『エセルとアーネスト ふたりの物語』貴重なメイキング映像解禁!新技術で実現した手描きアニメの秘密とは ―絶賛公開中

『スノーマン』『風が吹くとき』などでイギリス人なら知らない人はいない国民的絵本作家レイモンド・ブリッグズが、自身の両親の人生を愛情込めて描いた原作を映画化した、感涙必至の大人のためのアニメーション映画『エセルとアーネスト ふたりの物語』が、9月28日(土)より岩波ホールほかにて公開中だ。

1928年、ロンドン。牛乳配達のアーネストとメイドのエセルが恋に落ち、結婚。戦争を乗り越え、戦後の新しい時代を生き、ふたりが世を去る1971年までを感動的に描くとともに、激動の20世紀を生きた市井の人々の歴史が浮かび上がる、大人のためのアニメーション映画だ。

そしてこの度、本作の貴重なメイキング動画が解禁となった。

このたび公開されたメイキング映像では、ロジャー・メインウッド監督をはじめ、アニメーション監督のピーター・ドッド、アートディレクターのロビン・ショウら現場で実際に手を動かしていたスタッフたちが、レイモンド・ブリッグズのスケッチ風の線を、いかにそのままアニメーションの動きに取り込むか、その大いなる挑戦の過程を語っている。
メインウッド監督曰く「最大の挑戦は“ルック”(見え方)」。当初は原作同様に紙に描くことも考えたというが、仕事の量、時間、予算を考えるとそれは不可能。そこで「TVペイント」と呼ばれるプログラムに着目。多くの専門技術者に協力を得て、本作用に新たなブラシを開発するに至ったそう。それにより、紙に鉛筆で描くのと変わらない絵を実現できた。さらに、PCスクリーンに直接描き、見えたものがそのまま光を通してスクリーンに映るという、紙では不可能なことが可能となったという。

また、キャラクターや服を<着色>するための技術はさらに骨が折れる作業だったようで、原作にある手描きの質感などの独自性を大事にするために、たくさんの水彩画の見本を作ったり、時に紙を足で踏んづけてざらざら感を出そうとするなど、多くの実験がおこなわれたことが語られている。

ブリッグズは本を描き上げるのに3年を要したが、アニメーションの制作期間は9ケ月間という制約があった。
数々の課題を乗り越えて再現された、レイモンド・ブリッグズの唯一無二の世界観。ストーリーとともに、アニメーションならではの動き、色、線をぜひスクリーンで堪能したい。

激動の時代を懸命に生きた、ごく普通の夫婦の40年にわたる心暖まる本当の物語。

ストーリー
1928年ロンドン。牛乳配達のアーネストとメイドのエセルは恋に落ち、結婚。最愛の息子が誕生し、第二次世界大戦、戦後の発展と時代の変化、そして静かに忍び寄る老い・・・しかしいつもエセルの横にはアーネストがいた。激動の20世紀を生きた庶民の歴史を、暖かなまなざしで描いた感動の物語。

作品タイトル:『エセルとアーネスト ふたりの物語』
声の出演:ブレンダ・ブレッシン/ジム・ブロードベント/ルーク・トレッダウェイ
監督:ロジャー・メインウッド
原作:レイモンド・ブリッグズ(バベルプレス刊)
音楽:カール・デイヴィス
エンディング曲:ポール・マッカートニー
原題:Ethel & Ernest
2016年/94分/カラー/ドルビー・デジタル/ヴィスタサイズ/イギリス・ルクセンブルク/
日本語字幕:斎藤敦子/後援:ブリティッシュ・カウンシル
配給:チャイルド・フィルム/ムヴィオラ

公式サイト:https://child-film.com/ethelandernest/
コピーライト:(c) Ethel & Ernest Productions Limited, Melusine Productions S.A., The British Film Institute and Ffilm Cymru Wales CBC 2016

岩波ホールにて絶賛公開中!ほか全国順次ロードショー


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