母の思い出の中に見る「古き良き昭和」

7月25日は亡母の祥月命日やった。もう5年も経った。月日の流れは本当に早い。オレンジ色のグラジオラスを見かけ、つい買った。はっきり言って、「なんでオレンジ?」と、良さがわからんかったけど、母が好んで育てていた。今では古めかしささえ感じるオレンジのグラジオラス、夏に出回るありふれたお花やけど、私が子供やった頃は、「モダンで素敵な洋花」やったのかもしれない。

母を偲んで「昭和風」に生けてみた。昭和の家には家具調のテレビの上や下駄箱の上に花瓶、花瓶の下にはレースの花瓶敷。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

母が「オレンジ色」を植え続けたのは、ある種の「懐かしさ」からではなかったやろうか?とふと思う。他の色も出回るようになったのに、母にとってはやはりグラジオラスは「オレンジ」だったのだろう、と想像する。小さかった私や妹を育てながら、父もまだ健在だったあの頃の色々な事に思いをはせながら、ついこの色を選んで植えていたのではないだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひさしぶりに、母の戸塚刺繍作品を飾ってみた。これも、昭和な家具調テレビの上や、サイドボードの上、下駄箱の上など、時々場所を変えながら飾られていた。今の厚みのないテレビは場所もとらずに便利やけど、昭和のテレビの上は楽しかったなあ、なんて懐かしく思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして昭和な布団の中で「くふっ!」と気持ちよさそうな猫一匹。母にとっては、毛深い孫(笑)