「アニエス・ヴァルダ傑作セレクション」トークイベント開催決定!小泉今日子、渡辺真起子、井浦新、斎藤工がオンライン登壇

コロナ禍で長らく休館を余儀なくされ、緊急事態宣言解除後に再開された神保町のミニシアター岩波ホールで、現在岩波ホールセレクションと銘打って、過去に上映されたヒット作を中心とした特集上映が行われている。

7月18日(土)からは、ホールとの縁が深い、昨年90歳で亡くなったフランス人女性監督アニエス・ヴァルダの特集「アニエス・ヴァルダ傑作セレクション」が始まる。特集する上映作品は、『落穂拾い』(00)、『ダゲール街の人々』(75)、『アニエスによるヴァルダ』(19)、『ジャック・ドゥミの少年期』(91)の4作品だ。

配給元のザジフィルムズは、小規模独立系映画配給会社が集まって4月に立ち上げたHelp!The映画配給会社プロジェクトの発起人の一社。
このプロジェクトでは配信プラットフォーム《アップリンククラウド》を利用しての“映画会社別見放題パック”を展開する一方、現在は横浜のミニシアター、ジャック&ベティで配給会社社長がオンライン登壇して観客やオンライン視聴者と交流するトークイベントも開催し、今まで黒子だった映画配給会社の可視化を目指して活動している。
その“Help!The映画配給会社プロジュクト”が、今度は“ミニシアターパーク”とコラボイベントをスタートすることになった

“ミニシアターパーク”は、俳優井浦新の呼びかけに、同じく俳優の斎藤工渡辺真起子が応える形で始めたキャンペーン。厳しい状況に晒されている各地のミニシアターを助けるために、映画の撮影と同じように、俳優たちが集合と解散を繰り返しながらアイデアを出し合い、映画館を応援して行こう、というもの。

今回、その両者がコラボし、岩波ホールで7月23日(木・祝)と8月2日(日)の2日間、オンライントークイベントを開催することになった。題してわたしとヴァルダと映画館vol.1&vol2

7月23日(木・祝)は小泉今日子渡辺真起子、8月2日(日)には井浦新斎藤工のオンライン登壇が決定している。さらに、ヴァルダ好き、ミニシアター好きに呼びかけ、スケジュールが合う俳優が加わる可能性も。

各日、前半は上映中の『落穂拾い』を中心にアニエス・ヴァルダ監督について思い思いに語ってもらい、後半は岩波ホール岩波律子支配人が場内から参加し、50年以上の歴史を誇る岩波ホールについて、ミニシアターについて、俳優たちとトークを繰り広げる予定だ。

本来、満席で220名が入場できる岩波ホールは、現在ソーシャルディスタンスを守っての60席限定。“ミニシアターパーク”は、空けている席をオンラインでトークを視聴するバーチャルな観客に有料で販売し場内を満席にする、という試みを行っており、今回も160名限定でチケット(1,000円)を販売する。
詳細は、ザジフィルムズ公式note(https://note.com/zaziefilms/n/n980ce97b4968)にて。

 

「アニエス・ヴァルダ傑作セレクション」上映作品

『落穂拾い』
ある日、ヴァルダ監督はパリの市場で、道路に落ちているものを拾う人たちを見ていて映画の着想を得た。その後、いろいろな市場で人々の拾い集める動作を観察しているうちにミレーの名画『落穂拾い』を連想し、田舎ではまだ落穂拾いをしているのだろうかという疑問にかられた。こうして、ハンディカメラを手に、フランス各地の“現代の落穂拾い”を探す、彼女の旅は始まる。

(c) ciné tamaris 2000

監督・脚本・語り:アニエス・ヴァルダ|撮影:ディディエ・ルジェ、ステファーヌ・クロズ|編集:アニエス・ヴァルダ、ロラン・ピノ2000年/フランス/82分/カラー/原題:Les Glaneurs et la Glaneuse

 


『アニエスによるヴァルダ』*遺作
長編劇映画監督デビュー作『ラ・ポワント・クールト』から、世界各国の数々の映画賞に輝いた前作『顔たち、ところどころ』まで、ヴァルダが60余年の自身のキャリアを振り返る、集大成的作品。飽くことのない好奇心と情熱をもって、死の直前まで創作活動を止めることのなかった彼女の、これは遺言状ではなく未来へのメッセージ。<第69回ベルリン国際映画祭正式出品作品>

(c) 2019 Cine Tamaris –Arte France –HBB26 –Scarlett Production –MK2 films

監督:アニエス・ヴァルダ|製作:ロザリー・ヴァルダ|2019年/フランス/119分/カラー/5.1ch/1:1.85/原題:Varda par Agnès|日本語字幕:井村千瑞

 


『ダゲール街の人々』
自身が50年以上居を構えていたパリ14区、モンパルナスの一角にあるダゲール通り。“銀板写真”を発明した19世紀の発明家の名を冠した通りには肉屋、香水屋…、様々な商店が立ち並ぶ。その下町の風景をこよなく愛したヴァルダが75年に完成させたドキュメンタリー作家としての代表作。人間に対する温かな眼差しと冷徹な観察眼を併せ持ったヴァルダの真骨頂。

(c) 1994 AGNES VARDA ET ENFANTS

監督:アニエス・ヴァルダ|撮影:ウィリアム・ルプシャンスキー、ヌーリス・アヴィヴ|1975年/フランス/79分/カラー/モノラル/スタンダード/原題:Daguerréotypes|日本語字幕:横井和子

 


『ジャック・ドゥミの少年期』
「わたしは残しておきたい。輝くばかりのジャックの少年期と夢見るようなあのまなざしを。」“ジャコ”は友人から映写機を借りたことで、映画に夢中になっていく。ある日、街の映画館に「白雪姫」がやってきた。少年の日の夢だけを信じて貫いたひとりの男が、死を目前にして目の前にいる…。生涯の伴侶であるドゥミの創造の源泉を、最愛の妻ヴァルダがフィルムに焼き付けた優しく切ない名作。

(c) ciné tamaris 1990

監督・脚本:アニエス・ヴァルダ出演:ジャック・ドゥミ、フィリップ・マロン、ローラン・モニエ1991年/フランス/カラー&モノクロ/120分/ビスタ
原題:Jacquot de Nantes

 


岩波ホールHP:https://www.iwanami-hall.com/
配給:ザジフィルムズ

アニエス・ヴァルダ傑作セレクション
7月18日(土)より、岩波ホールにて3週間限定公開

 

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