山田杏奈、青木柚、ピエール瀧ら登壇 映画『NEW GROUP』公開記念舞台挨拶

映画『NEW GROUP』の公開記念舞台挨拶が6月13日に東京・グランドシネマサンシャイン池袋にて行われ、主演を務める山田杏奈をはじめ、青木柚、ピエール瀧、下津優太監督、そして本作に特別協力として参加した日本体育大学・体操部が登場した。

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2024年、商業映画監督デビュー作『みなに幸あれ』がスマッシュヒットとなった下津優太監督の劇場公開二作目となる本作。一作目の『みなに幸あれ』は、「幸せは、人の不幸の上に成り立っている」というテーマで描かれたが、二作目となる『NEW GROUP』は組体操という「集団行動」における人間の行動心理の根底を、コミカルにそしてシリアスに炙り出す。

家族に問題を抱える、引っ込み思案な普通の高校生の主人公・愛を演じた山田は「撮影中も結構時間がタイトだったり、やらなければいけない要素がたくさんあったりして、振り返ってみるとかなり過酷な撮影期間だったという印象が強いです」と振り返ると「撮影中に真剣に取り組んでいたシーンが、誰かにとってはすごく笑えるポイントだったりするようで、昨日公開されて『面白かった』という声をいただき、とても嬉しかったです」と笑顔を見せる。

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愛のクラスメイトであり、海外帰りで日本の学校の協調性を重んじる集団行動に馴染めない転校生・優を演じた青木は「公開する前から、ビジュアルや予告編からインパクトがある映画で『楽しみ』という声をいただいていたのですが、友人から『組体操の映画、公開されたね』と言ってもらい、公開されたことを肌で感じています」としみじみ語る。

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不敵な笑みを浮かべ集団を導く校長を演じたピエールは「撮影のときから『この映画はどんな人間がみるのだろう』と思っていましたが」と発言して客席を見渡すと「なるほど、こういう人たちなんだな」と言い会場を笑わせ「本当に奇妙な映画ではありますが、SNSなどを見ると『なるほど』と分かった人もいれば『全然分かんねえ!』という人もいて。そうやって二分するのは、この映画の良さなんだなと思いました」と映画の魅力を伝えていた。

登壇者が口々に「奇妙な映画」だという中、下津監督も「こんな天気のいい土曜日に奇妙な映画を観に来てくださってありがとうございます」と挨拶し会場を沸かせると「組体操に襲われる」という奇抜な設定に山田は出来上がった作品を観て「私も台本からはまったく想像できなかった」と驚いたことを明かすと、青木も「僕も動いているものが近づいてくるという恐ろしさに慄いていたのですが、完成した映像を観ると、すごく芸術的で……改めてすごい作品だなと思いました」と感想を述べていた。

ダイナミックな人間の身体表現が恐怖に変わる本作。ピエールは「騎馬戦のシーンがありますが、時間に追われてとても大変だった。撮影のとき『やべぇ、日が暮れちゃう』と言いながら、みんなで日の当たっている場所に移動することもあって。そのなかでよく撮り切ったなと感心しました」とチームワークの良さに脱帽していた。

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下津監督は、物語の後半、この映画のテーマをメッセージとして伝える役割を果たしたピエールに「説得力が本当にすごくて、映画がすごく引き締まりました」と感謝を述べると、ピエールは「僕は台本に書いてあることを演じていただけなんですけれどね」と恐縮すると「でも『これが本当の狂気なのか』という感じで見ていました」と振り返り、モニター越しにも伝わる異様な存在感を絶賛した。

ピエールと対峙するシーンに山田は「台本だけ見ると校長先生もかなり奇天烈な役じゃないですか。あれを体現される瀧さんが本当にすごいと現場で感じていました」と圧倒的な存在感に脱帽したというと、青木も「瀧さんとのシーンが終わって、瀧さんが先にクランクアップされたのですが、僕らがいる控室にいらっしゃって『よく分かんないけど、頑張ってね!』と言って帰られたのがすごく印象的でした」と当時を振り返ると「僕らも同じ気持ちで現場を戦ってきたので『そうだよね、頑張るしかないな』という気持ちで残りを駆け抜けられました。こんなにはっきりと『よく分かんない現場』と言ってくれる大人がいるんだと、すごく救われました」と回顧していた。

