【レポート】『クライ・マッチョ』公開記念!初デジタル化『許されざる者』上映に李相日監督×忽那汐里登壇

クライ・マッチョ

クリント・イーストウッド監督・主演・製作の映画『クライ・マッチョ』が2022年1月14日(金)日本公開となるのを記念して行われたイーストウッド珠玉の3作品特別上映の初日、初デジタル化された『許されざる者』の上映を前に、日本版『許されざる者』を手掛けた李相日監督と同作に出演した忽那汐里が登壇した。

クリント・イーストウッド監督50周年『クライ・マッチョ』公開記念
『許されざる者』特別上映登壇イベント 概要

日程:12月24日(金) 18:00~18:25
登壇者(敬称略):忽那汐里、李相日/MC:森直人
場所:新宿ピカデリー スクリーン3

イーストウッドが唯一リメイクを許した日本版『許されざる者』(13)を手掛けた李監督と出演者の忽那の登場に、会場は大いに盛り上がった。

李監督は、「クリスマスイヴにこのようなある種ハードな映画を観に来ていただいてありがとうございます。学生時代から黒澤明、今村昌平、クリント・イーストウッドの三監督を勝手に心の師匠と思っていたので、50周年記念のイベントということで、少しでもイーストウッド監督のことをもっと広めることができたらと思い、参加させて頂きました」と挨拶。

クライ・マッチョ

白いシャツに黒いパンツスタイルの忽那は、お礼の言葉に続いて「先ほど李さんとこの作品をイヴに見られる方は映画が本当にお好きなんだろうなとお話ししました。『許されざる者』は私の生まれ年の作品で、李さんの日本版『許されざる者』にも出演させていただいた思い入れのある作品です。皆さんに上映を楽しんでいただけたらと思います」と述べた。

そして、司会の森から、忽那がForbes Japan誌「今年の顔100人」に選ばれたことが発表されると、会場は大きな拍手に包まれた。

クライ・マッチョ

1971年のデビュー以来50年にわたって活躍をつづけるイーストウッド監督について、李監督はあまりの奥深さに答えがでないと言いながらも、「今後こういう方はもう出てこない気がします」と唯一無二の魅力を絶賛。一言で表すとしたら「“人間の良心とはなにか”をずっと見つめ続けている人」だと語る。再上映となる『許されざる者』は、「答えがない映画だが、まぎれもない真実が映っていると思わせられる作品」、「色々な答えがここにあるけど、はっきりと捕まえることができない。その魅力に何故かとりつかれる」と魅力を語り、「今までイーストウッド監督が描いてきたものと、これ以降やっていくものにちょうど杭を打った作品」と評した。

クライ・マッチョ

日本版『許されざる者』の話題では、忽那が「今までやった作品の中で一番過酷で、昨日のことのように鮮明に記憶がある現場です」とその過酷な撮影を振り返る一方、李監督が「大変なことはあまり覚えてないので、、」と語り会場は笑いに包まれた。

印象深いのはオーディションの際の様子だと李監督が語ると「全く顔を見てもらえなかったので手ごたえがなかった」と言う忽那。「オーディション時は凄い目力で見られるので耐えられない」と監督が語り、10年越しに当時の事情が明かされるひと幕も。

また、『クライ・マッチョ』でイーストウッドの相棒に大抜擢されたエドゥアルド・ミネットがビデオオーディションだったことを受けて、ハリウッド映画の出演への経緯を尋ねられた忽那は、「ビデオをおくって、出演が決まった段階で初めてスタッフに会う」と語ったほか、ビデオオーディションは何度もあるなど、日本との違いで盛り上がった。

クライ・マッチョ

最後に最新作の感想を尋ねられた李監督は、「イーストウッドが歩いてる!喋ってる!それだけで満足してしまう。それだけで見逃してはいけないものを観ている感覚になる。シビアな面もありながらいい意味でおとぎばなしのような物語。イーストウッドの笑顔の瞳がまるで少年のようで、その印象が強い」とイーストウッドファンらしいコメントを寄せた。

忽那は、「素朴な作品でびっくりしました。見終わった後に温かい気持ちになる作品」と感想を述べ、「本日は見に来ていただいてありがとうございます。1月14日の『クライ・マッチョ』公開とあわせて楽しんでいただければと思います」とイベントを締めくくった。

クライ・マッチョ

イーストウッド“珠玉の三大傑作”『許されざる者』(92)、『グラン・トリノ』(08)、『アメリカン・スナイパー』(14)は、2022年1月13日(木)まで新宿ピカデリーとなんばパークスシネマにて上映される。

そして、監督デビュー50周年、イーストウッドの集大成にして新境地となる新たなマスターピース『クライ・マッチョ』は2022年1月14日(金)日本公開。

クライ・マッチョ

ストーリー
誘拐から始まった少年との出会いが、二人の人生を大きく変えてゆく―
アメリカ、テキサス。ロデオ界のスターだったマイクは落馬事故以来、数々の試練を乗り越えながら、孤独な独り暮らしをおくっていた。そんなある日、元雇い主から、別れた妻に引き取られている十代の息子ラフォをメキシコから連れ戻すという依頼を受ける。犯罪スレスレの誘拐の仕事。それでも、元雇い主に恩義があるマイクは引き受けた。男遊びに夢中な母に愛想をつかし、闘鶏用のニワトリとともにストリートで生きていたラフォはマイクとともに米国境への旅を始める。そんな彼らに迫るメキシコ警察や、ラフォの母が放った追手。先に進むべきか、留まるべきか?少年とともに、今マイクは人生の岐路に立たされる――。

作品タイトル:『クライ・マッチョ』
出演:クリント・イーストウッド、エドゥアルド・ミネット、ナタリア・トラヴェン(『コラテラル・ダメージ』)、ドワイト・ヨアカム(『ローガン・ラッキー』)、フェルナンダ・ウレホラ(『ブルー・ミラクル』)
監督・主演・製作:クリント・イーストウッド
原作:N・リチャード・ナッシュ「CRY MACHO」
脚本:ニック・シェンク(『グラン・トリノ』『運び屋』)、N・リチャード・ナッシュ
製作:アルバート・S・ルディ(『ゴッドファーザー』『ミリオンダラー・ベイビー』)、ティム・ムーア(『グラン・トリノ』『アメリカン・スナイパー』)、ジェシカ・マイヤー(『グラン・トリノ』『アメリカン・スナイパー』)
配給:ワーナー・ブラザース映画

公式サイト:crymacho-movie.jp #クライマッチョ
コピーライト:(c) 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

2022年1月14日(金)全国ロードショー

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