『セイント・フランシス』宇垣美里、山内マリコ、辛酸なめ子らの絶賛コメント到着!本編映像も解禁 ―8月19日(金)公開

セイント・フランシス

主演を務めるケリー・オサリヴァンの脚本デビュー作でもある『セイント・フランシス』(8月19日(金)公開)に、フリーアナウンサーの宇垣美里、作家の山内マリコ、漫画家・コラムニストの辛酸なめ子ら6人の著名人から寄せられた絶賛コメントと、本編映像が解禁された。

34歳で独身、大学も1年で中退し、レストランの給仕として働くブリジットは夏のナニー(子守り)の短期仕事を得るのに必死だ。そんなうだつのあがらない日々を過ごすブリジット(ケリー・オサリヴァン)の人生に、ナニー先の6歳の少女フランシスや、その両親であるレズビアンカップルとの出会いにより、少しずつ変化の光が差してくる――。

SNSでシェアされる、充実したように見える<他人の人生>。それに比べて「自分なんて」と落ちこみ、満たされない気持ちや不安にさいなまれる人は大勢いるはず。でも、人の人生なんてそんなに完ぺきじゃない。誰だってみんな苦しんだり、家族にだって言えない悩みや秘密を抱えている。社会が決めた見えないルールに振り回されて居心地の悪い思いをしたり、自分の生き方に自信を持てなかったり……。本作は、そんな不安だらけの毎日を生きるすべての人々に優しいエールを贈る作品だ。

今回解禁された映像は、公園で我が子に授乳しようとしたマヤに対して執拗にクレームを入れる女性の姿を切り取ったもの。「トイレとか車の中でやってもらえない?」「出かける前に対策ができたはず」「男の注目を浴びたいのなら別だけど」―容赦ない苦言の数々に思わず涙目になってしまうマヤ。しかし、ブリジットがマヤの気持ちを理解して応戦、その言葉に勇気づけられた彼女は「(子供の前)だからこそ異なる意見も尊重すべきだと示さないと」「不快にさせたのなら謝る」「でも我が子への愛を詫びる気はない」としっかりと自分の想いを伝える。産後うつに苦しめられ、自分に自信がなくなっていたマヤが周囲の優しさと触れ合い、向き合うことで、少しずつ自分を取り戻す様子が捉えられている。

グレタ・ガーウィグの『レディ・バード』(17)の女性の描き方に触発され、俳優として多くの脚本を読んで来た経験を生かして自伝的要素を織りこんだ本作のオリジナル脚本の執筆を開始したというケリー・オサリヴァン。「女性に生理がなかったら地球には誰も存在しないのに、若い頃から生理のことは隠すように教育されている」と語り、世界の女性が毎月向き合う日常の当たり前をおおやけに語ることがタブーとされ、キレイな部分だけが美化されている現状に疑問を感じ、女性の心身の本音を見せたかったのだという。

そして、本作を思いついたきっかけは「20代の頃にベビーシッターをしていて、いつかこれについて書きたいと思っていたの。だってこんなに奇妙でエモーショナルな仕事はないから」だと言い、「お世話をする子どものことを本当に愛おしく思うようになるし、ある意味その家族の一員になるのだけど、一方で部外者のままでもある。家にいれば時々、その家族のとてももろい部分を目撃することもある。だけど仕事が終われば自分の家に帰るというね」「それでその後、30代のときに私は中絶をして、この二つの経験、つまり中絶とベビーシッターが重なったらどうなるのかなと考えたの。だから映画のほとんどはフィクションだけど、リアルな場所から始まっている」と告白。

大げさなドラマに仕立てられがちな中絶経験も、人によっては淡々と向き合うなど、捉え方はさまざま。社会問題を上手に取りこみながら、大人だからこその苦悩と揺れ動く心情、そして今を生きる人たちの本音をユーモアと感動を交えてナチュラルに伝える凄腕は、まさにグレタ・ガーウィグの才能を彷彿とさせ、今後の活躍にも大きな注目が集まっている。

物語のカギを握る6歳の少女フランシスを演じるのは、本作が俳優デビューとなったラモーナ・エディス・ウィリアムズ。ちょっぴり生意気な大人っぽさと子どもらしさが同居する彼女の演技に、誰もが夢中になってしまうだろう。ちなみに実際のラモーナはアイススケートとバレエが大好きな女の子。将来の夢はアイススケートのアメリカ代表としてオリンピクに参加することだという彼女の滑りも、スクリーンに収められている。

