実在する人々が演じ、彼らの追体験がドラマになった奇跡の一作『もち』4/18(土)公開決定!ポスター&予告編映像解禁

mochi-movie岩手県一関市骨寺村を舞台に、そこに生きる1人の少女を主人公に土地の伝統の食文化【もち】にまつわる人々の出逢い、別れ、そして成長を描く物語『もち』が4月18日(土)より渋谷・ユーロスペースにて公開することが決定した。あわせてポスター・予告編も解禁された。

「もち」をモチーフにみずみずしい⻘春ストーリーを紡いだのは、500本以上の映像作品のほか、蒼井優主演の映画『たまたま』(2011)を監督するなど、幅広く活躍する映像ディレクターの小松真弓。一関を訪れた小松監督が、そこで出会った少女・ユナ(佐藤由奈)の中学生活最後の1年を追いながら一関の食文化や人々の想いを伝えるという、オリジナルのストーリーを構想した。

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ユナとの出会いについて小松監督「神楽・鶏舞を復活させた本寺中学校が閉校してしまうと聞き、取材に行ったんです。その時校庭でひとり神楽を踊ってくれたのが由奈でした。その姿が本当に美しくカッコ良かった。彼女が放つ野性味に惹きつけられるものがありました」

さらにもう1つ、小松監督を映画製作へと突き動かしたもの、それが本寺中学校の周辺を散策していた際に偶然⾒かけた祭畤大橋(落橋)だった。2008年に起こった岩手・宮城内陸地震の際に真っ二つに折れた祭畤大橋を、災害の教訓を忘れないために折れたままの形で残したものだ。小松監督は祭畤大橋(落橋)を初めて⾒た当時の心境を振り、「山深いところに折れた橋がそのままで残っている。それは本当に恐ろしい光景でした。何も知らずに“危なくないですか?なんでそのままにしているの?”と聞いたら、敢えて教訓として残しているんだと。聞いた瞬間に、自分が気軽に発した問いをとても後悔したとともに恥ずかしく思いました。なくなっていくものは確かに多い。でも、残していかないといけないものもあるんだと。これまではなんとか残ってきたが、今にも消えていきそう日本の伝統や文化にもその裏に先人によって込められた意味があり、それを知ることがとても大切なんだ。」と語る。

その想いから、この土地と人々によって生まれた⾔葉、伝統、そして感情をありのままに残すため、限りなくノンフィクションに近いフィクションという手法を選択。脚本は存在するものの、撮影時には脚本はないものとして、小松監督は演技経験のないキャストたちを導いていった。キャストの息遣いを大切に、その現場の空気や状況で内容も場所もその都度変化。キャスト自身の実感のこもった⾔葉を活かした、エチュードを積み重ねていくようなスタイルで、⻘春のドラマでありながらドキュメンタリーさながらにリアルな肌触りを備えた、唯一無二のハイブリッドな映画を完成させた。

今回解禁となったポスターは、祖母の亡き後祖父とともにもちをつくユナの透明感溢れる表情をとらえた1枚の写真で構成。食文化は人生の折々の思い出と共にある、その象徴的な1枚だ。

予告編では長い間変わらぬ美しい⾵景、通っていた学校の閉校、友達との別れを描き出しながら、悠久の時間の中育まれてきた伝統と、“今”を生きる少女の葛藤とを対⽐させながら描き出している。

エグゼクティブプロデューサー コメント

及川卓也 (株)マガジンハウス コロカル統括プロデューサー
「コロカルというメディアを始め、故郷である岩手・一関との関わりが再開した。
田舎にいる時には東京しか⾒えていなかったが、いま逆に、地域に惹かれる。
生まれてから老いるまで大切なものを持ち続けるひと。そして、そのあり様が伝わらない危機。
小松真弓は「もち」を作る過程で一関に深く入り、奇跡のように「地域のいま」を掬い上げてくれた。
これは⼀関だけの映画ではなく、日本のすべての⼈々の感覚を呼び起こす物語。現代に生まれた神楽のような神話なのかもしれない。

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イントロダクション
山々に囲まれ、冬には雪深くなる地で、古くから根付いているのは、「もち」の文化。
1つの臼(うす)でもちをついて、みんなで食べる― それは当たり前のように、ずっと続いて来た習慣。
おばあちゃんの葬式で、臼と杵でつく昔ながらの方法でどうしても餅をつきたいと⾔い張るおじいちゃん。家族は、そんな面倒なことをしなくても、餅つき機で同じように美味しいものができると言ったが、頑なに餅をつくという。ユナはそんなおじいさんの心の機微を感じてそっと寄り添う。
生徒の減少から中学校の閉校が決まり、最後の1年を終えると学校もなくなる。
ユナの世界も刻々と変化をしていき、友人、憧れの人が離れていくことへの不安を覚えていく。
そして彼女は問う、「努力しないと忘れてしまうものなんて、なんだか本物じゃないみたい―」。
映画に刻まれた少女のかけがえのない瞬間が心に突き刺さるのは、「忘れたくない」思いと「思い出せない」現実の狭間-私たちはいつも、その間にいるから。

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作品タイトル:『もち』
出演:佐藤由奈(ユナ) 蓬田 稔(おじいちゃん) 佐藤詩萌(シホ) 佐々木俊(タツ兄) 畠山育王(先生) 他
エグゼクティブプロデューサー:及川卓也
監督・脚本:小松真弓
プロデューサー:谷田督夫
音楽:Akeboshi
撮影:広川泰士 照明:タナカヨシヒロ 録音:小川秀樹 整音:丸井庸男 編集:遠藤文仁
スペック:カラー/日本/16:9/5.1ch/61分
製作:マガジンハウス、TABITOFILMS
協力:JA共済
配給:フィルムランド

公式サイト:mochi-movie.com
コピーライト:(C)TABITOFILMS・マガジンハウス

4月18日(土)より渋谷・ユーロスペースにてロードショー!

 
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