『ルース・エドガー』新場面写真6点解禁!オバマの再来と称賛される少年は完璧な優等生か、それとも恐ろしい怪物か?

ルース・エドガー17歳の黒人の高校生ルースの知られざる内面に迫り、人間の謎めいた本質とアメリカの現実をえぐるサスペンスフルなヒューマンドラマ『ルース・エドガー』(原題:LUCE)が、5月15日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国公開となる。

この度、本作の新場面写真6点が解禁された。

2019年のサンダンス映画祭でプレミア上映されるや批評家の絶賛を博し、全米の賞レースで20を超える賞のノミネートを達成。その年の最も優れた独立系作品を選定するインディペンデント・スピリット賞でも監督賞、主演男優賞、助演女優賞の主要3部門に名を連ねた『ルース・エドガー』は、深刻な矛盾をはらんだアメリカ社会の現状をリアルにえぐり出し、謎のベールに覆われた人間という存在の本質に鋭く切り込んだヒューマン・ドラマだ。

模範的な若者として学校や地域の誰からも愛され、称賛される少年の“知られざる真実”をめぐって展開するサスペンスフルなストーリーは、観る者の好奇心をかき立てるにとどまらず、私たちの内なる潜在意識を揺さぶり、先入観を根底から覆していく。

『ルース・エドガー』の最もユニークな特徴は、全編出ずっぱりの主人公ルースが真意不明のミステリアスな存在であることだ。成績優秀なスポーツマンで、誰とでも分け隔てなく接するオープンな人柄の持ち主。アフリカ系の移民であり、白人の養父母の愛に育まれてトラウマを克服したルースは、若きバラク・オバマの再来とも称され、まさに現代のアメリカン・ドリームそのものだ。

しかしJ・C・リーの戯曲「Luce」の映画化である本作は、観る者に強烈な問題提起を突きつけてくる。ルースの“完璧な優等生”というイメージは、彼に期待する両親や校長らが一方的に押しつけたものではないのか。それとは真逆の“恐ろしい怪物”という見方も、極端に偏った思い込みなのではないか。人種、容姿、性別、階級、学歴、思想、信仰……いったい人間の“価値”とは、何によって決定されるのか。アメリカという国の歴史や政治をも取り込み、その理想と現実をあぶり出した本作の懐の深さに、誰もが感嘆せずにいられないだろう。

■新場面写真6点

ルース・エドガー

校内から最も将来を期待されている優等生のルース。
しかし、提出したレポートの内容に「意見の対立は銃で解決する」という表記があったことから、ルースと同じアフリカ系の女性教師ウィルソンに目を付けられることに。

 

ルース・エドガー

弁論部の代表として全米大会に出場したこともあるルースは演説で自身の名前「ルース」の由来を語る。アフリカのエリトリアで生まれたルースは7歳の時にアメリカに渡った。元の名前の発音が難しかったことから、養父母は「ルース」(光という意味)と新たに名付けた。

 

ルース・エドガー

養父母となったエイミー(ナオミ・ワッツ)、ピーター(ティム・ロス)。たくさんの愛情を注ぎルースを育ててきた。しかし、息子ルースの言葉すべてを信じることができず、疑心暗鬼になり始める夫婦。

 

ルース・エドガー

陸上部にも所属しているルースは、日々、真面目に練習にも取り組んでいる。同じ黒人の同級生デショーンも、ウィルソン教師から差別的な扱いを受けており、ルースはウィルソンに対して敵対視を強めていく。

 

ルース・エドガー

ルースを過激思想の持主だと疑うウィルソン教師。彼女は黒人に対して理不尽な差別があった厳しい時代も経験してきた。教育熱心だが、自身の価値観を生徒たちに押し付けている懸念も。

 

ルース・エドガー

アフリカの元少年兵だったルースを養子に迎えた母、エイミー・エドガー。ルースの辛い過去を克服させるべく、より良い人生を与えようと献身的に育ててきた。しかし、知らぬ間に息子を「型」にはめてしまっていたのではないか。ウィルソン教師と同じく、親としての大人の価値観を無意識に押し付けてはいないか。母親の複雑な苦悩も見所のひとつ。

 

★サンダンス映画祭 正式出品
★アトランタ映画批評家協会賞 【ブレイクスルー賞】受賞(ケルヴィン・ハリソン・Jr.)
★サンディエゴ映画批評家協会賞 【脚色賞】受賞
★インディペンデント・スピリット賞 【監督賞】【主演男優賞】【助演女優賞】ノミネート

ストーリー
アフリカ、エリトリア出身のルース・エドガーは文武両道に秀でた17歳の高校生。彼は幼少期に戦場へ駆り出された過酷なトラウマを克服し、自由の国アメリカで希望を象徴する存在へと成長した。そんなルースは、ある課題のレポートをきっかけに、同じアフリカ系の女性教師ウィルソンと対立し、順風満帆の日常が大きく揺らぎ出す。ルースが危険な過激思想に染まっているのではというウィルソンの疑惑は、ルースの養父母である白人夫婦エイミーとピーターの胸にも疑念を生じさせていく。そして、奇妙な事件がウィルソン教師の身に降りかかることに。はたしてルースは本当に“完璧な優等生”なのか、それとも世間を欺く“恐ろしいテロリスト”になり得るのだろうか……。

作品タイトル:『ルース・エドガー』
出演:ナオミ・ワッツ オクタヴィア・スペンサー ケルヴィン・ハリソン・Jr. ティム・ロス
監督・製作・共同脚本:ジュリアス・オナー
2019年/アメリカ/英語/カラー/SCOPE/5.1ch/110分/原題:LUCE/字幕翻訳:チオキ真理
PG-12
提供:キノフィルムズ
配給:キノフィルムズ/東京テアトル

コピーライト:(c) 2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

5月15日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷他全国公開

 

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