映画『リライト』の橋本愛と松居大悟監督が、第27回上海国際映画祭のレッドカーペットと舞台挨拶に登壇した。

数々の青春映画で若い世代から圧倒的支持を集める監督・松居大悟と、“時間もの”で高い評価を獲得している脚本家・上田誠。両者が初タッグを組み、法条遥の「リライト」(ハヤカワ文庫)を「これを映画にしたい。やるなら松居大悟監督と」と上田が熱望し、〈タイムリープ×青春ミステリ〉として映像化。
1992年から始まった上海国際映画祭は、中国の東海岸に位置する都市上海で開催される国際映画祭。今年で27回目の開催を迎え、中国で唯一、国際映画製作者連盟公認の映画祭として、映画文化の普及と映画産業の発展とを目的に、毎年10日間の会期中に国内外の約500作品が上映されている。
「日本映画週間」が現地でゲストを招いて開幕式を行うのは6年ぶり。6月14日の除幕式の会場となった上海オペラハウスには国内外合わせて200名以上の映画関係者や豪華俳優陣がレッドカーペットを彩った。映画『リライト』からは橋本愛、松居大悟監督が登場。沿道に集ったメディア関係者、観客から大きな歓声が上がった。

「2025上海・日本映画週間」では、日中映画文化交流の架け橋として幅広いジャンルの日本映画が、6月13日~6月22日の期間にて上映。阪元裕吾監督作『ネムルバカ』、ヒューマンドラマ『父と僕の終わらない歌』、人気コミックを実写映画化『アンダーニンジャ』、堤幸彦監督&のん主演作『私にふさわしいホテル』、菅田将暉主演『サンセット・サンライズ』など計6作品が上映される。
6月15日に開催された「2025上海・日本映画週間」オープニングセレモニーの舞台挨拶に登場した橋本愛と松居大悟監督。上海国際映画祭には2018年に『君が君で君だ』(2018)から2度目の参加となった松居監督は、「日本の尾道というとても素敵な街で撮影したので、その景色も含めて今日お届けできるのが楽しみです」とコメント。
2017年の初訪中から2度目の参加となった橋本は、「上海の皆さんにもご覧いただけることを嬉しく思います。監督は一人一人の役者に深く向き合って下さる方なので、全ての役者たちが光輝いていると思います。ストーリーと併せて楽しんで下さい」とコメント。

上映後、いち早く鑑賞した観客に向けて、橋本が「映画を楽しんでいただけましたか?」と問うと、観客から大きな拍手が贈られた。
そのまま観客を交えたティーチインがスタート。物語の中盤、衝撃的な真実が明かされる、重要な展開をみせるシーンの撮影についての質問に、松居監督は「全員が主人公のように撮影したかったので、クラスメイト一人一人に、絶望したり泣いたり、落ち込んだり、怒ったりするお芝居で変化をつけてもらい、その広めのアングルの中で、友恵と美雪だけは後ろでグッとその様子を感じている、というふうに撮影を組み立てました」と回答した。
また、上海について聞かれた橋本は、「昨日上海の夜景を観ましたが、ネオンが光輝く近代的な景色と、100年前から残っている景色を一緒に見ることが出来て、自分がいま過去にいるのか未来にいるのか、分からないような感覚になりました。それが本作とすごく繋がるな~と、タイムリープしたような感覚に陥ったので、上海は『リライト』と相性がよい場所なのかもしれないです。嬉しい経験でした」と上海と作品の相性の良さを語った。
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