『家族を想うとき』90秒予告篇&新場面写真6点解禁!巨匠ケン・ローチが描く「現代の家族」の姿とは ―12/13(金)公開

家族を想うときケン・ローチ監督最新作『家族を想うとき』が12月13日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開となる。

9月17日(火)のNHK「クローズアップ現代+」では、ケン・ローチ監督と是枝裕和監督の対談の様子が放送され、「短い放送ながらも充分に人に訴え揺さぶる力がある対談だった。」「ケン・ローチ監督の言葉が突き刺さる」などケン・ローチ監督の一貫した信念に絶賛の声が早くも続出している。

さらに、先日「ウーバーイーツ」の配達員が労働組合を結成し話題になった【ギグエコノミー(インターネットを通じて単発の仕事を受注する就労形態)】の働き方、コンビニのフランチャイズ店オーナーの「24時間営業問題」、ブラックバイトや過労死にも繋がる「長時間労働問題」、など今の日本にも通じるタイムリーな労働問題が描かれていることから、早くも作品への期待が高まっている。

そしてこの度、現代の労働問題と強い家族の絆を感じさせる90秒予告篇&新場面写真が解禁となった。

この度解禁となった予告は、先日解禁された30秒予告からより一層、現代の労働問題と強い家族の絆を感じさせるものとなっている。

始まりは一家団欒の食卓でインド料理を食べているシーンから。父リッキーは「それは甘口、こっちは激辛。タフな大人の男だけが食える」と息子セブに父親としてのプライドを見せるが、すかさず辛さに悶え、家族の笑いを誘う楽しげな姿が。
一変して、父リッキーがマイホームの購入を夢見て、フランチャイズのドライバーとして働くために面談する場面に。本部の上司からプレッシャーをかけられ、不安な表情を見せるが覚悟を決める。配送現場では配達時間に遅れないよう、走りながら荷物を運んだり、「違反切符は勘弁してくれ」と駐禁を取る警察との駆け引きするシーンが。介護福祉士として働く妻のアビーは、訪問先で献身的に介護をしている姿が描かれ、二人が懸命に働いている様子がうかがえる。しかし、時間に追われるリッキーの過酷な現場や、介護の仕事で帰りが遅くなり子供と顔を合わせる暇もないと語るアビー。忙しい両親とのすれ違いの生活に寂しい想いを募らせたセブは、スプレー缶で壁に落書きをしたりと問題行動を起こすようになり、リッキーは警察に呼び出されてしまう。そのため仕事を休めないか上司のマロニーに確認するが、一喝されてしまう。リッキーは息子の行動を諭すために「人生の負け犬になりたいか?」と叱るが、反抗的な態度をとるセブに、怒りが爆発し、掴みかかろうとする。家族を守るための仕事が、家族を引き裂いてゆく現実に「何もかもうまくいかない」「家族がガタガタだ」不満を漏らすリッキー、思いを募らせたアビーとセブが「昔の父さんに戻って」と涙ながらに訴える。さらに仕事でトラブルに巻き込まれ、怪我を負ったリッキーにそれでも追い討ちをかけてくる上司。電話口で声を荒げるアビー、「その体じゃ無理だ」と心配した表情で見つめ、リッキーを守ろうとする。「言っとくけど私の家族をナメないで」というアビーの力強い言葉とともに、リッキーと一緒に配達を手伝うライザの姿、リッキーと子供たちが配送車の中で満面の笑顔で過ごしている幸せな家族の描写とともに、大好きな父と一緒に過ごせたことを喜ぶ、ライザの「今日はありがとう」という言葉で締めくくられる。

あわせて解禁された新場面写真6点では、両親の遅い帰りを待ちながら、ライザとセブがパソコンを見ている姿(新場面写真1)、威圧的な態度で部下に指示をする上司のマロニー(新場面写真2)、リッキーの配達を手伝うライザ(新場面写真3)や、配送倉庫のスタッフとともに並ぶリッキー(新場面写真4)、不満気な表情で訴えているセブの姿(新場面写真5)、そして家族4人が揃った場面(新場面写真6)などが描かれている。

83歳を迎えた映画界の至宝が命を燃やして贈る、未来を生き抜くメッセージを、ぜひ劇場で。

家族を想うとき

新場面写真1/photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019

 

家族を想うとき

新場面写真2/photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019

 

家族を想うとき

新場面写真3/photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019

 

家族を想うとき

新場面写真4/photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019

 

家族を想うとき

新場面写真5/photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019

 

家族を想うとき

新場面写真6/photo: Joss Barratt, Sixteen Films 2019

イントロダクション
日本でも大ヒットを記録した『わたしは、ダニエル・ブレイク』を最後に映画界からの引退を表明していたケン・ローチ監督。名匠が引退宣言を撤回してまで描きたかったのは、グローバル経済が加速する中で変わっていく人々の働き方と、時代の波に翻弄される「現代の家族の姿」だ。父リッキーはフランチャイズの宅配ドライバーとして、母アビーはパートタイムの介護士として1日中忙しく働いている。家族を幸せにするはずの仕事が家族で過ごす時間を奪っていき、高校生の長男セブと小学生の娘のライザ・ジェーンは寂しい想いを募らせていく。そんな中リッキーがある事件に巻き込まれてしまう──。個人事業主とは名ばかりで、理不尽なシステムによる過酷な労働条件に振り回されながら、家族のために働き続ける父。そんな父を少しでも支えようと互いを思いやり懸命に生き抜く母と子供たち。日本でも日々取り上げられている労働問題と重なり、観る者は現代社会が失いつつある家族の美しくも力強い絆に、激しく胸を揺さぶられるだろう。

ストーリー
イギリス、ニューカッスルに住むある家族。父のリッキーはマイホーム購入の夢をかなえるために、フランチャイズの宅配ドライバーとして独立。母のアビーはパートタイムの介護福祉士として、時間外まで1日中働いている。家族を幸せにするはずの仕事が、家族との時間を奪っていき、高校生のセブと小学生の娘のライザ・ジェーンは寂しい想いを募らせてゆく。そんななか、リッキーがある事件に巻き込まれてしまう――。

作品タイトル:『家族を想うとき』
出演:クリス・ヒッチェンズ、デビー・ハニーウッド、リス・ストーン、ケイティ・プロクター
監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァティ
2019年/イギリス・フランス・ベルギー/英語/100分/アメリカンビスタ/カラー/5.1ch/原題:Sorry We Missed You/日本語字幕:石田泰子
提供:バップ、ロングライド
配給:ロングライド

公式サイト:longride.jp/kazoku/
コピーライト:(C) Sixteen SWMY Limited, Why Not Productions, Les Films du Fleuve, British Broadcasting Corporation, France 2 Cinema and The British Film Institute 2019

12/13(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開


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