映画『僕は猟師になった』公開延期が決定ー※岡本健太郎、緑山のぶひろ、谷川俊太郎ら各界著名人より絶賛コメント到着!

近年の“狩猟ブーム”の先駆けを担った京都のわな猟師・千松信也さんに700日密着、知られざる猟師の暮らしに迫ったドキュメンタリー映画『僕は猟師になった』
当初6月6日(土)にユーロスペースほか全国順次公開を予定されていたが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長を受け、公開延期が決定した。新たな公開日は8月を予定している

また、映画館再開に向けて、本作のメイン館・ユーロスペースの支配人であり、SAVE the CINEMA「ミニシアターを救え!」呼びかけ人である北條誠人氏はじめ、各界著名人からコメントが到着した

北條誠人氏からは「自然のなかでの人間のあり方を問いかける『僕は猟師になった』は、コロナ禍を経験した今だからこそ、じっくり観てほしい作品です。公開日が延びてしまって申し訳ございませんが、大きなスクリーンでご覧いただけるようにがんばっていきます。劇場でみなさんをお待ちしております。」と、観客の皆さんに向けた力強い言葉が寄せられた。

一昨年、NHKで放送された「ノーナレ けもの道 京都いのちの森」には、再放送希望が異例の1141件も届いた。京都で、猟をする千松信也さんの、彼にとっては平凡な日常に取材したドキュメンタリー。イノシシやシカをわなでとらえ、木などで殴打し気絶させ、ナイフでとどめをさす。命と向き合うために千松さんが選んだ営みに、残酷、という非難をはるかに超える「憧憬」が集まった。

NHK取材班は、放送後、千松さんとその暮らしにさらに迫るため、300日の追加取材を行い、およそ2年間の映像を編み直し、完全新生映画版が完成した。ナレーションを担当したのは、日本映画界に欠かせない若き名優・池松壮亮さん
「たとえノーギャラでも参加したいと思える作品でした」と熱い思いを寄せた池松さんの語りが、人間と動物、生きるものすべての「命」の物語へと案内する。

公開に先駆け、いち早く本作を鑑賞した各界の著名人から届いたコメントでは、漫画界からは、大ヒット狩猟マンガ「山賊ダイアリー」作者である岡本健太郎さんをはじめ、「罠ガール」作者の緑山のぶひろさん「クマ撃ちの女」作者の安島薮太さんなど人気漫画家たちがこぞって本作を絶賛。ほか料理家の高山なおみさん細川亜衣さん詩人の谷川俊太郎さん写真家の植本一子さん作家の榎本憲男さん精神科医の星野概念さんからコメントが寄せらた。

コメント

千松さんの猟は食料を得るための手段だ。猟師は生き方であって仕事でもなければ趣味でもない。猟師の先輩は往々にして後輩に説教するものだが、千松さんは、他人の個も、自分の個も尊重するのでぼくにそんな説教したりはしない。これもそういう映画だ。見ている僕たちに自然の尊さを盾にして説教してきたりはしない。
岡本健太郎(漫画家・「山賊ダイアリー」作者)

肉を食べるため、獣害から田畑を守るため、
目的は違えど猟の最後に動物の命を奪う瞬間は必ず訪れる。
その瞬間に慣れることはきっとなく、
買った肉にはその瞬間が訪れないありがたさを改めて感じてほしい。
緑山のぶひろ(漫画家・「罠ガール」作者)

「この家族は大丈夫そうだ」
ソレが素直な感想でした。
「生き物を獲って食う」生き方・狩猟ライフもそうですが
千松さんの生きる姿勢こそが
そう感じた一番の要因だと思います。
そう感じさせてくれる人がこの国にどれだけいるのだろう。
安島薮太(漫画家・「クマ撃ちの女」作者)

生きたがってもがくイノシシをなぐり、気絶させるとき、
馬乗りになってナイフでとどめをさすとき、
人が、生が、何もかもが悲しく、私は五歳の子どもになって泣いた。
千松さんは痛みを取り込みながら生きている。
私の体にも肉の悲しみが宿っていること、忘れないでいようと思う。
高山なおみ(料理家・文筆家)

“食べる”って? あらためて考え始めたが、答えは出ない。
近すぎて、遠い、私にとっては永遠の難題である。
細川亜衣(料理家)

千松さんはじかに生きている、
スタッフはじかに撮っている、
じかにという直接性が、
この映画を謙虚な秀作にしている。
谷川俊太郎(詩人)

耳から離れない猪や鹿の最後の叫びは、私たちが普段食べているどんな肉にも、きっと同じようにある。
そんなことも分からなくなっていた自分に驚く。
植本一子(写真家)

動物好きの少年は成長すると、罠を仕掛け、獣を捉えて、こん棒で殴りつけて失神させ、ナイフで心臓えぐり、皮を剥いでその肉を食らう猟師になった。なぜだろう? 千松信也さんの筆による原作本をめくってもその答えは明瞭に書かれていない。しかし、千松さんの日々を捉えた映像は雄弁に語る。殺して食うという行為によって、千松さんは獣と一体になっているのだ。そこに神聖さの源泉が宿っているのだ。まぶしい映画である。
榎本憲男(小説家)

けもの道の様子で猪や鹿の行動を想像したり、雀の飛翔を見て着地場所を見極める。自然の流れの中に入り逆らわず、他の生物と対等に居る。そのような感性で生きたいと思うけど、俗世にまみれた自分には全然できません。憧れの人をまた見つけました。
星野概念(精神科医など)

作品タイトル:『僕は猟師になった』
出演:千松信也
語り:池松壮亮
監督:川原愛子
プロデューサー:京田光広/伊藤雄介
編集・構成:村本勝(J.S.E)
撮影:松宮拓
現場録音:蓮池昭幸
整音:小川武
音楽:谷川賢作
MAスタジオ:サウンズ・ユー
映像技術:グッド・ジョブ
製作:NHKプラネット近畿
2020/日本/カラー/HD/16:9/5.1chサラウンド/99分
配給:リトルモア/マジックアワー

公式サイト:www.magichour.co.jp/ryoushi

8月、ユーロスペースほか全国順次ロードショー!

 

関連記事:
『僕は猟師になった』ナレーションの池松壮亮コメント&予告編到着!「たとえノーギャラでも参加したいと思える作品だった」
映画『僕は猟師になった』NHKの傑作ドキュメンタリーが完全新生映画版に!ナレーションは池松壮亮 ―6月6日(土)公開

↑上に戻る