キューブリック没後20年特別企画『キューブリックに愛された男』『キューブリックに魅せられた男』第1弾予告篇が完成!

今なお世界に多大なる影響を与え続ける映画監督スタンリー・キューブリック。没後20年を迎えた今年、知られざるキューブリックの総てを、全く異なるアプローチから描いた2本の秀作ドキュメンタリー映画『キューブリックに愛された男』(原題:S is for Stanley)と、『キューブリックに魅せられた男』(原題:FILMWORKER)が史上初のカップリング上映で11月1日(金)より公開となる。この度、この2作品の第1弾予告篇が完成した。

今回解禁された第1弾予告篇では、天才キューブリックの異常なまでのこだわりを30年も支え続けた2人の男、キューブリックの専属ドライバーであった『キューブリックに愛された男』のエミリオ・ダレッサンドロと、キューブリックに絶対的な忠誠を誓った『キューブリックに魅せられた男』のレオン・ヴィターリの姿を映し出し、生前のキューブリックの映像やキューブリック作品のメイキング映像などを使用したキューブリックファンにはたまらない仕上がりになっている。

更に、本予告篇のナレーションは『2001年宇宙の旅』最新日本語吹替版の「HAL 9000」、またヴィゴ・モーテンセンやコリン・ファースの声で知られる木下浩之が担当している。

『キューブリックに愛された男』は、キューブリックの専属ドライバーであったエミリオ・アレッサンドロの目を通して、奇妙な出会いや神経質なキューブリックの生活様式、動物に囲まれ穏やかな日常など、これまで描かれなかった巨匠の普段着の姿が、2人の厚い友情と共に浮かび上がるハートフルな仕上がりの作品。

一方の『キューブリックに魅せられた男』は、『バリー・リンドン』の出演をきっかけに、キューブリックに絶対的な忠誠を誓った若き俳優レオン・ヴィターリが、その後個人的なアシスタントに取りたてられ、無限とも思えるキューブリック監督の雑事に追われていく過酷な日々を、ライアン・オニール、R・リー・アーメイ、マシュー・モディーンら出演者を始めとする多彩な映画人たちの証言と共に描き出してゆく、意欲的な作品だ。

没後20年のメモリアル・イヤーに相応しく、2019年4月にはロンドンで大規模な「キューブリック展」が開催され、5月のカンヌ映画祭ではアルフォンソ・キュアロン監修による4K版『シャイニング』の上映が大きな話題となり、11月にはその『シャイニング』の40年ぶりの続編である『ドクター・スリープ』が世界公開を控える中、世界的な巨匠の仕事からプライベートまでを深く語り尽くしたこの2作品は、同日より同劇場で回を替えてのカップリング上映の方式で公開される。

第10回ローマ国際映画祭上映作品
『キューブリックに愛された男』

ストーリー
エミリオ・ダレッサンドロはイタリア系の移民。元々は才能溢れるレーシング・ドライバーとして、将来を嘱望されていたが、新天地を求め移住したロンドンではレーサーの職は得られず、タクシー運転手として家族と平凡な生活を送っていた。1970年の雪の夜、ホークフィルムという会社からエミリオに奇妙な仕事の依頼が入る。「人ではなく、ある“モノ”を撮影スタジオに運んで欲しい」。悪天候に加え、その現物は車に積むには大き過ぎたが、エミリオはなんとか無事にスタジオまで送り届けることが出来た。映画に興味のない彼は、そこで何が行われ、直接の雇い主が誰かなど特に気にはかけなかった。後日、そのホークフィルムから「我が社の代表が挨拶したい」と連絡が入る。それがキューブリックとエミリオの出会いだった。レーサーとしての実績を知っていたキューブリックは「あなたを自分の専属運転手として雇いたい」と申し出てきた。エミリオは快諾し翌日からアボッツ・ミードにある監督の自宅兼スタジオに通うことになった。30年に渡る2人の奇妙な友情はこうして始まるのだった…。

出演:エミリオ・ダレッサンドロ/ジャネット・ウールモア/クライヴ・リシュ
監督:アレックス・インファセッリ
2016年/イタリア/カラー/82分/ビスタサイズ/5.1ch
コピーライト:(c)2016 Kinetica-Lock and Valentine


第70回カンヌ国際映画祭クラシック部門公式セレクション作品
『キューブリックに魅せられた男』

ストーリー
レオン・ヴィターリは有望な若手英国俳優。多感な時期に『2001年宇宙の旅』と『時計じかけのオレンジ』に衝撃を受けた、キューブリック監督の信奉者でもあった。その彼が全力で挑んだのが新作『バリー・リンドン』のオーディション。万全の態勢で臨んだ結果、見事に合格を果たす。撮影初日、初めて監督本人と会った瞬間「電流が走った」とレオンは回想している。撮影が進む中、監督の厳しい要求の数々にもこたえ、2人は次第に親交を深めてゆく。クランクアップの後、レオンの中に「キューブリックとまた仕事がしたい」という思いが高まり、有望視されていた俳優業からスタッフ側に転身。念願叶い『シャイニング』からキューブリック組に参加する。ダニー少年役のキャスティングを任され、その子役の世話から演技指導までを手がけ、早くも監督の信頼を勝ち取るレオン。そして、この時からキューブリックは身の回りに無数にある、ありとあらゆる細かい用事や仕事を彼に任せ始める。その量は常識をはるかに超え、レオンは24時間365日体制を強いられる。そして、監督から課せられるプレッシャーは次第に彼を肉体的、精神的に追い詰めていく…。

出演:レオン・ヴィターリ/ライアン・オニール/マシュー・モディーン/R・リー・アーメイ/ステラン・スカルスガルド/ダニー・ロイド
監督・撮影・編集:トニー・ジエラ
2017年/アメリカ/カラー/94分/ビスタサイズ/5.1ch
コピーライト:(c)2017True Studio Media

配給:オープンセサミ
配給協力:コピアポア・フィルム

共通公式サイト:kubrick2019.com

2019年11月1日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開


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