『ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち Hommage à Michel LEGRAND』2/21開催!予告編到着

2019年1月26日に逝去したフランス音楽界の巨星ミシェル・ルグランの没後1年/生誕88年特別企画として、デジタル・リマスター版特集上映『ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち Hommage à Michel LEGRAND』が、2月21日(金)からYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次開催される。

ミシェル・ルグランは、2019年1月26日にその生涯に幕を下ろすまで、数多くのきらめく音楽を世に送り出し人々を魅了し続けてきた。今回の没後1年/生誕88年の特別企画での特集上映では、“ヌーヴェルヴァーグ”を彼と共に盛り上げた3人の監督たちの作品を計7本上映する。

上映作品は、“まるで双子の兄弟のよう”と言われていたルグランとジャック・ドゥミの初タッグ作である『ローラ』、ルグラン自身も出演しアニエス・ヴァルダが監督した『5時から7時までにクレオ』、また2019年12月14日に逝去したアンナ・カリーナが主演し、ジャン=リュック・ゴダールが監督を務めている多幸感あふれるミュージカル・コメディ『女は女である』と、日本初公開となる『女と男のいる舗道 4Kデジタル・リマスター版』が登場。そして華麗なるルグラン・サウンドが堪能できる『ロシュフォールの恋人たち』、ドゥミ×ルグランの代表作にして最高傑作との呼び声高い『シェルブールの雨傘』、さらにはフーガの旋律が幻想的な世界を彩る『ロバと王女』も上映される。

この度、この7作品を彩ったミシェル・ルグランの珠玉のナンバーに合わせて作品ラインナップが紹介される予告編が解禁された。また、ミシェル・ルグランを敬愛してやまない音楽家・菊池成孔氏、映画音楽作曲家・世武裕子氏の両名からのコメントも到着。

音楽家・文筆家として活躍し、数多くの場面でミシェル・ルグランについて語ってきた菊池氏「まだ終わったばかりの昨年は、ミッシェル・ルグランの逝去で年明け、アンナ・カリーナの逝去が掉尾を飾る、悲しく美しい、記念すべき年でした。ゴダールを、1967年からずっとひとりぼっちにさせていたルグランとカリーナは、とうとう本当に、ゴダールの孤独を実物にしてしまった。誰の代わりも原理的にはいませんが、ルグランの代わりこそは、本当に本当にいないでしょう(フランス音楽史上の損失を、一番小さく悲しむために)。」と寄せた。

また映画音楽作曲家・ミュージシャンとして活躍し、最近でも『ロマンスドール』『風の電話』といった話題作の映画音楽を立て続けに手掛けている世武氏「ルグランの軽やかさはまるで魔法のようで、多くの音楽家が今なお、憧れるのだと思う。彼は、映画があってもなくても、変わらずピアノに向かって音楽を鳴らしていただろうけれど、映画は、ずっと彼に夢中だった。ルグランとは、そういう音楽家だと思う。」とコメントした。

さらに女性映画監督のパイオニアとして生涯現役を貫き、ルグランの亡くなった約2か月後である2019年3月29日に90歳で息を引き取ったアニエス・ヴァルダが生前、『ロシュフォールの恋人たち』について「『ロシュフォールの恋人たち』はジャック・ドゥミの映画の中でも一番喜びにあふれ、ハッピーエンディングな映画です。彼の洗練された歌詞がミシェルに作曲のひらめきを与えたことが見られるのも嬉しいですし、同時に素晴らしい台詞は双子を演じた姉妹たちにも影響を与えました。なんて素敵な映画でしょう!」とコメントを寄せている。

 

ミシェル・ルグラン
1932年2月24日パリ生まれ。父は指揮者、母は楽譜出版社の経営者、姉は後にジャズ・ボーカリストになるという音楽一家に育つ。11歳でパリのコンセルヴァトワールに入学し、作曲法をナディア・ブーランジェに学ぶ。卒業後は、ジャズ・ミュージシャンとしてデビュー。58年にマイルス・デイヴィスなどとアルバム『ルグラン・ジャズ』を発表し高い評価を得る。一方で54年に映画音楽に進出、ヌーヴェルヴァーグの監督たちとタッグを組み数多くの名作を生み出し、『シェルブールの雨傘』で初めてアカデミー賞にノミネートされる。その後ハリウッドに進出し、生涯で3度アカデミー賞を受賞。晩年は本格的なクラシックのアルバムも発表。2019年1月26日、パリの自宅近くの病院で息を引き取る。享年86歳。

 

上映作品

『ローラ』1960年/フランス/88分/モノクロ/ステレオ
監督・脚本:ジャック・ドゥミ出演:アヌーク・エーメ、マルク・ミシェル、ジャック・アルダン

『5時から7時までのクレオ』
1961年/フランス=イタリア/モノクロ/90分/ステレオ
監督・脚本・作詞(シャンソン):アニエス・ヴァルダ出演:コリーヌ・マルシャン

『女は女である』1961年/フランス=イタリア/84分/カラー/モノラル
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール出演:アンナ・カリーナ、ジャン=ポール・ベルモンド、ジャン=クロード・ブリアリ

『女と男のいる舗道4Kデジタル・リマスター版』1962年/フランス/84分/モノクロ/モノラル
監督・脚本:ジャン=リュック・ゴダール出演:アンナ・カリーナ、サディー・レボー

『シェルブールの雨傘』1964年/フランス/91分/カラー/ステレオ
監督・脚本:ジャック・ドゥミ出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ニーノ・カステルヌオーボ

『ロシュフォールの恋人たち』1967年/フランス/127分/カラー/モノラル
監督:ジャック・ドゥミ出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、フランソワーズ・ドルレアック、ダニエル・ダリュー

『ロバと王女』1970年/フランス/89分/カラー/ドルビーデジタル
監督・脚本:ジャック・ドゥミ出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャック・ペラン、デルフィーヌ・セイリグ

《デジタル・リマスター版 特集上映≫
ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち
企画協力:濱田髙志
協力:ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル、ソニー・ミュージックダイレクト
配給:ザジフィルムズ / ハピネット

公式サイト:www.zaziefilms.com/legrand01_88/
2月21日(金)より、YEBISU GARDEN CINEMA他全国順次開催

 

CD情報

ミシェル・ルグラン没後一年追悼盤3タイトル発売 ※すべて2020年2月19日発売

▲「エッセンシャル・ワークス・オブ・ミシェル・ルグラン」
税込\3,300 SICP31338~9 発売:Sony Music Labels
DISC1は代表曲の自作自演集、DISC2は様々なアーティストによる数々のカヴァーを収録、ベスト盤としても楽しめる日本独自企画盤CD2枚組。監修:濱田髙志

 

 

▲「ALFA Years / ミシェル・ルグラン」
税込\2,600 MHCP30001 発売:Sony Music Direct
ジャズ・ピアニスト・ルグランをピアノ・トリオ編成で堪能できる自作自演集。アルファに残した3枚のアルバムから本人公認でセレクト。監修:濱田髙志

 

 

▲「トリビュート・トゥ・ミシェル・ルグラン/ リシャール・ガリアーノ」
税込\2,750 SICP31335 発売:Sony Music Labels
ピアソラから“ニュー・ミュゼットの旗手”と賞賛された鬼才アコーディオン奏者ガリアーノがプラハ弦楽五重奏団と共に贈るルグラン名曲集。

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