エグゼクティブプロデューサー藤井道人×秋葉恋監督『東京逃避行』公開記念トークイベントレポート

映画『東京逃避行』のエグゼクティブプロデューサーを務めた藤井道人と秋葉恋監督が、3月24日に東京・テアトル新宿にてトークイベントを実施した。

画像1
左から)秋葉恋、藤井道人

本作は、秋葉監督自身が新宿・歌舞伎町で過ごした経験をもとに執筆した完全オリジナル脚本で、物語の舞台は、都の条例により“トー横”が封鎖された後の歌舞伎町。居場所を失った4人の想いと運命が交錯する、たった一夜の逃亡サスペンス。

3月20日に公開された本作は、興行通信社が発表するミニシアターランキング(3月20日~3月22日)において邦画第1位を記録する好発進。本作で長編映画監督デビューを果たした秋葉監督は「皆様の素晴らしいお力のお陰でこのような結果が生まれたと思います。この先もさらに広がって行くように僕も精進していきたいです」と挨拶した。

画像2

秋葉監督が藤井に出会ったのは高校時代。藤井が審査員を務めた高校生映画甲子園で秋葉監督は『残されたもの、残せるもの、』にて最優秀監督賞を受賞した。秋葉監督は「時を同じくして藤井監督が『新聞記者』で日本アカデミー賞を受賞されて。それに物凄く感動して藤井さんの背中を追いかけたいと思った」と打ち明けると、藤井は当時の秋葉監督について「だぼだぼのシャツを着てサングラスをかけて。生意気そうな奴と思ったけれど、彼の撮った映画は芯があって挑戦的で面白かった」と振り返った。

画像3

秋葉監督はその後、藤井が主宰するスタジオBABEL LABELの新レーベル「2045」の一員に。藤井曰く「断っても断っても秋葉恋は何度もスタッフ募集に応募してきた。その諦めの悪さは多くの人が持っていないものだった。秋葉恋は映画が好きで現場が好きで、クリエイターへのリスペクトがある。それが魅力的だった」とチームの一員として受け入れた理由を明かした。

本作は藤井、および綾野剛が審査員を務めた第2回東京インディペンデント映画祭のグランプリ受賞作を長編映画化したもの。当初、藤井は秋葉監督が“身内”ということでグランプリ選出を渋ったそうだが「綾野剛さんが秋葉恋の作品一択で『俺は彼の映画に出たい』と言われて」グランプリ受賞に至ったという。

画像4

これに藤井は「綾野剛さんは本作を観てくれていて『今の彼にしか撮れない映画になっていた』と言っていました」と綾野のリアクションを紹介。本作について藤井は「頑張ったなと思う」と評しながら「観客の皆さんに観ていただいて色々な意見や反応をもらうことが人生の糧になる。辛口の感想もあるかもしれないけれど、それは良かれと思って言っている事だと若いうちから思った方が楽になる」とアドバイスした。秋葉監督は「初号試写後に藤井さんが『良かったよ』と言ってくれた。その言葉を聞いた時に、僕は藤井さんなしでは生きていけないと思いました」とリスペクトを示した。

観客のQ&Aコーナーに入ると、観客から現在のクリエイターに必要な要素を問われた藤井は「出会いを諦めない事。素晴らしい監督と素晴らしい俳優が素晴らしい映画を作れるかと言ったら、それはわからない。でも自分にとってとても大切な人は俳優部にもいて、その人だから頑張れるという奇跡的な化学反応がある。それに出会えるまで続ける。出会えるまで出会いを諦めない。監督であれば、良いプロデューサーに出会うまで努力を諦めない。それが大事な気がする」と回答した。

最後に藤井は「秋葉恋の次の作品がどうなるのか、それを見守って欲しいです」と観客に呼び掛けながら「自分の足で立って自分で良いプロデューサーを見つけるまで頑張って欲しい」と秋葉監督を激賞。秋葉監督は「藤井さんの期待に応えることが出来たのか日々不安ですが、映画を観てくれた方々から色々な感想を沢山頂き、自分の成長する時間になっていると思います。藤井さんの背中を超えられるように、5年10年、日本映画と観客の皆さんと歩んでいけたら」と意気込みを新たにしていた。

画像5

『東京逃避行』
出演:寺本莉緒 池田朱那 綱啓永 高橋侃 松浦祐也 深水元基 さとうほなみ
監督・脚本:秋葉恋
エグゼクティブプロデューサー:藤井道人
主題歌:町田ちま『ネオンと残像』(Altonic Records)
音楽:堤裕介
製作幹事:サイバーエージェント
制作プロダクション:BABEL LABEL
配給:ライツキューブ
(C)2025 映画「東京逃避行」製作委員会
https://tokyotohiko.babel-pro.com/

絶賛公開中

目次