【レポート】『DIVOC-12』上田慎一郎監督×松本穂香が国内初のバーチャルプロダクション技術を使用した映画撮影を語る

DIVOC-12

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けているクリエイター、制作スタッフ、俳優が継続的に創作活動に取り組めるよう始動した、12人の監督による12本の短編からなる物語『DIVOC-12』(読み方:ディボック-トゥエルブ/2021年秋全国公開)の1作品『ユメミの半生』の上田慎一郎監督、主演の松本穂香さんらが、ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2021アワードセレモニーに登壇した。

『DIVOC-12』×バーチャルプロダクション発表 概要

日時:6月21日(月)
登壇者(敬称略):松本穂香、上田慎一郎(監督)、冨田みどり(株式会社ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント代表取締役)

DIVOC-12

アワードセレモニーでは、オフィシャルコンペティション授賞式やCGアニメーションなど各部門の受賞者が発表され、大いに盛り上がりをみせた。また、『DIVOC-12』でバーチャルプロダクションを活用して撮影した上田監督作品のメイキング映像が初めて公開され、室内スタジオに設置された大型LEDディスプレイに天候や時間に関係なく撮影が進められた様子が映し出された。

バーチャルプロダクションについて、冨田代表取締役は「大型LEDディスプレイに映し出された背景が、実際の撮影に使用しているカメラの動きと連動して動くことで、まるでその空間の中にいるような映像を撮影できるシステムです。今回、一つのスタジオで、3日間、12シチュエーションの撮影を実現しました。コロナ禍で人の移動が制限される中でも、このようなテクノロジーを活用いただくことによって、クリエイターの表現の幅をより広げることに繋がるのではと思い、国内初の映画撮影として、上田監督に採用いただきました」と発表。

DIVOC-12

国内で初めて、バーチャルプロダクションを使用して映画を撮影した上田監督は、「めちゃくちゃ楽しかったです!グリーンバックの場合、後ろにどんなものが映っているのかをイメージしながら撮影しないといけないのですが、バーチャルプロダクションは、後ろに映像が映るので、作り手として良い手ごたえを掴みながら撮っていけるんです。良い手ごたえを感じながら撮影出来ることがこんなに大事なことなんだと改めて思いました。最新技術なのですが、アナログな部分もあり、昔初めてハンディカムを持って撮影した時のことを思い出しました」と魅力を語った。

DIVOC-12

また、リアルな現場でなく、バーチャル上のセットで初めて演技をした松本さんは、「走っているシーンがあったのですが、実際にはその場で走っている動きをしているだけで、背景の映像が変わっていくので、これが映像になった時にどうなるんだろうとわくわくしていました。衣装を着替えて戻るたびにその場の雰囲気が変わっているので、毎回感動しつつ、日本で初めてのプロジェクトをスタッフさん含め、全員が新鮮な気持ちで楽しめました」と撮影を振り返った。

プロジェクト名について

「DIVOC」はCOVIDを反対に並べた言葉です。「12人のクリエイターとともに、COVID-19をひっくり返したい。」という想いが込められている。また、DIVOCのそれぞれの文字が表す下記の意味を軸にプロジェクトが進められていく。
Diversity(多様性)/Innovation(革新)/Value(新しい価値)/Originality(個性)/Creativity(創造)

DIVOC-12

『DIVOC-12』は、ソニーグループが立ち上げた「新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金」の支援活動の一環として、コロナ禍で映像制作活動において大きな影響を受けているクリエイターたちを支援するプロジェクト。

映画制作を牽引していく3人の監督は、『新聞記者』(19年)で第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめとした主要3部門を受賞した藤井道人監督、世界中で社会現象を巻き起こした『カメラを止めるな!』(18年)の上田慎一郎監督、第41回モントリオール世界映画祭で審査員特別大賞を受賞した『幼な子われらに生まれ』(17年)の三島有紀子監督

日本映画界を代表する監督たちの元に集い共に映画制作を行うのは、“成長への気づき”というテーマを掲げる藤井道人監督チームの志自岐希生監督林田浩川監督廣賢一郎監督、“感触”というテーマでメガホンを取る上田慎一郎監督チームのふくだみゆき監督中元雄監督エバンズ未夜子監督、そして“共有”というテーマで制作する三島有紀子監督は山嵜晋平監督齋藤栄美監督加藤拓人監督。世界を沸かす、日本映画界の新たなる才能たちが集結した。

三島有紀子監督作品『よろこびのうた Ode to Joy』の主演は富司純子藤原季節。山嵜晋平監督作品『YEN』の主演は蒔田彩珠、共演に中村守里。齋藤栄美監督作品『海にそらごと』の主演は中村ゆり髙田万作。そして、加藤拓人監督作品『睡眠倶楽部のすすめ』の主演は前田敦子

上田慎一郎監督作品『ユメミの半生』の主演は松本穂香、共演に小関裕太。ふくだみゆき監督作品『魔女のニーナ』の主演は安藤ニコ、共演に、家族YouTuberのおーちゃん。中元雄監督作品『死霊軍団 怒りの DIY』の主演は、清野菜名。共演に高橋文哉。そして、エバンズ未夜子監督作品『あこがれマガジン』の主演は小川紗良横田真悠

作品タイトル:『DIVOC-12』
監督:藤井道人 上田慎一郎 三島有紀子
志自岐希生 林田浩川 ふくだみゆき 中元雄 山嵜晋平 齋藤栄美
廣賢一郎 エバンズ未夜子 加藤拓人
制作統括:and pictures
製作・配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

公式サイト:https://www.divoc-12.jp
公式Twitter:@divoc_12
公式Instagram:@divoc_12
コピーライト:(C) 2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc. All rights reserved.

2021年 秋ロードショー

 

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