ブラッド・ピットが6月25日に緊急来日し、丸の内ピカデリーで行われた映画『F1(R)/エフワン』の舞台挨拶に登壇した。

6月24日に来日が発表され、来日を果たしたのが25日という、自身史上最速で日本を訪れることとなったブラッド。2日間で3回に渡り行われる都内劇場での舞台挨拶付き上映回は、わずか3分でチケットが完売した。
2022年『ブレット・トレイン』のプロモーション以来3年ぶりの来日となるブラッドは、「東京にならいつでも行きますよ」と笑顔で手を振りながら、「今回はブレット・トレイン(新幹線)を超えるスピードでF1(R)マシンに乗りました。俳優が本物のF1(R)マシンに乗って本物のレーストラックを走るというアイデアは、コシンスキー監督のもので、できるだけF1(R)の迫力を体感できるような映画にするためにこだわって作りました」とコメントした。
すでに国内でも試写会や先行上映が行われ、作品やブラッドの熱演を絶賛する声が相次いでいることについて、ブラッドは「とても誇りに思える映画なので、本当にみなさんの反応が嬉しいです!実際のF1(R)シーズン中に本物のサーキットで我々が走るというのは、前例がないんですよね。すべての俳優たちがとてもがんばっていますし、カメラもこの映画のために新たに開発したのですが、映画を観ればそれが分かると思います。楽しんでいただけるのが一番嬉しいです!」と笑顔を見せた。
また、日本時間の6月24日にイギリス・ロンドンで行われた本作のプレミアでは、『トップガン マーヴェリック』の主演でもおなじみのトム・クルーズが登場し、ブラッドとの豪華なツーショットが日本でも話題に。ブラッドが「トムは古い友達で、昔からよく知っています。彼はモータースポーツのファンですし、90年代に一緒にゴーカートでレースしたこともあるぐらい。監督もブラッカイマーも一緒にトムと仕事しているし、みんな家族みたいだから、来てくれて嬉しかったです」と語ると、会場からはあたたかい拍手がおこった。
本作で常識破りのF1(R)レーサーを演じたブラッドは、「この映画は物語が素晴らしいんです。ソニーは負け犬で、挫折を経験するけどまたチャンスが巡ってくる。こういうストーリーは皆感動できると思います」と手ごたえを明かす。

また、ブラッドは本作で描かれるチームワークの大切さにも言及。「F1(R)には500人ぐらいの人々が関わっています。角田裕毅選手もそうですし、ヘッドクオーターを中心にいろんな戦略を生み出したり、マシンをデザインしたりメンテナンスする人がいたり、いろんな人々で成り立っているチームスポーツなんです。映画でも同じで、短いシーンにも400人、500人ぐらいの人々が関わることがよくあるので、映画作りとも似ていると思います」と、日々映画製作と向き合っているブラッドならではの視点でコメントした。
過酷なトレーニングを重ね、劇中ではブラッドやダムソン・イドリスたちが自身でF1(R)マシンを実際に運転していることも注目されているが、これについてブラッドは、「ダムソンと一緒に2年ぐらいかけてトレーニングして、6000マイルぐらいトラックで走っています。ただひとつ悔いがのこっていて、日本の鈴鹿サーキットでは走っていないんです。プロのドライバーたちに聞くと、みんな一番のお気に入りは鈴鹿だと言います。技術的なことも含めて素晴らしいトラックですよね。この中に、誰か関係者はいない?」と会場に呼びかけるほど、鈴鹿への強い思いを語る一幕も。
続いては、映画公式SNSに寄せられたファンからの質問に、ブラッドが答えるコーナーへ。「何度も来日されていますが、日本でまた訪れてみたいところは?」という質問には、ブラッドが「日本は大好きなので、いろんなところへ行ってみたいと思っています。友達も周りの人たちも日本は特別な国だと言うし、いろなことを経験してみたい。特に郊外に出てみたいですね」と述べた。
「撮影中に一番楽しさを感じたのは?」という質問には、「F1(R)マシンを運転している時間です。とにかく嬉しくて楽しかった。時速350kmぐらいの信じられないスピードで走るので、ブレーキングやコーナリングも含めてすべてが最高でした!」と興奮気味にコメント。
また「映画を観れば感じられると思うのですが、F1(R)マシンに乗っていると“G”(重力)がかかるんです。実際のプロドライバーほどではないですが、首と体を鍛えていないと大変なんです」と、強靭な肉体を必要とするF1(R)ドライバー役の苦労も明かした。
また、本作のキャッチコピー「昨日までの、自分を超えろ。」にかけて、そんな瞬間が訪れた経験は?と問われると、「F1(R)マシンを運転している時ですね!」と回答し、「毎回もっと自分を高めたいという気持ちでやっていました。次第に僕もダムソンもタイムを縮めて行って、最終的には0コンマ何秒を争っていましたよ」と撮影を振り返った。
そして「今回はF1(R)マシンを運転する役でしたが、今後空のアクションに挑戦したい気持ちは?」という質問には、「それはトムに任せます!彼に近づける人はいないでしょう。僕は陸が好きです!」と答え会場を笑わせていた。
舞台挨拶の最後には、「F1(R)/エフワン ブラピ ぶっちぎれ!」と書かれた特製の法被を着用したブラッドが、日本の伝統文化「三本締め」に挑戦。満員の観客たちと一体となって三本締めに挑戦。
さらにイベントの最後には、見事当選した来場客数十人の前に、あらためてブラッドが登場。大歓声のなか、一緒に写真を撮ったりサインに応じたりと、ファンとの交流を楽しんだ。
映画『F1(R)/エフワン』は、6月27日より公開。
ストーリー
かつて“天才”と呼ばれた伝説のF1(R)レーサー・ソニー(ブラッド・ピット)が、再びサーキットに戻ってきた。誰よりもレースの過酷さを知る男が現役復帰を果たした先は、どん底の最弱チーム。しかし、型にとらわれないソニーの振る舞いに、自信家のルーキードライバー・ジョシュア(ダムソン・イドリス)やチームメイトたちは困惑し、度々衝突を繰り返す。バラバラのチーム、そして、最強のライバルたち。敗北が濃厚となる中、ソニーの“常識破りの作戦”が最弱チームを導いていく――!果たして彼らは、その無謀とも言える賭けで逆転できるのか?それぞれの情熱と誇りを胸に、命がけで夢<スピードの頂点>へ挑む!
6月27日(金)全国公開