【レポート】『真夜中乙女戦争』二宮監督が観客とティーチイン!作品に込めた想いや、撮影時のエピソードを語り尽くす

10代・20代を中心に支持を受け、Amazonでは総合カテゴリでベストセラー1位を獲得した作家・Fによる“平凡で退屈な日々を送る青年が自分自身と東京を破壊するまでの夜と恋と戦争”を描いた同名小説を映画化した『真夜中乙女戦争』(2022年1月21日(金)公開)のティーチイン付き試写会が実施され、監督・脚本・編集を務めた二宮 健監督が登壇した。

主人公・無気力な大学生“私”を演じるのは、大人気グループKing & Princeのメンバーとして活躍しながら俳優としても目覚ましい活躍をみせる永瀬 廉。本作では、鬱屈とした想いと破壊衝動を内に秘めたこれまでにないダークな役柄で新境地を魅せる。主人公が恋心を抱く、「かくれんぼ同好会」で出会った凛々しく聡明な“先輩”役を池田エライザが演じ、しなやかで美しくもミステリアスなヒロイン“先輩”を見事に体現。一連の騒動を首謀する謎の男“黒服”役を演じる柄本 佑は、圧倒的なカリスマ性をもつヒール役で重厚な存在感を見せ異才を放つ。

そして脚本・監督・編集を務めるのは二宮 健。さらに主題歌は、ビリー・アイリッシュの今年7月に発売されたニュー・アルバムの表題曲「Happier Than Ever」。

『真夜中乙女戦争』ティーチイン付き試写会

■日時:12月23日(木)
■会場:神楽座
■登壇者:二宮 健(監督)※敬称略

上映終了後に監督が大きな拍手とともに登壇し、「皆さんのお話を伺えるのを楽しみにしております。今日はどうぞよろしくお願いいたします。」と挨拶。上映直後のイベントということもあり、余韻に浸っているお客さんも多く見受けられる中、ティーチインがスタート。

最初に挙手した方から「東京タワーを下からなめるように上がっていったり、夜景が上から下りてきたり、主人公の部屋の中を回転させて撮ったりするなどカメラの動きが面白いなと思いました。カメラワークでのこだわりがあれば教えてください」と本作ならではの印象的なカメラワークについて質問が挙がり、それに対し監督は「もしかしたらエンドロールで気付かれた方も居るかもしれませんが、今回撮影と音楽を担当しているスタッフが同じで、堤裕介(※以下、堤)という付き合いの長い僕の親友が担当しています。彼は本業が音楽家なので初めてカメラマンとしての参加だったのですが、思い切ってチャレンジしてもらいました。」とプライベートでも長く親交のある堤を起用したことについて話し、こだわりのカメラワークや演出について「2人で沢山話して、すごい時間をかけて色んなシーンを試行錯誤しながら仕込んで撮影しました。なので、実際にそれが届いて嬉しいです。」と、意図して仕込んでいた演出が観客に届いていたことに喜びを滲ませた。

続いて、ラストシーンの台詞に込めたメッセージついて質問が出ると、監督は「良い意味で原作も混沌としていて、初めて読んだ時に、読み進めながらこれってどこに向かっていくんだろうという気持ちがありました。なので、映画にする上でラストシーンにおける台詞をどうお客さんに響かせるかというところはすごく考えましたし、本作が動き出した時よりも時代が実際に(新型コロナウイルス感染症によって/以下、コロナ)混沌としたことで、あのラストシーンがより深く人に届けられるのではないかと思っていました。なので、その言葉が聞けて嬉しいです。」と再度お客さんからの反応に喜びを滲ませた。

そして、本作に込めた想いを尋ねられると、「一言では言えないですが、僕はこの映画に沢山の希望と誰かの背中を押したいという想いを込めて作っています。どこがそう見えるの?という解釈があっても良いと思うんですが、少なくとも僕やプロデューサー陣、メインキャストの皆は観た方の背中を押したいという気持ちで作っていたのは間違いないです。」と、熱い想いについて語った。

