イームズのアルミナムグループチェアの歴史もここから始まった…映画『コロンバス』3月14日(土)公開決定&予告解禁!

コロンバスモダニズム建築の宝庫として知られるインディアナ州コロンバスを舞台に、二人の対照的な男女の出逢いと心象風景、そして建築物の声に耳をすませ新たな人生に向かって歩き出す姿を描いた映画『コロンバス』の公開日がこの度、正式に3月14日(土)に決定し、あわせて予告編映像も解禁となった。

1920年代に機能主義の建築として成立し、ル・コルビュジエをはじめ現在も建築デザインに多大な影響を与え続けているモダニズム建築。本作の舞台は、エーロ・サーリネンによるミラー邸アレキサンダー・ジラルドの内装やノース・クリスチャン教会をはじめ、IMペイ、リチャード・マイヤー、ジェームス・ポルシェックなどの代表作が建ち並ぶモダニズム建築の宝庫インディアナ州コロンバス。ミラー邸といえば設計をしていたエーロ・サーリネンとアレキサンダー・ジラードが屋外用のチェアをイームズ夫妻に発注、それによってイームズアルミナムグループチェアの歴史が始まったという有名建築でもある。建築を巡る2人の心象風景を美しく描き出した珠玉の物語は、すべてのカットが巨匠たちによる建築へのラブレターとも言うべき映像美に彩られ、サンダンスをはじめ23の映画祭にノミネートされ8冠を獲得。是枝裕和監督が2度監督賞を受賞しているクロトゥルーディス賞では、『君の名前で僕を呼んで』を抑えて撮影賞を受賞。全米映画批評No.1サイト・ロッテントマトでは満足度97%を記録している(2月5日現在)。

本作は、これまでロベール・ブレッソンやアルフレッド・ヒッチコックについてのドキュメンタリーを撮り、小津映画に欠かせない脚本家の野田高悟に因んでコゴナダと名乗る新進監督による長編デビュー作だ。奥行きを生かした画面の構図や、間の取り方など、小津の芸術性を研究し、全てのシーンで「映画の教科書」のような巧みな構図を実現。小津と同じような感覚を現代につなぐことに成功した本作で一躍注目を集め、今年はコリン・ファレル主演、A24製作による新作『After Yang』が公開予定。

主人公のジンを演じるのは『スター・トレック』『search/サーチ』のジョン・チョー。ピープル誌の「最も魅力的な男性50人」にランクインするほど人気上昇中の彼は、第92回アカデミー賞のノミネート発表を担当し、今年1月には最新出演作『ザ・グラッジ(原題)/The Grudge』(清水崇監督の『THE JUON/呪怨』のリブート作品)が公開された。ケイシー役には『スプリット』『スウィート17モンスター』の若手注目女優ヘイリー・ルー・リチャードソン。さらに“インディーズ映画の女王”と称されるパーカー・ポージーや、マコーレー・カルキンの実弟ロリー・カルキンミシェル・フォーブスなど実力派のバイプレーヤーが競演。一方で“建築のもつ人を癒す効果”が鍵となる本作では、第二の主人公として街中にあふれる建築物たちが、ポストロック・バンドのハンモックによる美しい音楽とともに、効果的に演出されている。

コロンバス

 

コロンバス

 

コロンバス

MOVIE LOCATIONS

アーウィン・ミラー邸(Miller House)エーロ・サーリネン、アレキサンダー・ジラルド
クレオ・ロジャース記念図書館(Cleo Rogers Memorial Library)I.M.ペイ
ジ・イン・アット・アーウィン・ガーデンズ(Inn at Irwin Gardens)
ミル・レース・パーク(Mill Race Park)マイケル・ヴァン・ヴァルケンバーグ
リパブリック新聞社(Republic Newspaper Office )マイロン・ゴールドスミス
コロンバス・シティ・ホール(Columbus City Hall)Charles Franklin Sparrell
ノース・クリスチャン教会(North Christian Church)エーロ・サーリネン
ファースト・フィナンシャル銀行(First Financial Bank)デボラ・バーク
フレンドシップ・ウェイ(Friendship Way)Cork Marcheschi and William A. Johnson
スチュワート橋(Robert N. Stewart Bridge)
メンタル・ヘルス・センター(Mental Health Center)
サウスサイド・スクール(Southside Elementary School)
アーウィン・カンファレンス・センター(Irwin Conference Center)エーロ・サーリネン
ファースト・クリスチャン教会(First Christian Church)エリエル・サーリネン

受賞・ノミネート歴

ボストン・インディペンデント映画祭2017 審査員特別賞
インディアナ映画ジャーナリスト協会賞2017 最優秀映画賞
ジェームソン・シネフェスト・ミシュコルツ国際映画祭2017 批評家連盟賞
リュブリャナ国際映画祭2017 最優秀作品賞
環太平洋映画祭パシフィック・メリディアン2017 審査員特別賞
ラーウェイ国際映画祭2017 最優秀撮影賞
ヴァレッタ映画祭2017 最優秀長編映画賞・女優賞
クロトゥルーディス賞2018 撮影賞
サンダンス映画祭2017 観客賞ノミネート
ロンドン・フィルム・フェスティバル2017 サザーランド賞ノミネート
ロサンゼルス・オンライン映画批評家協会賞2017 新人賞
ポーランド・ネティアオフ国際映画祭2017 新人賞
オクラホマ映画批評家協会賞2018 作品賞ノミネート  ほか多数

コロンバス

 

コロンバス

 

コロンバス

ストーリー
韓国系アメリカ人のジンは、講演ツアー中に倒れた高名な建築学者の父を見舞うため、モダニズム建築の街として知られるコロンバスを訪れる。父の容態が変わらないためこの街に滞在することになったジンは、地元の図書館で働くこの街の建築に詳しいケイシーという女性と出会う。ジンは父親との確執から建築に対しても複雑な思いを抱え、コロンバスに留まることを嫌がり、ケイシーは薬物依存症の母親の看病を理由に、コロンバスに留まり続ける。どこまでも対称的な二人の運命が交錯し、たがいの共通項である建築を巡り、語ることで、それぞれの新しい人生に向かって歩き出す…。

作品タイトル:『コロンバス』
出演:ジョン・チョー、ヘイリー・ルー・リチャードソン、ロリー・カルキン、パーカー・ポージー、ミシェル・フォーブス
監督・脚本・編集:コゴナダ
撮影:エリシャ・クリスチャン
音楽:ハンモック
2017年|アメリカ|カラー|103分|英語・韓国語|DCP|
配給:ブロードウェイ

公式HP:www.columbus.net-broadway.com
コピーライト:(c)2016 BY JIN AND CASEY LLC ALL RIGHTS RESERVED

3月14日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国ロードショー


関連記事:
『コロンバス』モダニズム建築へのラブレターとも言うべき映像美―小津安二郎へオマージュを捧げたコゴナダ監督作公開決定

↑上に戻る