そのフランシスを赤ちゃん扱いせず、一個人として接するレズビアンカップルの両親にチャリン・アルヴァレスリリー・モジェク。ブリジットのボーイフレンドでミレニアル世代の考えを代弁するジェイス役には、やはり今作が俳優デビューとなったマックス・リプシッツ

さらにこの多様なキャストと、ときに重たくなりがちな繊細なテーマをテンポよくつなぎ、それぞれの怒りや悲しみ、不安や喜びといった感情を全方位から抽出しているのが、長編初監督となるアレックス・トンプソン。今作は私生活のパートナーでもあるケリー・オサリヴァンたっての願いで引き受けたそうだが、その相性の良さは作品を観れば一目瞭然だ。

コメント一覧(50音順/敬称略)

宇垣美里(フリーアナウンサー)
人類の半数が直面する 生理、避妊、中絶 ?なぜかタブーとされてきた等身大の姿を 軽やかにユーモラスに誠実に描いている。30代半ばで、何をすべきか? ?分からないことだらけだけれどのびやかに、したたかに、生きていける気がした 。

清田隆之(文筆業・桃山商事代表)
股から血を流す──そういう意味での“血のつながり<シスターフッド>”を、シス男性である私は持つことができません。その上で、本作が提示してくれた(男性に関する)希望と限界の両側面と向き合いながら、夫として、父親として、友人として、他者として、自分はどうあるべきかを考え続けていきたいと思いました。

辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
アップデートされた保健体育的な、男性も女性も必見の映画。
様々な肉体の試練に見舞われながらも乗り越えていく女性の姿がかっこよくて、同性として生きているだけでも自分をほめたくなってきます。

SYO(物書き)
褒められたもんじゃない本音も、隠しておきたい痴態も、全部ありのまま描く才能。
画面の向こうに心を開いて、「大丈夫、あなたも言っていい」と背中を押してくれる。
この映画が心の支えになる人が、きっと世界中にいる。

野中モモ(ライター・翻訳者)
生理や妊娠、育児に翻弄される女性たちの視点で描いた「忘れられない夏」。幼い頃の自分に優しくしてくれた、今では名前も顔も思い出せないお姉さんたちのしあわせを祈りたくなる映画です。

山内マリコ(作家)
Bravaaaaa!!! 心の中で何度もスタンディングオベーションを送りました。
女子のリアルがこんなにも自然に詰まった映画は、ちょっと他にない。
月に一度の生理、産む性であることの憂鬱、中絶。
それをこんなふうに描けるなんて、魔法だし、発明だ。
私たちを抱きしめてくれる映画。傑作。

ストーリー
うだつがあがらない日々に憂鬱感を抱えながら、レストランの給仕として働くブリジット(ケリー・オサリヴァン)、34歳、独身。親友は結婚をして今では子どもの話に夢中。それに対して大学も1年で中退し、レストランの給仕として働くブリジットは夏のナニー(子守り)の短期仕事を得るのに必死だ。自分では一生懸命生きているつもりだが、ことあるごとに周囲からは歳相応の生活ができていない自分に向けられる同情的な視線が刺さる。そんなうだつのあがらない日々を過ごすブリジットの人生に、ナニー先の6歳の少女フランシス(ラモーナ・エディス・ウィリアムズ)や彼女の両親であるレズビアンカップルとの出会いにより、少しずつ変化の光が差してくる――。

作品タイトル:『セイント・フランシス』
出演:ケリー・オサリヴァン、ラモナ・エディス・ウィリアムズ、チャーリン・アルヴァレス、マックス・リプシッツ、リリー・モジェク
監督:アレックス・トンプソン
脚本:ケリー・オサリヴァン
2019年/アメリカ映画/英語/101分/スコープサイズ/5.1chデジタル/カラー
字幕翻訳:山田龍
配給:ハーク 配給協力:FLICKK

公式サイト:www.hark3.com/frances/
公式Twitter:@frances_0819
公式Instagram:@saintfrancesmovie_jp
コピーライト:(C) 2019 SAINT FRANCES LLC ALL RIGHTS RESERVED

8月19日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、シネクイント
ほか全国ロードショー!

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