下津監督は「色々な本を読んでいた時に、社会学の本に“社会は様々な集団でできている”と書いてあったんです。集団って見方を変えると怖いなと思ったんです。ゾンビみたいな自由な集団も怖いけど、規則正しい集団も怖いなと。規則正しい集団って何だろうと思った時に『集団行動を極めると人間ピラミッドだ』という発想に至ったんです」と本映画の発想の種を明かしていた。

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そんな「集団行動」に対して違和感を覚えた瞬間を聞かれた山田は「中学校の時、スカートの長さを短くしちゃいけないという校則があったんです。ずっと『この数センチで何が変わるんだ』と思っていました。今振り返るとそれなりの理由があるんだと思うんですけど、当時はすごく短くしたくてモヤモヤしていました」と回答すると、青木は「僕は出席番号です」と答え「僕はほぼ出席番号が一番で。何をするのも最初は出席番号順だったので、それが違和感でした」と思いを述べていた。

ピエールも「僕は野球部だったので、同調圧力の塊でした」と笑うと「理不尽なルールの温床でしたね。『水を飲むな』から始まり『1年生はノーマルなスパイクじゃなければだめだ』とか、今思うと違和感だらけですね」と語っていた。

この日は、劇中で披露した組体操に特別協力した日本体育大学の体操部員18人も登壇。整列された「集団」で登場すると、肩車→サボテン→扇→やぐら→塀と組体操を披露する。黙々と組体操を行うなか、ピエールがDJさながらに実況を繰り広げると、会場は大盛り上がり。

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下津監督は「日体大さんに何度か通わせていただきました。特に廊下バトルのシーンは『なんか気持ち悪い動きないですか?』と相談して、一緒に作り上げて行ったんです」と感謝を述べると、山田も「日体大の皆さんも同じく過酷なスケジュールの中で、すごく大変な中、頑張ってくださって、本当に感謝してもしきれないです。エンドロールの一番上に日体大の皆さんがいらっしゃるなという感じです」と、彼らの存在なくして映画が完成しなかったことをしみじみと語っていた。

最後に山田は「肯定的な意味で、これほどまでに好きな人と嫌いな人が分かれる映画もないだろうなと思います。でも、それがこの映画の本当の良さだと思います」と胸を張ると、青木も「友達や知人と話したら何かしら盛り上がる作品だと思います。そういう輪を広げていただけたら嬉しい」と呼びかけると、ピエールも「様々な感想がおありかと思います。しかし、一番大事なのは『これを劇場でやっている』ということのような気がします。それがこの映画の大事なところだと思います」とコメントした。

2人の言葉を受けて下津監督は「少し変わった映画なので、ハマった人、ハマらなかった方、どちらもいらっしゃると思います。ぜひハマった方は声を大にして、色々と広げていただければなと思います」と客席に呼びかけ、大きな拍手に包まれるなか舞台挨拶は幕を閉じた。

『NEW GROUP』
出演:山田杏奈 青木柚 駒井蓮 木下暖日 佐々木ありさ ロジャース歌乃 細井じゅん 松本亮 足立智充 坂倉なつこ 清水崇 前野朋哉 ピエール瀧
原案・監督:下津優太
脚本:下津優太 佐原百子
主題歌:藤原さくら「new world」Tiny Jungle Records
特別協力:日本体育大学
制作プロダクション:ジェミナイフィルムズ
製作:KADOKAWA シネマサンシャイン ムービーウォーカー
配給:KADOKAWA
(C)2026映画「NEW GROUP」製作委員会
https://newgroup-movie.jp/

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