『サンドラの小さな家』より、シーア(Sia)の「シャンデリア」「titanium」使用の本編シーン公開! ―4/2公開

米映画批評サイト「ロッテントマト」で満足度93%(2021年1月24日時点)を記録し、Variety誌が選ぶ2020年ベスト映画第4位に選出された『サンドラの小さな家』が4月2日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開となる。

『マンマ・ミーア!』の名匠フィリダ・ロイドが監督し、脚本・主演を務めたアイルランドの新鋭クレア・ダンが「ケン・ローチを彷彿とさせる」と世界中で話題になった、夫のDVから逃れたシングルマザーが2人の娘たちのために再起していく感動作だ。

本作は音楽でも注目を集めている。アイルランドを代表するロックバンド、クランベリーズ(The Cranberries)の「Dreams」(92)や、アメリカの人気バンド、ザ・キラーズ(The Killers)の「Run For Cover」(17)等のロックナンバーに加え、シン・リジィメタリカなどがカバーしているアイルランド民謡「Whiskey in the Jar」、そしてアイルランドの小説家ジェイムズ・ジョイスの「ダブリン市民」に登場することで有名なバラード「オーグリムの乙女」をクレア・ダンが自ら歌いあげるなど、ヴァラエティに飛んだ楽曲が使用されている。

その中で最も印象的なのは、2月に3年ぶりのニューアルバム「Music – Songs From and Inspired By the Motion Picture/ミュージック」を発売したことも話題のシーア(Sia)のヒット曲「シャンデリア」(14)と、デヴィッド・ゲッタ(David Guetta)がシーアをフューチャリングした「Titanium」(11)。この度、この2曲が流れる本編シーンが特別に公開され、脚本・主演のクレア・ダンが日本のインタビューで楽曲に込めた思いを語った。

映像の冒頭、主人公サンドラはシーアの代表曲「シャンデリア」を娘2人と歌いながら踊る。母娘の仲睦まじさと絆が一瞬にしてわかる名シーンだ。

シーアの曲をチョイスした理由について、ダンは「脚本の初稿段階から、シーアの曲をイメージしていました。特に娘たちと一緒に歌う最初のシーン、『シャンデリア』がかかるあのシーンですが、古い脚本では、サンドラが持っているiPodの中に、彼女を助けてくれるアンセム(応援歌)的な楽曲が入っていて、その中にシーアの曲が含まれているイメージでした。決定稿にその部分はないんですが、サンドラがサバイブするために聴く曲としてシーアをイメージしていました。例えばお掃除をしているときもシーアの曲を聴いている、そういうキャラクター像です」と当初からシーアの曲が本作の重要な要素だったことが明かした。

「シャンデリア」はシーアが薬物とアルコール依存症に苦しんでいた時期に作った曲と言われている。「ぶら下がってゆらゆら揺れるの、シャンデリアから。私はこれからも生きていく。明日なんてないかのように」(I’m gonna live like tomorrow doesn’t exist Like it doesn’t exist)と、夫からの恒常的なDVに苦しむサンドラが自分を励ますように歌っていると、曲は突然夫のガリーに止められ、目を覆いたくなるような壮絶な暴力シーンへと続く。

「『シャンデリア』は、何かに対して愛を持ちつつも、すごく大きな怒りを表現している曲だと私は感じていました。愛と怒りを重ね合わせて一日一日を生き延びていっている。でも決して被害者じゃない、サバイバーなんです。それはサンドラにぴったりでした」

やがてサンドラはセルフビルドで娘たちと暮らす家を建てようと思いつき、手を差し伸べてくれた仲間たちと家づくりを始める。ほぼ素人の集団がコツコツと家を建てていくシーンでほぼフルコーラス流れるのが「Titanium」だ。

「あなたが撃っても、私は倒れない。私はチタンだもの」(You shoot me down, but I won‘t fall I am titanium)の歌詞は、周囲からの優しさと自分自身の力で強くなっていく、まさにサンドラのテーマソングだ。ダンは「シーアの曲にサンドラが助けられ、エネルギーを与えられています。彼女の世界が、まるで戦争の前線のような状態であっても、子供たちと安全でいられる場所があって、子供たちと共に聴く音楽であり、それを象徴する意味合いを持った曲としてイメージしていました」と、シーアの曲がサンドラにとってどれだけ大切なものかを語っている。

最後にダンは「サンドラは人生を変えるために自分自身のヒーローになろうとしています。希望が欲しい人、人は立ち直れると信じたい人は是非見てください」と力強いメッセージをくれた。

2021年、ブレイク必至のクリエイター、クレア・ダンがシーアの曲にのせて描いたひとりの女性の再生の物語『サンドラの小さな家』は4月2日(金)より全国公開。

■ Chandelier

■ Titanium

ストーリー
シングルマザーのサンドラ(クレア・ダン)は、2人の幼い子どもたちと共に、虐待をする夫のもとから逃げ出すが、公営住宅には長い順番待ち、ホテルでの仮住まいの生活から抜け出せない。ある日、娘との会話から小さな家を自分で建てるというアイデアを思いつく。サンドラはインターネットでセルフビルドの設計図を見つけ、清掃人として働いている家のペギー(ハリエット・ウォルター)、建設業者のエイド(コンリース・ヒル)など、思いがけない人々の協力を得て、家の建設に取り掛かる。しかし、束縛の強い元夫の妨害にあい…。サンドラは自分の人生を再建することができるのだろうか?

作品タイトル:『サンドラの小さな家』
出演:クレア・ダン、ハリエット・ウォルター(『つぐない』、「ザ・クラウン」)、コンリース・ヒル(「ゲーム・オブ・スローンズ」)
監督:フィリダ・ロイド(『マンマ・ミーア!』、『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』)
共同脚本:クレア・ダン、マルコム・キャンベル(『リチャードの秘密』)
2020年/アイルランド・イギリス/英語/97min/スコープ/カラー/5.1ch/原題:herself/日本語字幕:髙内朝子
提供:ニューセレクト、アスミック・エース、ロングライド
配給:ロングライド

公式サイト:https://longride.jp/herself/
コピーライト:(C)Element Pictures, Herself Film Productions, Fís Eireann/Screen Ireland, British Broadcasting Corporation, The British Film Institute 2020

4月2日(金) 新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開

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