『きらめく拍手の音』イギル・ボラ監督による、ドキュメンタリー映画『記憶の戦争』劇場公開決定 ―コメント有

『きらめく拍手の音』で鮮烈なデビューを飾ったイギル・ボラ監督が、ベトナム戦争時の韓国軍によるベトナム民間人虐殺の記憶について切り込んだ最新作『記憶の戦争』が2021年11月に劇場公開されることが決定した。
公開にあたり原一男監督(映画監督)、伊藤詩織さん(映像ジャーナリスト)、安田菜津紀さん(フォトジャーナリスト)から作品へのコメントが到着

2018年4月、とある市民平和法廷がソウルで開かれた。法廷に立つ1人のベトナム人女性、グエン・ティ・タン。彼女は、<フォンニィ・フォンニャットの虐殺>の生存者である。8歳の時に韓国軍に家族を殺され孤児となった彼女は、その記憶を思い出して、涙を浮かべる。

あの日、一体何が起こったのか…。あの日の出来事を目撃したディン・コムは身振り手振りを交えて当時を再現する。あの日の後遺症で視力を失ったグエン・ラップはこれまで語ることのなかった記憶を絞り出すように語る。一方で、“参戦勇士”と称された韓国軍人たちは、「我々は、良民は殺していない」と主張する。

イギル・ボラ監督が、全員女性の制作陣とともに「ベトナム民間人虐殺」の記憶について当事者たちの生々しい証言の数々を記録した傑作ドキュメンタリー。

原一男さん(映画監督)コメント
日本から差別、占領・統治されていた韓国。
その韓国軍兵士達が、ベトナムの村で虐殺を行った。
日本は、韓国を始めアジアを侵略したが、アメリカから原爆を落とされた。
加害と被害のアンビヴァレンツを併せ持つヒトという、厄介な生き物。
この超難問からは、誰も逃れることはできない!

伊藤詩織さん(映像ジャーナリスト)コメント
8歳の記憶、あなたは何を覚えているだろう。
お気に入りのワンピースを着て行ったディズニーランドで見たパレードの光、友達と蝉取りに夢中になっていたあの日。私の中にはその記憶が8歳当時のものだったのか不確かなままのものが浮かぶ。
しかし、タンおばさんの記憶は今でも鮮明だ。彼女はその記憶を1日も忘れたことはない。
それは、彼女自身が生きる意味を問い続けてきた記憶だから。
生きてその記憶を伝えてくれたタンおばさんに感謝する。

安田菜津紀さん(NPO法人Dialogue for People副代表/フォトジャーナリスト)コメント
「自分たちに責任はない」「むしろ現地の発展のために貢献した」
…聞き覚えのある言葉ばかりが飛び交った。
暴力は地続きで、凄惨な虐殺も加害の否認も、日本軍の時代から連鎖しているのだろう。

作品タイトル:『記憶の戦争』
監督:イギル・ボラ(『きらめく拍手の音』)
プロデューサー:ソ・セロム、チョ・ソナ
撮影:クァク・ソジン
エグゼクティブプロデューサー:イギル・ボラ
プロダクションデザイナー:クァク・ソジン
編集:パトリック・ミンクス、イギル・ボラ、キム・ナリ、キム・ヒョンナム
音楽:イ・ミンフィ
製作:Whale Film |英題 UNTOLD |原題 기억의 전쟁
2018年|韓国|韓国語・ベトナム語|カラー|79分|DCP |
宣伝美術:李潤希
配給・宣伝:スモモ、マンシーズエンターテインメント

公式サイト:https://www.sumomo-inc.com/kiokunosensou
公式twitter:@kioku_sensou
公式Facebook:fb.com/sumomo.movie
コピーライト:(c)2018 Whale Film

ポレポレ東中野 2021年11月ロードショー
その他地域は順次公開予定

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