映画『シャドウワーク』の完成披露上映会が8月20日にTOHOシネマズ 日比谷にて実施され、W主演の吉岡里帆と奈緒、共演の美保純、酒井若菜、ファーストサマーウイカ、佐月絵美、風吹ジュン、そして吉野竜平監督が登壇した。

海の近くに建つ一軒の日本家屋。配偶者や親から暴力を受けた女性たちを匿うシェルター<おうち>。一見穏やかなその場所では、日常と同じ手つきで、“あること”が行われているー。本作は、佐野広実の小説を映画化したサバイブクライムサスペンス。
夫から暴力を受けて声なき痛みを抱える女性・紀子を演じた吉岡は「とても面白いスリラー、そして温かい物語ができたと思っております」と満員御礼の会場に向かって挨拶。夫からの圧力に苦しめられながらも、事件の真相を追い続ける刑事・薫を演じた奈緒も「こうしてみんなで舞台に立つことが出来て、凄く幸せな時間を過ごせるなと楽しみに参りました」と笑顔を見せた。
本作について吉岡は「薫と紀子という二人の女性が二本軸で進む物語で、絶対に交わらなかったはずの二人が交わっていくところのミスリード的サスペンス要素と、DVという辛く悲しい描写と<おうち>というシェルターの柔らかく優しく温かい空気感が混じり合った時に起こる不思議な化学反応。それが皆さんを物語世界にグッと引き込んでくれる作品です」と太鼓判。撮影時の<おうち>の様子については「内容に反して楽しくて、和やかで。私はリラックスして過ごしていました。実際の一軒家を使って撮影をしていて、その家の力がかなり大きかったと思います」と振り返った。

奈緒は吉野監督から「刑事だからといって良い人を演じなくていい」と指示された事を明かしながら「正義を持って警察官を志したけれど、その正義が壊されてしまった背景があるというのを大切に演じさせていただきました。現場では吉野監督が声のトーンなど色々な演出を細かく施していただきました」と繊細な熱演を報告。北村匠海との初共演については「台本を読んで感じる以上に、北村さんを目の前にした時に『凄く怖い…』という気持ちが湧きました」と北村の役への没入感に目を見張りながら「普段は穏やかな方です」とフォローしていた。

絶望の中にいた紀子に救いの手を差し伸べる看護師・路子役の美保は、女優らしさを排除して自然体で臨んだそうで「割と生活に馴染んでいたと思います。ちゃぶ台もあったりして、私はちゃぶ台世代だから。ひっくり返しはしなかったけれど」などと笑わせて、吉岡から「色気がだだ漏れちゃっていました」と隠せぬ色香を褒められると「ありがと~!」と大喜びだった。

<おうち>で暮らす女性の一人、明るさの裏に傷を抱える繊細なしのぶ役の酒井は「劇中ではしのぶのバックボーンは一切描かれていませんが、撮影の前に監督からしのぶにまつわるプロフィールを頂いて、それを頼りにキャラクターを深めていきました」と述べた。

<おうち>で暮らす女性の一人、やさしく聡明な奈美役のウイカは「今日は和やかなイベントになると思いますが、作品の内容との温度差でみなさん風邪を引きそうになるはず」とユーモアを交えて注意喚起。奈美については「(美保と風吹の)Wじゅんさんが社長と秘書だとするならば、私の役は常務というか現場のリーダー。無償の愛や優しさの筆頭が奈美。最初はなぜ私にこの話が来たのかと思った」と新境地開拓を予告した。

<おうち>で暮らす女性の一人、無邪気な末っ子的存在・凛役の佐月は人生初金髪で熱演。「お仕事で自分の髪の毛をチェンジ出来るのが凄く楽しかった。撮影中は『イエーイ!』という感じでした」と無邪気な笑みを浮かべた。

傷ついた女性たちを静かに温かく支える<おうち>の家主・昭江役の風吹は、本作を通して現実で起こる凄惨な事件の背景に思いを馳せるようになったという。「この映画は面白くて魅力的ですが、そこだけではなくて救済しなければいけない人たちが世の中には沢山いるという事をイメージしながら観ていただきたい」などと切実な想いを口にしていた。

