シン・チェリン監督の長編デビュー作『PEAK END』が、6月13日よりシアター・イメージフォーラムにて公開することが決定。あわせて、メインビジュアル、特報、場面写真が解禁された。

ソウルから京都にきたリン、沖縄から京都にきたそら、ふたりは大学で出会い、映画をつくる道を志した。ふたりはおもしろいことをするのが好きだった。そして、おもしろいことを撮影して笑い合うのが好きだった。ジャムサンドを空に飛ばしたい、フィルムカメラを万引きしてみたい、沖縄でそらのルーツを辿りたい…。

リンとそらは様々な欲求を映画制作という名目で昇華していく。ふたりにとって映画は魔法の杖のようなもの。ありとあらゆる形にジャンルを変身させて、そこに身を置き、自らが映画を謳歌する存在となって、確かにフィルムに焼き付ける。

ふたりはとにかく欲張りに相手を知りたいと願い、しかし妥協は許さずアイデンティティが永遠に不確定のまま遅延し続けることを受け入れて、最高に楽しい対話を実践する―。


本作は、監督のシン・チェリンが京都芸術大学映画学科の卒業制作作品として撮影した長編映画。シン・チェリン、伊丹そらが主演を務め、スタッフ5名(うち2名は主演を兼ねている)のミニマムな体制で試行錯誤を繰り返し、ドキュメンタリー要素も取り入れつつ、イノセンスな衝動に溢れた唯一無二の作品を作り上げた。完成した後も評判を呼び、大阪アジアン映画祭、ぴあフィルムフェスティバルなどで上映された。


解禁されたメインビジュアルは、リンとそらが見つめ合う姿が採用され、「空の広さくらい、地面の広さくらい」と日本語で、韓国語で同様の意味の「하늘만큼 땅만큼」とコピーが添えられている。
さらに、音楽家、作家のイ・ランが本作に「映画を観る私たちはそらとともにリンを愛し、リンとともにそらを愛さずにはいられなくなる」とコメントを寄せている(※全文は以下参照)。
イ・ラン、伊丹そら、シン・チェリン監督のコメントは以下の通り。
イ・ラン(音楽家・作家)
― 目の前に見えるすべてのものに自分の名前を書きつけたかった世界へ残す記録
誰かに記録される人生を離れ、自らを記録できるようになったリン。カメラとペンと言葉で書き留めても、どこか「正確」ではない。それでもリンの記録は続いていく。そんなリンの現在において、最も「PEAK」な存在であるそらは、よろこんでリンの記録に登場する。ジャムを塗った二枚のパンを重ね、両側からかじり、その残ったかけらを風船に結びつけて空へ放ちながらリンと一緒に笑える人だ。ふたりの澄んだ深いまなざしのせいで、映画を観る私たちはそらとともにリンを愛し、リンとともにそらを愛さずにはいられなくなる。
世界はふたりのリズムとあまりにも違い、この場所で無事に生き延びられるのかもわからない。だからこそ、都市のすべてが見知らぬもののように、不安げな目で周囲を見回すふたり。それでもその不安な目を見つめ合い、やがてくすくすと笑いながら、「楽しいから、ここで終わらせるわけにはいかない」と約束する。そらが育った沖縄で鳴り響いていた米軍のヘリコプターの轟音よりも、もっと大きな音で彼女たちを記憶したい。リンとそらのPEAKは、これからも果てしなく更新されていくだろう。
伊丹そら(出演/制作)

自分にとって『PEAK END』という映画は、かけがえのない関係性との出逢いであり
それは台風のあの日にしか見れなかった宙を撮り続けたような、そんな記録です
『PEAK END』が多くの人の元へ届く、それは
距離という概念をすっ飛ばして
ずっと遠くに居るあなたとも出逢う事のような気がする
逢えてよかった!
飛んでいった『PEAK END』が皆様の元に届く日をすごく楽しみにしています!
シン・チェリン(監督/企画/出演)

そらは、24フレームでは捉えきれない魅力を持った人です。
『PEAK END』は、さまざまな出会いと別れの中で、リンとそらが出会い、新しくいくつも芽生えた夢を叶えていく旅路を描いた、幻想的なロードムービーです。
たまに物理法則を無視した飛躍も見せますが、どうかご了承ください。ただ、間違いなく言えることは、あり得ないことがあり得てしまうのが私たちだということです。
宇宙のことが気になってしまうそらは、その人自身が未知の存在でした。そんな彼女をできるだけありのままに切り取って、皆さんにも見てもらいたいと思い、この作品を作りました。
どうかご鑑賞ください!
『PEAK END』
出演:シン・チェリン、伊丹そら
監督:シン・チェリン
撮影:清水歩夢、西尾千裕
録音:キム・スビン
編集:西尾千裕
製作:Team PEAK END
2025年|120分|5.1ch|DCP
配給:boid VOICE OF GHOST
(C)PEAK END
https://peakend.org
6月13日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかにてロードショー!以降全国順次