映画『新凱旋門物語』の予告編と場面写真が公開された。

1983年、パリ。ミッテラン大統領はフランス革命200周年を祝う新モニュメントの建設を構想していた。国際設計コンペで選ばれたのは、無名のデンマーク人建築家ヨハン・オットー・フォン・スプレッケルセン。しかし、完璧を追い求める彼の前には、予算や政治的圧力、周囲の思惑が立ちはだかる。理想を貫くか、現実に折り合いをつけるか。巨大プロジェクトの渦中で、一人の建築家が下す“ある決断”とは。
エッフェル塔や凱旋門に次ぐパリのシンボル、通称「新凱旋門(グランダルシュ)」。ルーヴル美術館のガラスのピラミッドから一直線に連なる「パリの歴史軸」上にそびえるひと際異彩を放つキューブ状の巨大建築だ。完成は1989年7月14日、フランス革命200周年の記念日で、レオス・カラックスの名作『ポンヌフの恋人』のなかで花火が夜空を彩った、あの歴史的な一日に誕生した。

photo Julien Panie

主人公スプレッケルセンを演じたのは、『ザ・スクエア 思いやりの聖域』のクレス・バング。主人公と協同する実務派の建築家役には『落下の解剖学』のスワン・アルロー。ふたりの間を取り持つ官僚役としてグザヴィエ・ドランが『幻滅』以来3年ぶりにスクリーンへ登場する。


今回解禁された予告編は、大統領官邸エリゼ宮から幕を開ける。ミッテラン大統領から国際設計コンペの優勝者として選ばれ、一夜にして時代の寵児となったスプレッケルセンは、新たなパリのシンボルを建設する巨大プロジェクトに挑む。理想に燃えるスプレッケルセンは、イタリア・カッラーラ産で、ミケランジェロの《ピエタ》と同じ大理石を求めて現地へと向かうが、その選択は工期、予算、政治的圧力など現実の制約と衝突していくことになる。
さらに、本作を一足先に鑑賞した日本を代表する建築家・伊東豊雄氏より推薦コメントが到着した。
伊東豊雄(建築家) コメント
国家が関わる巨大プロジェクトに政治は付き物である。パリの<グランダルシュ(新凱旋門)>の設計者に無名の外国人建築家を登用するまではさすがフランスと思わせたが、御多分にもれず、最後は政治的決着をみる。芸術作品に固執する建築家の純粋な意志は踏みにじられ、やがて重大な決断を迫られることになる。映画ではそのプロセスがドラマティックに描かれる。






『新凱旋門物語』
出演:クレス・バング、スワン・アルロー、グザヴィエ・ドラン
監督・脚本:ステファン・ドゥムースティエ
原作:「新凱旋門物語 ラ・グランダルシュ」 ロランス・コセ著 北代美和子訳(草思社)
2025/フランス・デンマーク/フランス語・英語・デンマーク語・イタリア語/106分/1.37:1/5.1ch 原題:L’Inconnu de la Grande Arche 英題:The Great Arch 字幕:齋藤敦子
後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ、デンマーク王国大使館
協力:ユニフランス
配給:ミモザフィルムズ
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https://mimosafilms.com/thegreatarch/
7月17日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、アップリンク吉祥寺ほか全国公開