【レポート】『JUNK HEAD』堀貴秀監督「ガラクタ(JUNK)でも諦めなければ何でもできる」次回作への意気込みも

JUNK HEAD

一人の日本人が独学で作り始め7年間かけて完成させ、世界の映画賞を席捲した壮大なSFストップモーションアニメ『JUNK HEAD』(公開中)の初日舞台挨拶が実施された。

〈映画の作り方は独学〉〈たった一人でスタート〉〈制作期間7年間〉〈本職は内装業〉──そんな驚愕ワードをひっさげて、アニメーション界に突如出現した堀貴秀。総ショット数約14万コマ・フィギュアはすべて手作りという本作は、ファンタジア国際映画祭で最優秀長編アニメーション賞を受賞。さらに『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞(R)に輝いたギレルモ・デル・トロから、同じ高みを目指す才能として激賞された。

映画『JUNK HEAD ジャンク・ヘッド』初日舞台挨拶

【日時】3月27日(土) 14:30~15:00
【場所】池袋シネマ・ロサ CINEMA ROSA 1 <2F>
【登壇】堀貴秀監督

『JUNK HEAD』の初日舞台挨拶が3月27日に東京・池袋シネマ・ロサで行われ、本作を手掛けた堀貴秀監督が登壇。早速、堀監督は「本日はありがとうございます!こんなにたくさんの人に来てもらえるとは…。色々とありましたが、やっと公開することができました。」と観客に感謝を述べた。

この作品を作った理由について「30分の短編を作る前は、絵や彫刻とか人形などいろんなジャンルに手を出していて、芸術家を目指していましたが、ピンとくるものがなくて長続きしなかったんですよね。昔から映画は好きで、よく観ていて1人で映画は作れるわけがないと思っていましたが、“新海誠監督”が1人で映画製作をしているのを知って、1人でもできるコマ撮りアニメを製作し始めました。」と話した。

JUNK HEAD

影響を受けた作品について聞かれ「『不思議惑星キン・ザ・ザ』を10代くらいの頃に観て、この作品は初恋の人みたいな感覚になっていてこの作品が1番ですね。」と語った。

作中の好きなキャラクターについての質問に「主人公も好きですし…3バカも…村長も…全部好きですね!(笑)」と答え、会場を沸かせた。

独特な言語についての問いに「普通の言葉だと声優みたいにできないので、声や音が映像とマッチするようにしています。某有名テーマパークキャラクターの名前を言っていたり。“おはようございます(シャケナツミソス)”と言っているところは朝食の鮭、納豆、味噌スープをかけていたりします(笑)」と言語の由来について明かした堀監督。

本作『JUNK HEAD』のタイトルに込めた想いについては「僕自身本当にこれまでガラクタ(JUNK)のようだったんですけど、そんな僕でも諦めずにこの映画を作ることができて、“ガラクタでも諦めなければやれることはあるんだぞ”という意味でつけました。」と作品への思いを述べた。

3部作となっている本作について「絵コンテもストーリーも出来上がっているので、皆さん期待していてください。」と次回作への意気込みを残し、イベントは幕を閉じた。

JUNK HEAD

ストーリー
遺伝子操作により長寿を得た人類は、その代償に生殖能力を失う。
さらに環境汚染、ウィルス感染により世界の人口は激減。
人類滅亡を止めるカギは、地下世界に生息する繁殖能力を得た人口生命体マリガンにあった。
今、未来を救うために“主人公”が、地下迷宮へと潜入する――。

作品タイトル:『JUNK HEAD』
監督・原案・キャラクターデザイン・編集・撮影・照明・音楽:堀貴秀
音楽:近藤芳樹
制作:やみけん
製作:MAGNET
配給:ギャガ

公式サイト:gaga.ne.jp/junkhead
公式Twitter:JUNKHEAD_movie
コピーライト:(c)2021 MAGNET/YAMIKEN

3月26日(金)アップリンク渋谷、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺他 全国順次公開

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