【レポート】映画『この道』スペシャルトークイベントにAKIRA&和田薫が登壇!指揮・演奏初挑戦のAKIRAを大絶賛!

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童謡の誕生から100年、稀代の天才詩人・北原白秋の波乱に満ちた半生と、秀才音楽家・山田耕筰との友情を描いた映画『この道』が1月11日より公開となっている。この度、1月10日(木)に映画公開直前イベントとして山田耕筰を演じたAKIRAさん、音楽を担当した和田薫さんが登壇するスペシャルトークイベントが行われ、劇中音楽の制作秘話やATSUSHIさんが歌う「この道」など、音楽映画としての魅力についてや、ピアノ演奏・バイオリン演奏・指揮に初挑戦しているAKIRAさんによる撮影秘話などを存分に語った。

『この道』公開直前スペシャルトークイベント概要

【日時】1月10日(木)14:00~14:30
【場所】HMV&BOOKS “HIBIYA日比谷 COTTAGEコテージ” 内 イベントスペース
【登壇者(敬称略)】AKIRA、和田薫

盛大な拍手の中、山田耕筰役・AKIRAさんと、本作の音楽を担当された和田薫さんが登場。AKIRAさん「いよいよ映画が明日公開になります。とても素敵な映画になっていると思います。童謡100年という記念すべきタイミングにこの映画に携わることができ、そしてこうして和田さんと一緒にイベントができて嬉しいです。もっともっと童謡を多くの方に知っていただきたいですし、伝えていきたいと思います。」、和田さん「普段は裏側なので緊張していますが、童謡100年、この作品が音楽映画として皆様に愛されるよう、盛り上げていきたいです。」と一言ずつ挨拶した。

本作でピアノ、バイオリン演奏・指揮にも初挑戦し、先日行われた完成披露イベントでは実際に指揮も披露したAKIRAさん。役を演じた感想を「今回は遂に封印していた歌を披露しました(笑)。準備期間はライブと同時進行だったので、ライブには楽器を持って行き、終わった後はメンバーに隠れて練習していました。バイオリンは意外と筋力が必要だったんですが、普段から鍛えているのでEXILEのパフォーマーで良かったなと思います。気負うことなく形だけでも思って臨みました。そしたら、しっかり音も出すことができ、先生方のおかげだと思っています。 」と熱く語った。

また、指揮や楽器に挑戦したAKIRAさんの様子を見て「いくつもの楽器を同時に練習することはあまりないです。AKIRAさんは才能がおありだと思います。バイオリン、指揮のフォームもとても綺麗です。ピアノを弾かれる指も綺麗でした。とても自然な演奏で、吹き替えなしで弾いていらっしゃるのが驚きです。」と、AKIRAさんの役に向き合う真剣な姿勢に感服している様子の和田さん。また、オープニングのシーンの撮影では現場に立ち会ったという和田さんは、60代の山田耕筰さんを演じるために特殊メイクをされていたAKIRAさんを見かけ、その見事な変貌ぶりに驚いたというエピソードも明かした。

劇中では、AKIRAさん演じる山田耕筰が実際に多くの童謡を歌われ活躍されてきた由紀さおりさん、安田祥子さん姉妹に指揮をしている。「緊張を超えて、こんな贅沢な経験をして良いのかと思いました。お二人とも世界で活躍されている方ですからね。お二人にもリードしていただき、素敵なシーンになりました。お二人が『からたちの花』をレコーディングされた時、こんな難しい歌はないとおっしゃていました。それだけ山田耕筰さんの歌は歌ってみると難しいのだと思いました。」とお二人とのエピソードを踏まえ、プロの歌手を前に自らが指揮をした当時の思いを明かしました。
世界的な指揮者としても活躍されている和田さんはAKIRAさんの指揮を見て「伝説の指揮者の渡邊暁雄さんにとても似ていらっしゃって、演奏する皆さんにとても伝わりやすい指揮をされていました。特に山田耕筰さんの曲は拍子が変わってとても複雑なんです。それを全て暗譜されていて、もう長年やっているのかなと思うくらい素晴らしかったです。 」と称賛を送った。

劇中だけでなく、完成披露イベントの際も多くの観客の前で合唱団に指揮をつけたAKIRAさん。本日イベント会場では、練習風景を記録した映像が映し出された。「合唱団の皆さんと歌を披露できたことは、嬉しい気持ちと緊張感がありました。北原白秋さんと山田耕筰さんの作った校歌を90年以上経った今でも大切に歌われていることが素敵だなと思います。皆さんの素晴らしい歌にリードしていただいて、歌からいろんなものを得ることができてよかったです。」とその時の印象を語り、AKIRAさんの力強い指揮を見た和田さんは「演奏者一人一人の顔を見ているのが素晴らしいと思いました。譜面があると譜面を見てしまうのですが、一緒に音楽を作っていくという雰囲気が感じられて素晴らしかったです。」と絶賛した。
普段EXILEのパフォーマーとしてダンスをしているAKIRAさんは「ダンスで音をリードするようなジャンルもあったりして、それは体と気持ちを使う指揮と、ダンスの共通する点かもしれません。」と、ダンサーならでは視点で指揮の経験を振り返った。

