【レポート】『ミッドサマー』アリ・アスター監督、来日Q&Aを実施!監督が“絶対に誰にも言えない謎”を観客にプレゼント

ミッドサマー

長編デビュー作『ヘレディタリー/継承』が世界中の映画サイト、映画誌に絶賛され、いまハリウッドの製作陣が”最も組みたいクリエイター”としてその動向に注目が集まっているアリ・アスター監督の最新作『ミッドサマー』が2月21日(金)、TOHOシネマズ 日比谷他にて全国公開される。

この度、本作の監督を務めたアリ・アスター監督の来日が実現し、1月31日(金)に都内で行われた試写会に来場。上映後に観客とのQ&Aを行なった。

映画『ミッドサマー』アリ・アスター監督来日Q&Aつき試写会

日時:1月31日(金)21:00~
場所:スペースFS汐留
ゲスト:アリ・アスター(『ミッドサマー』監督)

この日、会場に足を運んだ観客は前作『ヘレディタリー/継承』からのアスター監督作品の熱烈なファンという人も多く、前作同様“すべてが伏線”“全部ネタバレ”ともいえる緻密な脚本と、全編に散りばめられた謎も注目の本作。司会者が監督への質問を募ると、次々と客席から手が挙がり、結末や様々な伏線についての深い質問が飛び交った。

スウェーデン奥地の村で90年に一度行われる祝祭に訪れたアメリカ人の学生たちが遭遇する、恐るべき体験を描く本作だが、それなのに“爽快”とも言われている結末に関して、どの段階で決めていたのか?という問いにアスター監督は「エンディングは最初から頭の中にあって、脚本執筆の段階で、このエンディングに向かってどう作っていくか?どうしたらカタルシスを与えることができるか?を考えながら作っていきました。私自身、この映画は失恋映画だと思っているので、だからこそ“解放感”を感じるようなデザインにしたいと考えていました」と説明した。

また、撮影の秘話としてアスター監督は、主演のフローレンス・ピューが、彼女自身のクランクアップとなるシーンの撮影で、大音量で叫んでいたことを明かし「その数時間後には彼女は『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』の撮影に向かうために飛行機に乗っていましたが、きっと声はガラガラだったと思います。(『わたしの若草物語』の)グレタ・ガーウィグ監督には申し訳ないことをしました(苦笑)」と懺悔し、会場は笑いに包まれた。

ミッドサマー

本作は、ダニーたちが訪れるスウェーデン奥地の村、そこにある建物、壁画、人々の衣装など、すべてが“ラストへの伏線”とも言える構成の作品。劇中に現れるそれらのサインや謎を細かくチェックし、意図を尋ねたファンには、一つ一つに丁寧に答えた。劇中のあらゆるものが伏線となりラストに向かうことが改めて監督によって示された。

また前作『ヘレディタリー/継承』も含め、アスター監督の作品は実は“ハッピーエンド”なのでは?と語るファンも監督は「危険をはらみつつ、ある意味でハッピーエンドと言えるかもしれません」とニッコリ。さらにこのファンから、様々な形で“死”を描くアスター監督に「理想の死に方は?」というダイレクトな質問も飛び出した。アスター監督は「グッドクエスチョン!」と笑いつつ「火をつけられるのは悪くないかもね」と語り、会場は再び笑いに包まれた。

最後に、監督から今日参加した観客だけにプレゼントが。日本での公開まで絶対に誰にも言わないことを条件に、監督が全編に仕掛けた秘密の中で、まだ世界中の誰にも見つかっていないものを伝えるというもの。そのとっておきの秘密が語られると、驚愕と喜びで場内がざわつく。初来日したアリ・アスター監督と、今日の観客だけが共有した“絶対に言えない秘密”にファンたちは喜びつつ、その秘密の深さに驚愕の声をあげた。

最後にアスター監督は日本の熱烈なファンを前に「僕にとって日本映画に人生を変えてくれた存在であり、多くのインスピレーションを与えてくれる存在です。その日本にこうして作品を携えて訪れることができ、みなさんに作品を届けることができて最高に嬉しいです」と語り、温かい拍手の中でトークは幕を閉じた。

『ヘレディタリー/継承』のアリ・アスター監督最新作。
5人の学生が招かれたのは、白夜に照らされた狂気の祭だった―
恐怖の歴史を覆す“フェスティバル・スリラー”

恐怖の歴史を覆す、暗闇とは真逆の明るい祝祭。天才的な発想と演出、全シーンが伏線となる緻密な脚本、観る者を魅惑する極彩色の映像美が一体となり、永遠に忘れられない結末に到達する。そこに待つのは究極の恐怖と、未体験の解放感。体験した者は二度と元には戻れない”フェスティバル・スリラー”がついに日本解禁となる。

本作で主人公ダニーを演じるのは、若手女優フローレンス・ピュー。イギリスで数々の映画賞を受賞し、ハリウッドに進出。2020年にはマーベル・ユニバースシリーズ最新作『ブラック・ウィドウ』で新ヒーロー、イェレナ役に抜擢されました。ダニーの恋人クリスチャンを『トランスフォーマー/ロストエイジ』『ビリーブ 未来への大逆転』のジャック・レイナーが演じ、『デトロイト』の強烈な演技で賞賛を集めたウィル・ポールター、『ベニスに死す』の美少年役としても知られるスウェーデンの伝説的な名優ビョルン・アンドレセンらが顔を揃える。

オスカー受賞作『ムーンライト』や『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』など注目作を次々に手がけるスタジオA24が『ヘレディタリー…』に続いて製作を担当。すでに公開された国々では高評価レビューが続出しており、日本でも2019年秋に先行上映されると「美しいのに恐ろしい」「すべてにおいて『ヘレディタリー』を超えている」「恋人がいる人は観ない方がいい」などの感想がSNS上を飛び交う熱狂状態になった。

ストーリー
家族を不慮の事故で失ったダニー(フローレンス・ピュー)は、大学で民俗学を研究する恋人や友人と5人でスウェーデンの奥地で開かれる“90年に一度の祝祭”を訪れる。美しい花々が咲き乱れ、太陽が沈まないその村は、優しい住人が陽気に歌い踊る楽園のように思えた。しかし、次第に不穏な空気が漂い始め、ダニーの心はかき乱されていく。妄想、トラウマ、不安、恐怖……それは想像を絶する悪夢の始まりだった。

作品タイトル:『ミッドサマー』
出演:フローレンス・ピュー、ジャック・レイナー、ウィル・ポールター、ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、ウィルヘルム・ブロングレン、アーチー・マデクウィ、エローラ・トルキア、ビョルン・アンドレセン
監督・脚本:アリ・アスター
製作:パトリック・アンディション、ラース・クヌードセン
撮影監督:パヴェウ・ポゴジェルスキ
プロダクション・デザイン:ヘンリック・スヴェンソン
編集:ルシアン・ジョンストン
衣裳デザイン:アンドレア・フレッシュ
音楽:ボビー・クルリック
原題:MIDSOMMAR|2019年|アメリカ映画|ビスタサイズ|上映時間:147分|映倫区分:R15+
提供:ファントム・フィルム/TCエンタテインメント
配給:ファントム・フィルム

公式サイト: https://www.phantom-film.com/midsommar/
公式twitter:@midsommarjp #ミッドサマー
コピーライト:(C)2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.

2月21日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー


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