女性を救うシェルター<おうち>にある特別な<ルール>にちなんで、それぞれの<おうち>のルールを発表。これに吉岡が「仕事を忙しくしていると時間が惜しいので、簡単な作業は瞬速でやると決めています」と答えると、ウイカがすかさず「簡単な作業とは!?」と質問した。すると吉岡は「例えば、お風呂から上がって体を拭くとかはめちゃくちゃ簡単な作業なので、それを最速でやるっていう。どうすれば最速で終わるかも常に考えています」と照れながら身振り手振りで明かしていた。
奈緒は「京都で買ったお香を焚く」のが最近のルールだそうで「それを焚いていると京都御出身の吉岡さんを思い出します。自然と『吉岡さん、今何をしているのかな?』と思いながら焚いています」と返答。これに吉岡は「いつも傍にいるよ~!」と嬉しそうに反応していた。
美保は「コロナ禍で買ったサボテンに話しかける」のがルールというが「買った時は凄く小さかったのに、今では私の背丈を超えている!」と驚きの事実を明かして、吉岡から「怖い!」と怯えられていた。ただ美保のサボテンへの愛は相当で「いつも話しかけている。お前だけは捨てないぞ、大事にするぞと伝えている」と明かした。
そんな中、育てている木を朝晩ハグしているという酒井の<おうち>のルールが語られると、すかさず美保は「うちのサボテンと交換しよう!」と提案して、吉岡から「大事にするって言ったじゃないですか…」とツッコまれていた。
ウイカは、外食する際に必ず食べ残しを持ち帰る事が出来るのか店に確認するのがルールといい、佐月は幼少期にやっていた母親との寝る前の可愛らしい挨拶を発表、吉野監督は運気が上がると信じてトイレの電気は消さないのがルールだと話していた。
最後に奈緒は「1つの答えを提示するような作品ではなく、1人1人が観た後に答えを探すような作品が完成しました。そして1人1人が自分の答えを見つけることで、傷ついた人たちが1人でも減る、そんな社会が実現できると心から信じています」と呼び掛けた。
吉岡も「皆さんにとって何が悪で何が善なのか、映画を観終えて考える時間を作っていただけたらとても嬉しいです。私自身も撮影しながら、何が正しいのかどんどんわからなくなって、頭が混乱していくような時間がありました。作品を通して自分と思考するというのは、本当にかけがえのない時間になると思います。そして私は自分の中にある弱い部分に対して『弱い心、舐めるなよ』と思いながら演じていたので、自分自身のことも鼓舞していただけたら嬉しいです」と語った。
吉野監督は「メインの皆さんもそうですが、セリフ一言のキャストの人まで、こんなにバチっと全員キャストがハマった感覚は本当に奇跡的です。キャストの皆さんはオーラのある方ですが、映画の中では街中ですれ違うような、隣の席に座ってるような、本当に普通の人の空気をまとっています」と俳優陣を大絶賛し「作品を気に入っていただけたら、周りの方に勧めていただいて、一緒に映画を盛り上げていただけたら嬉しいです」と反響の広がりに期待を込めていた。
『シャドウワーク』は、9月25日より公開。
『シャドウワーク』
出演:吉岡里帆 奈緒 美保純 酒井若菜 ファーストサマーウイカ 佐月絵美 北村匠海 原嘉孝(timelesz) 吉岡睦雄 堀家一希 清水尚弥 近藤芳正 井上 肇 小川菜摘 風吹ジュン
監督・脚本:吉野竜平(※吉野竜平の吉は「つちよし」が正式表記)
原作:佐野広実「シャドウワーク」(講談社文庫)
主題歌:「tiny end」haruka nakamura(vo.Meadow)
制作プロダクション:トリックスターエンターテインメント
配給:ショウゲート
(C)2026「シャドウワーク」製作委員会
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9月25日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開