映画『万引き家族』“家族”全員で登場!父・リリーさんと息子・城くんの軽妙な掛け合いに“家族”も会場も大爆笑!

万引き家族

様々な“家族のかたち”を描き続けてきた是枝裕和監督が「この10年間考え続けてきたことを全部込めた」と語る渾身作『万引き家族』が6月8日(金)より全国公開となる。
先日、第71回カンヌ国際映画祭(5月8日(火)~5月19日(土)開催)【コンペティション部門】へ正式出品することが決定し、是枝監督作品としては『海街diary』以来3年ぶり5回目のコンペティション部門出品になる本作。
世界中から集まった選りすぐりの作品とともに、その賞の行方にも大きな注目が集っている。

この度、4月25日(水)に完成披露試写会&舞台挨拶が実施された。カンヌ国際映画祭へ出品決定後、初めて“家族”全員での登場となった今回のイベント。
東京の下町にある実在する家屋で撮影した本作ですが、トークでは、映画祭への期待や意気込みなどに触れるとともに、一つ屋根の下で暮らしていた撮影時を振り返り、キャスト陣たちから提供いただいた貴重なオフショット写真とともに、「初公開エピソード」を披露。また、演技経験のない子役の抜擢でも有名な是枝監督が新たに見出した2人の子役、城桧吏(じょう・かいり)君&佐々木みゆちゃんのオーディション時も振り返るなど、終始笑いの絶えない本物の家族のようにアットホームな雰囲気に包まれたイベントとなった。

【実施日】4月25日(水)
【場所】TOHOシネマズ 日比谷スクリーン1
【登壇者※敬称略】
リリー・フランキー、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林、城 桧吏(じょう・かいり/子役)、佐々木みゆ(子役)、是枝裕和監督

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大きな拍手に包まれながら豪華キャスト陣たちが登場すると、本作で父親・治役を演じたリリーさんは「やっと観ていただけると思うと非常に嬉しく感じます。是枝監督がまたすごいものをつくったので是非ご覧ください」、妻・信代役を演じた安藤さんは「この家族がまた久しぶりに集まったのでとても嬉しいです」、信代の妹・亜紀役を演じた松岡さんは「蒸し暑い中お越しいただきありがとうございました!今日は楽しんでいってください」、祖母役の初枝役を演じた樹木さんは「おばあさんですから、私からは一言。よろしく」、息子・祥太役を演じた城くんは「本日はお越しいただきありがとうございます!よろしくお願いします!」、治に拾われ、家族の娘になる、ゆり役を演じた佐々木みゆちゃんは「今日は楽しんでいってください!」、最後に是枝監督から「先週初号試写で今日は完成披露試写ということでできたてホヤホヤなので、このようなかなりスピード感でこうゆう形でお届けできてちょっとびっくりしています。どんな風に観ていただけるか楽しみにしています」とそれぞれに挨拶。

先日、5月8日から開幕になる第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門への正式出品が決定したことが改めて伝えられると会場からは大きな拍手が起こり、それに対し笑顔で応えるキャスト陣たち。
カンヌのコンペティション部門への出品は『海街diary』以来3年ぶり、5回目の出品となる是枝監督だが、今の気持ちを問われると「このスピードに追い付くのが精いっぱいという感じです。とても素晴らしいことなんですけど、喜び合う手前で止まっています(苦笑)」と答え、続けて、リリーさんは「俺の情けなさぶりを世界にみてもらおうと思います」、安藤さんは最初のみゆちゃんのしっかりとした挨拶に感動したようで「撮影現場では虫のように動き回っていたのに…それがこんなにしっかり挨拶もして、カンヌも行くのかな?なんかすごいなって…」と母親の眼差しをみゆちゃんに向けながらコメントを寄せ、会場は笑いに包まれた。

是枝監督とは何度もタッグを組む中で、今回は軽犯罪を重ねる頼りない夫で父親である治を演じたリリーさんだが、撮影現場はとても居心地がよかったようで「二カ月くらいですけど、こんなに長く撮影したのは初めてで、撮影をしている間はこのまま終わりたくないと思いましたし、家に帰っても現場であの家族でいることの方が心地よかったんです。祥太(城くんの役名)が現場で汚い服を着ているのに、キレイな服に着替えてママと帰っていく姿とかみたくなかったですね」と明かし笑いを誘った。

是枝組初参加となった安藤さんは、周りの大先輩たちからいつも話を聞いていた是枝組から突然のオファーを意外と感じたそうだが、実際に参加してみると居心地の良いものだったといい、「産後初めての作品になったことやこの先どうするかも決まっていなかったので、このタイミングでこの作品に参加することができて本当によかったです」と感慨深げにコメント。

安藤さんと同じく是枝組初参加となった松岡さんは、中高生の頃からいつか是枝監督の作品に出たいと想い続けていたことが実現し、とても嬉しかったようで「想像よりも早く参加できたことは本当に有難く思っていて、参加してみると自分の居場所はここだったんだなって思えるほど息のしやすい現場でした」と感無量の様子で振り返った。

是枝監督の‘家族’作品に欠かせない存在となっている樹木さんは「初参加される方々が今後も色々いるでしょうからわたしはこれで最後!撮影で使った家がとにかく寒かった!」と樹木節を炸裂!是枝監督はタジタジの様子をみせたが、撮影時を振り返り「髪の長さや入れ歯をいれないことなどは樹木さんから提案いただいたことだったんですが、撮影をしている内にそれがとてもしっくりときて、この作品で肉体をきちんと撮りたいと思っていた僕の意図を脚本で汲み取ってくださったんだなと思いましたね」と樹木さんを称賛。