続いて、「劇中に出て来た映画が『アウトブレイク』(95)や『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922)というヨーロッパの伝染病をモチーフにしている映画だったりして、実際途中でもマスクをつけているシーンがありますが、コロナがこの作品に与えた影響がどのぐらいあるのか伺いたいです。」という細部まで気付いた質問に対しては、コロナによって撮影が1年延期し、脚本を一度更地に戻した経緯も踏まえて「ゴジラを作ろうと思っていたら、撮影前に本当に怪獣が現れたという気持ちです。」と当時の衝撃を語る。「この作品を絵空事としてではなく、自分たちの世界として、現実と照らし合わせて欲しい。今生きている世界を反芻するような、それを投げかけるような映画に出来ればと思いました。」と話し、撮影延期期間の間にパンデミックに襲われ、まるっきり世界が変わってしまった現状と思いがけずリンクした本作について語る。

また、“平凡で退屈な日々を送る青年が自分自身と東京を破壊するまでの夜と恋と戦争”を描いた物語から、「東京を爆破するなど、非現実的な状況を描いた中で、一番監督やキャストが苦労したシーンを教えてください。」という質問に対しては「基本的に撮影は大変なのでどこが一番苦労したかというと分からないですが、ラスト20分で描かれる“私”と“先輩”のシークエンスは物語の中でも肝になるというのは我々の中で感じていました。キャストも僕もラスト20分のシーンに対する思い入れが強かったです。」と回答。

その他にもネタバレに関する質問も含め、多種多様な質問が飛び交い、あっという間に30分という時間が過ぎ、最後、「来月1月21日に公開ですので、是非またこの映画のことを気にかけていただけると嬉しいです。本日は本当にありがとうございました!」と大きな拍手とともに、イベントは締めくくられた。


ストーリー
恋と、破壊。
二つの出会いが退屈な日常を一変させる―

4月。上京し東京で一人暮らしを始めた大学生の“私”。
友達はいない。恋人もいない。大学の講義は恐ろしく退屈で、やりたいこともなりたいものもなく鬱屈とした日々の中、深夜のバイトの帰り道にいつも東京タワーを眺めていた。
そんな無気力なある日、「かくれんぼ同好会」で出会った不思議な魅力を放つ凛々しく聡明な“先輩”と、突如として現れた謎の男“黒服”の存在によって、“私”の日常は一変。人の心を一瞬にして掌握し、カリスマ的魅力を持つ“黒服”に導かれささやかな悪戯を仕掛ける“私”。さらに“先輩”とも距離が近づき、思いがけず静かに煌めきだす“私”の日常。
しかし、次第に“黒服”と孤独な同志たちの言動は激しさを増していき、“私”と“先輩”を巻き込んだ壮大な“東京破壊計画=真夜中乙女戦争”が秘密裏に始動する。一方、一連の事件の首謀者を追う“先輩”は、“私”にも疑いの目を向けていた。
“私”と“先輩”、“私”と“黒服”、分かり合えたはずだった二人の道は少しずつ乖離していき、3人の運命は思いもよらぬ方向へと走りだす…
絶望は、光になる―
痛々しくも眩しい物語は予想不可能なラストへと加速していく。

作品タイトル:『真夜中乙女戦争』
出演:永瀬 廉(King & Prince)
池田エライザ 柄本 佑
篠原悠伸 安藤彰則 山口まゆ 佐野晶哉(Aぇ! group/関西ジャニーズJr.) 成河 / 渡辺真起子
原作:F「真夜中乙女戦争」(KADOKAWA刊)
脚本・監督・撮影:二宮 健
音楽・撮影:堤裕介
主題歌:ビリー・アイリッシュ「Happier Than Ever」(ユニバーサル インターナショナル)
特別協力:TOKYO TOWER
製作:『真夜中乙女戦争』製作委員会
制作:角川大映スタジオ
配給:KADOKAWA

公式サイト:https://movies.kadokawa.co.jp/mayonakaotomesenso/
公式Twitter:@mayonaka_otome
公式Instagram:mayonaka_otome
公式TikTok:mayonaka_otome
コピーライト:(c)2022『真夜中乙女戦争』製作委員会

2022年1月21日(金)全国公開

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