映画『リライト』の公開記念前夜祭イベントが6月12日にTOHOシネマズ日比谷で行なわれ、主演の池田エライザ、阿達慶、橋本愛、倉悠貴、久保田紗友、松居大悟監督が登壇した。

数々の青春映画で若い世代から圧倒的支持を集める監督・松居大悟と、“時間もの”で高い評価を獲得している脚本家・上田誠。両者が初タッグを組み、法条遥の「リライト」(ハヤカワ文庫)を「これを映画にしたい。やるなら松居大悟監督と」と上田が熱望し、〈タイムリープ×青春ミステリ〉として映像化。
観客席の中からキャスト一同が入場し、拍手喝采に包まれながら登壇。池田が「公開前夜に、お越しくださりありがとうございます」と挨拶をし、阿達は「完成披露試写会や広島での舞台挨拶、学生試写イベントに登壇し、場慣れしてきました。笑」とイベントの数を重ねての自信を覗かせた。
翌日(6月13日)に公開を迎えることへの気持ちを聞かれ、池田は「撮影から2年が経ち、ようやく皆さまにお届けできることが幸せです」と語り、監督もうなずくと、続けて「夏にお届けするということに監督もこだわっていました。夏に劇場で観ていただこうという気持ちをもって、宣伝に邁進してきました。すでに口コミでも素敵なコメントを沢山いただけているので、とても幸せです」と公開を迎えることへの喜びを語った。

阿達は「(撮影からは)2年の時を経て、公開情報が解禁されてからは半年ほど。あっという間に公開前夜を迎えて、ドキドキしています。スクリーンに自分が映っていること、物語の中で自分が生きているということが不思議な感覚。『リライト』が大好きなので、この作品を皆様にお届けできることがとてもうれしい」と話したあと、「ここに立つと頭が真っ白になってしまいます」と緊張しながらも笑顔を見せると、キャストも客席も会場全体が温かい雰囲気に包まれた。

橋本は「うだるような暑い夏をみんなで乗り越えました。皆様にお届けできてうれしいです」と笑顔でコメント。
久保田は「この作品を通して尾道が大好きで大切な場所になりました。無事に公開前夜を迎えられてうれしい」と想いを述べた。

倉は「この映画がとても好きで、宝物のような日々でした。(今日)阿達さんがとても大人になったなと思って、2年の月日を感じてうれしく思います!」と阿達へ親しみを込めて語りかけ、阿達もはにかみながら「ありがとうございます」と笑顔で応じた。

監督は「映画を作りながら、これはすごい映画になると思っていました。僕らが作ってきたものがようやく皆様のものになる、ということが楽しみだったり、不安もあります。いま、たくさんの感情がうごめいています」と率直な想いを口にした。
続くフリップトークのコーナーでは、“タイムリープから抜け出せない”という本作の内容にちなみ、「●●から抜け出せない」エピソードをそれぞれが披露。池田は「猫生活」と回答。「猫ちゃんたちとのんびり過ごすことが幸せで、抜け出せない」と愛おしそうに答え、フリップにも飼っている猫のイラストを添えた。

橋本は「Switch2落選のお知らせ」と回答し、社会現象にもなっている「Nintendo Switch2」の話題に触れ、会場からは「あ~!」と共感の声が。

久保田は「土鍋ご飯」とし「最近は土鍋でご飯を焚いています、おすすめです!」と呼び掛けた。
倉は「尾道」と回答。「3週間前に『リライト』の聖地巡礼をしました」と明かし、「大関れいかさん、森田想さんと3人で行きました」とクラスメイト役で共演している2人との思い出を語った。撮影後に訪れた尾道について、「至る所に『リライト』のポスターが貼ってあって、すごくうれしかったので毎回写真を撮りました!」と語った。

続いて、本作の“私だけの物語のはずだった”というキャッチコピーにちなみ「私だけが知っている共演者の話」というお題に対して、橋本は「松居さんが、現場でずっと、赤い上靴を」とフリップに記載。「現場でずっと赤い上靴を履いていたんです!中学生ぶりに見ました!こんな監督いる?」と会場に語り掛け、監督は「室内での撮影には、“上履き持参”と書いてあったので、先が赤い上履きを持参し履いていました」明かし、キャストは「生徒役の人と目線を合わせてくれているのかと思っていた」と爆笑。

倉は「エライザさん」と回答。理由に、「池田さんは中華が好きなのでは…?」と問いかけ、「尾道で誘っていただいたとき、必ずお店が中華だった」とした、これに対し池田は「ホテルの近くの中華料理屋さんで尾道ラーメンを食べていました」と撮影時のエピソードを語った。尾道ラーメンは他のキャストも味わったと思い出を振り返り、中でも阿達は1日3食尾道ラーメンを食べていたと明かした。
久保田は「阿達くん撮休の日に自転車散歩??」と回答。阿達が共演者に自転車での爆走を目撃されていたことを暴露。
阿達は「スース―から抜け出せない」と回答。「監督が、いつもスース―するタブレットを食べていたので、僕もプレゼントしました」とエピソードを披露した。
最後に監督から、「映画を観終わったら、気持ちや感覚を自分の中だけに留めるのではなく、ぜひ大事な方々に広めてください!」とコメント。
倉は「この映画がめちゃくちゃ好きで何度も観ているが、どんどん楽しくなっていきます。考察しがいのある作品です」と話した。
久保田は「尾道でのかけがえのない日々をいまでも思い出します。皆様にとってもこの映画が毎年夏に思い出したくなるような、またこの世界に行きたくなるような作品になっていただけたら嬉しい」とコメント。
橋本は「原作の法条先生が書いた作品はダークさに満ち溢れ、毒気溢れる作品ですが、そのエッセンスを引き継ぎながら、松居監督や上田さんの手で、温かい作品に変貌していて驚きました。池田さんと阿達さんの魅力も爆発していますし、一人ひとりの登場人物たちが光り輝いていて、2時間飽きずに向き合える作品です」と想いを込めた。
阿達は「撮影後も辛いことがあった時に支えられた作品。観てくれる方にもそういう作品になったらうれしい。夏も思い出してほしい。この映画をたくさん愛してくれたらうれしいです」とコメント。
池田は「同郷である松居監督とやっとお仕事をできたり、倉さんと俳優として共演できたり、阿達さんの(映画初出演の)門出を見守ったり、縁を感じた作品です。現場の雰囲気がとてもよかったし、人の素敵なところが映像にもにじみ出てきている。この作品がみんなの心に残ればいいな、愛されるといいなと思っています」と言葉を結び、大盛り上がりのうちに幕を閉じた。
6月13日(金)全国公開