また、これまでにも多くの作品で子供たちを撮ってきた是枝監督は、オーディションで選んだという城君とみゆちゃんについても言及。
城くんについては「オーディションで部屋に入ってきたときにこの子だってピンときた。いつまでも見てられると思った」と明かし、みゆちゃんについては「オーディションで部屋の隅でポテトチップスを食べるシーンを演じてもらったんですが、そのポテトチップスの食べ方がよかった(笑)」と意外はキャスティング理由を明かし、会場は笑いに包まれた。

また、城くんは撮影現場を振り返り「最初は緊張したけど、わかりやすく教えていただいて温かな現場でした」とコメントすると、リリーさんは城くんの語尾の上がった喋り方が気になったようで、「なんだよ、なんで語尾が上がんだよ。大宮のキャバクラ嬢みたいだぞ」とツッコミを入れ、またもや会場は、大笑い!一方、今回お芝居が初めてだったというみゆちゃんは是枝監督から起用理由を聞いて「とても嬉しかった!」と元気よくコメントし、再び安藤さんの顔を綻ばせた。

劇伴を細野晴臣さんが担当していることでも話題となっている本だが、今回のコラボレーションは是枝監督にとって念願だったそうで、「ほぼ完成した作品をもってみせにいった際に、細野さんにドキュメンタリーみたいだから音楽いらないんじゃないと言われたんですが、無事つけてくだってよかった(笑)世間から取り残された家族のお話で詩のようなものが浮かび上がるような作品に仕上げたつもりなのですが、それを細野さんが汲み取って素晴らしい音楽をつけてくださいました」と明かした。

続いて、撮影現場の写真とともに思い出を振り返ることに。
まずはじめに、昨年の夏に2日間だけ先にクランクインされた海での写真が披露。台本も完成していない中、リリーさん、安藤さん、松岡さん、樹木さん、城くん、みゆちゃんの家族6人での撮影だったそうだが、リリーさんが開口一番「なんか劣化版の『海街diary』みたいだな」とボソッというと松岡さんは「それ酷い!!」と憤慨!しかし、安藤さんも「そうそう、ポスタービジュアルの縁側の写真も劣化版の『海街diary』みたいなね…」、またもやリリーさんが「あのポスタービジュアルの家族の笑顔と『万引き家族』ってタイトルみると、ソフトバンクの新しい家族割りみたいだよな」と話すと会場は大爆笑!

また、この海でのシーンの撮影時、共演者同士の会話がなかったそうで安藤さんは「是枝組は私語禁止なのかな…?」と不安に駆られたといい、城くんが「カメラが回ってるときに限って波がこなくて~」と話すとすかさずリリーさんが「お前、そういうこというとこの作品が持ってないみたいみたいに思われるだろう」とツッコミを入れるなどテンポのよい掛け合いに会場は大笑い!

次に披露されたのは撮影現場でのオフショットの数々で、リリーさんが現場スタッフやキャストの為に用意した駄菓子のクリスマスツリーのことに触れると「祥太がカラムーチョがないってクレームいうから急きょ付け足したんですよ」と明かすと城くんに「いってないです!」と怒られるリリーさん。
また、撮影最後の日に是枝監督からサイン入りの台本をプレゼントされたという城くんとみゆちゃんだが、「サインしてくださいと僕からお願いしました」と城くん当時を振り返る一方で、なかなか言葉が出てきないみゆちゃんに対しリリーさんが「そこは“別に”っていってみな」とアドバイス(?)をするとみゆちゃんは「いわない!はい、どーぞって言われました!」と語気を強めて言われてしまったリリーさん。その様子にまたもや会場は笑いに包まれた。

最後に是枝監督よりこれからご覧になる観客へ向けて「各世代、今一番撮りたいと思う役者さんで映画をつくりました。撮影中、みなさんの演技をみながらどんどん作品のテーマも浮かび上がってきて、とても稀有な現場だと感じていましたし、シリアスな作品ではありますが、とても幸せだと思える作品になりました。濃密な時間を過ごせたことが作品からも伝わるかと思いますので、是非ご覧いただければと思います」とコメントが寄せられ、終始笑いの絶えない本物の家族のようにアットホームな雰囲気に包まれたイベントとなった。

ストーリー
高層マンションの谷間にポツンと取り残された今にも壊れそうな平屋に、治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹の亜紀の4人が転がり込んで暮らしている。彼らの目当ては、この家の持ち主である初枝の年金だ。足りない生活費は、万引きで稼いでいた。社会という海の底を這うような家族だが、なぜかいつも笑いが絶えず、互いに口は悪いが仲よく暮らしていた。
冬のある日、近隣の団地の廊下で震えていた幼い女の子を、見かねた治が家に連れ帰る。体中傷だらけの彼女の境遇を思いやり、信代は娘として育てることにする。だが、ある事件をきっかけに家族はバラバラに引き裂かれ、それぞれが抱える秘密と切なる願いが次々と明らかになっていく──。

万引き家族

作品タイトル:『万引き家族』
出演:リリー・フランキー 安藤サクラ
松岡茉優 池松壮亮 城桧吏 佐々木みゆ
緒形直人 森口瑤子 山田裕貴 片山萌美 / 柄本明
高良健吾 池脇千鶴 / 樹木希林
原案・監督・脚本・編集:是枝裕和
音楽:細野晴臣(ビクターエンタテインメント)
配給:ギャガ

公式サイト:gaga.ne.jp/manbiki-kazoku
コピーライト:(C)2018『万引き家族』 製作委員会

6月8日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

記事提供:映画・ドラマニュース

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