【レポート】映画『Red』完成披露プレミア上映会で夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗が「愛して止まないモノ」語る

Red

現代女性の恋愛心理描写を巧みに表現し、女性から圧倒的な支持を得る直木賞作家・島本理生が、センセーショナルな表現で新境地を開いた「Red」。刊行当初、あまりにも衝撃的な内容のため賛否両論となった小説を『幼な子われらに生まれ』で第41回モントリオール世界映画祭コンペティション部門審査員特別大賞など数々の賞を受賞した三島有紀子監督が映画化した『Red』が2月21日(金)より新宿バルト9ほかにて全国公開される。

この度、本作の公開を記念して、超豪華キャストが登壇する完成披露プレミア上映会が開催された。イベントには、主演の夏帆、そして妻夫木聡柄本佑間宮祥太朗三島有紀子監督ら豪華キャスト・スタッフ陣が登壇し、本作へ込めた熱い思いを語った。当日は、「何度生まれ変わっても、あなたを愛する」の花言葉の意味を持つ999本の真紅の薔薇で描かれた巨大タイトルパネルがステージ上に用意され、映画のテーマに合わせ、それぞれが「愛して止まないモノ」トークが展開するなど会場は盛り上がりを見せた。

『Red』完成披露プレミア上映会 概要

日時:1月29日(水)17:30〜18:00
登壇者(敬称略):夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗、三島有紀子監督
場所:新宿バルト9 シアター6

■イベントレポート

三島組初主演に夏帆「これまで監督の色々な思いを共有して作品を作り、現場で三島監督が戦う姿も見てきました。その中で主演として呼んでいただけたことで、生半可な気持ちでは出来ないなと覚悟を持って挑ませてもらいました」と気合十分。三島監督も夏帆を主演に抜擢した理由について「鞍田さん(妻夫木)に出会うことで塔子(夏帆)がこれまでしまい込んでいたものを放出していくという、その難しいプロセスを誰が演じられて、誰が演じたら自分が撮りたいかと考えたときに、夏帆さんが思い浮かんだ」と全幅の信頼を口にしていた。

塔子という役柄に夏帆「つかみどころのない人で、私自身も塔子と一緒に悩みながら監督と一緒にキャラクターを作りあげました。そんな環境で演じることができたことに感謝したいです」と報告。一方、かつて愛していた男・鞍田役の妻夫木は、初共演となる夏帆を「可愛らしいイメージは元からあったけれど、わからないことはわからないと素直に吐露して嘘がなくて好き。最後まで塔子という役柄と戦っていた姿は素晴らしいと思った」と絶賛した。

その夏帆は妻夫木について「悩んでいることをそのまま妻夫木さんに見せてぶつけたらどうなるのだろうかと思ったし、その方がお互いの距離を縮めることができると思いました。それを、妻夫木さんは受け止めてくださって。安心感がありました」と感謝の返礼だった。

塔子に想いを寄せる小鷹役の柄本は演じる上で「ライトに爽やかな塔子の笑顔を引き出せたらと思って演じました」とこだわりを明かし「小鷹は人付き合いもよくて、そつなく周りを盛り上げる世渡り上手。常に70点を叩き出してくる男」と分析。塔子の夫・真役の間宮「旦那役ということで、夏帆さんと娘役との3人で遊園地に行きました。ただただ楽しい休日みたいでした」とプライベートでは独身だけに、ファミリー感を疑似体験。しかし夏帆「すごく楽しかったけど、その後に私は妻夫木さんとキッチンスタジオでシチューを作るという…これは一体何なのか!?と罪深い気持ちになりました」とリアル塔子のような環境で役作りに励んでいたことを明かした。

この日のステージ背景には、999本のバラで作られた“Red”のタイトルが。999本のバラには「生まれ変わってもまたあなたを愛し続ける」という花言葉があるそうで、「生まれ変わっても愛したいもの」を聞かれた三島監督「一緒に映画を作りたいと思う人たち」と映画愛で返答。すると間宮「その後に答えづらい…」と苦悶の表情も「僕は阪神タイガースを生まれ変わっても愛そうと思う。子供の頃から応援していて、阪神を応援して良かったなと思うことも多いので…すいません!三島監督の真面目な後に」と照れていた。

映画好きの柄本「映画と映画館を愛したい。映画館という暗闇が好きなので。映画は映画館で観るように作られているから、そこで観ないとちゃんと観ていない気がする」とツウならではのこだわりを見せた。一方、一児の父親である妻夫木「私事だけど…生まれたばかりの我が子。物理的には無理な話かもしれないけれど、生まれ変わっても愛したいくらいに愛している。もう一生見ていられます」とニコニコで「我が子と一緒にいたいと、沢山子育てをしています」とすっかりパパの顔だった。

続いて夏帆「猫を愛したい。飼っている2匹の猫が本当に可愛い。だから生まれ変わっても絶対に猫です。撮影中は新潟ロケで会えないのが辛かった。でも撮影の合間も猫の動画を見て頑張ろうと思っていました」と過酷な撮影も、猫に癒されながら挑んでいたと語った。

イベントの最後に、妻夫木「お話を頂いたときは大人の恋愛映画だと思っていたけれど、完成作品を観終わったときは群像劇に思えた。それぞれの人生を選択する映画だと思うし、自分は何者なのか?人生とは?と自分を見つめ直してもらえる作品」とアピール。主演の夏帆「1年前の撮影では悩んで苦しんで、でもそれも幸せな時間でした。私も一人の人間として生きていく中で、何を選択して生きていけば、自分に素直になれるのかと考えながら演じていました。観終わった後に皆と語り合いたくなるような映画です」と思いを込めた。

三島監督「宿命の愛の映画であり、女性の人生の選択の映画。私自身、思い切った選択ができないこともあるし、その選択が周りを傷つけたり、自分を殺すようなこともある。人生には沢山の選択があります。みなさんにとってこの映画が、大切にしているものを見つめ直すきっかけになれば嬉しいです」と期待を込めた言葉でイベントを締めくくった。

夏帆をはじめ、豪華俳優陣がそれぞれの覚悟を持って挑んだ映画『Red』。イベント語られたキャスト・スタッフの想いが詰まった大人の恋愛映画がいよいよ、2月21日(金)公開となる。

大雪の夜、車を走らせる男と女。
先が見えない一夜の道行きは、ふたりの関係そのものだった。

ストーリー
誰もがうらやむ夫、かわいい娘、“何も問題のない生活”を過ごしていた、はずだった村主塔子。10年ぶりにかつて愛した男・鞍田秋彦に再会をする。鞍田は、ずっと行き場のなかった塔子の気持ちを、少しずつほどいていく…。しかし、鞍田には“秘密”があった。現在と過去が交錯しながら向かう先の、誰も想像しなかった“決断”とは――。

作品タイトル:『Red』
出演:夏帆、妻夫木聡、柄本佑、間宮祥太朗
片岡礼子、酒向 芳、山本郁子/浅野和之、余 貴美子
監督:三島有紀子
原作:島本理生『Red』(中公文庫)
脚本:池田千尋 三島有紀子
制作プロダクション:オフィス・シロウズ
R15+
企画協力:フラミンゴ
企画・製作幹事・配給:日活

公式サイト:https://redmovie.jp/
公式Twitter:@red_movie2020
コピーライト:(C)2020『Red』製作委員会

2020年2月21日(金)新宿バルト9ほか全国ロードショー


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