏から着想を得たそうで、舞踏家の専門スタッフがデップにアドバイスしたという。「エレンがどのように部屋に入ってくるのか、どのように部屋を横切るのかといった細かな動きについて考えることが重要なの。別世界とつながっている彼女の超常現象的な特徴を演技に取り入れたかった」と、デップはエレンの独特な動きについて語っている。

そんなデップの演技を間近で見ていたキャスト陣も、実際に恐怖を感じたほどで、アーロン・テイラー=ジョンソンは「スクリーンの中だけではなく、実際の彼女を見るのも怖かった。彼女はエレンの役柄を完全に体現することができ、自意識を美しいほどに取り払っている。虚栄心がない。純粋な本能だ」と称賛している。

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ある葛藤を抱えながらも、憑りつかれる女性という難しい役どころを演じたデップ。「この役を演じるためには、多くを犠牲にして肉体を超越し、悪魔のような、そして別世界にいるような存在になって自意識から解放される必要があった」と語るように、本格的なホラー映画への出演は初ながら、オーディションで役を勝ち取った彼女の覚悟と執念がうかがえる。

『ノスフェラトゥ』
出演:ビル・スカルスガルド、ニコラス・ホルト、リリー=ローズ・デップ、アーロン・テイラー=ジョンソン、エマ・コリン、ラルフ・アイネソン、サイモン・マクバーニー、ウィレム・デフォー ほか
監督・脚本:ロバート・エガース
原題:『Nosferatu』
製作年:2024年
製作国: アメリカ・イギリス・ハンガリー
字幕翻訳:松浦美奈
映倫区分:PG-12
配給:パルコ ユニバーサル映画
(c) 2024 Focus Features LLC. All rights reserved.

公式サイト:https://www.universalpictures.jp/micro/nosferatu

5月16日(金)TOHOシネマズ シャンテほかにて公開

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