童謡が日本に誕生してから100年が過ぎ、劇中では「この道」をはじめ100年前から歌い継がれてきた童謡の数々が登場する。本作の音楽を担当した和田さんは「普段童謡のオペラを作っているので、童謡はライフミュージックです。映画の音楽としては、既成楽曲と背景音楽との違和感がないよう、馴染ませなければいけない。作中には13曲の童謡が出てきますが、それぞれバランスを考えながら作っていました。」とその苦労を明かした。映画音楽のみならず、ゲーム・アニメなど幅広いフィールドで音楽制作をされている和田さんは「実写は人のパワーがすごく出てくるので、音楽は寄り添う形になります。アニメやゲームはその逆で音楽が全面的に出てくるものが多いですね。」と楽曲制作の裏側を明かした。

「『この道』は童謡誕生100年の記念の映画だとも思うので、ご年配の方々は故郷のあたたかさ、懐かしさを感じていただいて、若い人には、こういう日本の文化を感じていただき童謡を愛していただければ意味のある映画になると思います。音楽をやっている方は特に観ていただきたいです。僕が山田耕筰さんを演じることができたこともご縁だと思いますし、日本の音楽、音楽家や詩人の歴史を知れたので、僕自身も勉強になりました。」と改めて山田耕筰役を演じたこと、作品への思いを語った。

本作の見どころの一つでもあるATSUSHIさんの歌う主題歌について「僕の一つの目標として、いつかATSUSHIくんに主題歌を担当してもらえたら嬉しいなと思っていました。このタイミングで僕が山田耕筰さんを演じ、ATSUSHIくんが主題歌を歌ってくれたことはとても意味のあることだと思います。思い描いていたことが叶いました。ATSUSHIくんは映画を3回も観てくれたそうで、ものすごい長文で感想を送ってくれました。ATSUSHIくんも音楽を愛してる人なので山田耕筰さんに感情移入しながら観てくれたそうです。共感して涙が止まらなかったと熱い言葉をもらいました。僕の歌についてどう思ったのか気にしていたんですが、おかげさまで『泣けました』というハンコをいただきました。(笑)」とATSUSHIさんとのエピソードをたっぷり明かし、会場のファンを盛り上げた。

ここで、宝仙学園合唱団の皆さんから色紙と写真のプレゼントが贈られ、「これは、以前の教師もののドラマを思い出しますね(笑)。」と話し、会場を沸かせ、最後に「いよいよ明日公開になります。北原白秋さんと山田耕筰さんの激動の人生を、あたたかく感動するストーリーに仕上げました。100年以上歌い継がれる歌を作ったお二人がどんな人だったのか、どんな人たちが周りにいたのか、どんな時代だったのか、また、現代に生きる人たちへ反戦へのメッセージにもなる重要なポイントも込められています。ぜひ映画を観ていただき、周りの人にも勧めていただきたいです。」とメッセージが送られ、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。

ストーリー
九州柳川から文学を志し上京した北原白秋。隣家の美人妻・俊子に気もそぞろ。逢瀬を俊子の夫に見つかり姦通罪で入獄。白秋の才能を眠らすまいと与謝野夫妻が奔走し釈放されるが、恩も顧みずのうのうと俊子と結婚。その刹那、俊子は家出、白秋は入水自殺を図るが蟹に足を噛まれ断念。
そんなおバカな白秋と洋行帰りの音楽家・山田耕作に鈴木三重吉は童謡創作の白羽の矢を立てる。才能がぶつかり反目する二人だが、関東大震災の惨状を前に打ちひしがれた子供たちを元気づけるため、手を取り合い数々の童謡を世に出す。しかし、戦争の暗雲が垂れ込める中、子供たちを戦場に送り出す軍歌を創るよう命ぜられた二人は苦悩の淵に・・・。

作品タイトル:『この道』
出演:大森南朋 AKIRA
貫地谷しほり 松本若菜 小島藤子
由紀さおり 安田祥子・津田寛治 升 毅
稲葉 友 伊嵜充則 佐々木一平
柳沢慎吾 羽田美智子 松重 豊
主題歌:「この道」EXILE ATSUSHI (rhythm zone)
編曲:武部聡志
監督:佐々部清 脚本:坂口理子 音楽:和田薫
撮影:朝倉義人 照明:杉本崇 美術:松崎宙人 録音:田中博信 編集:川瀬巧
配給:HIGH BROW CINEMA

公式サイト:konomichi-movie.jp/
クレジット:(c)2019映画「この道」製作委員会

2019年1月11日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

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