【レポート】役所広司、第76回カンヌ国際映画祭で男優賞受賞!ヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』

PERFECT DAYS
(c)Kazuko Wakayama

第76回カンヌ国際映画祭で、映画『PERFECT DAYS』の主演、役所広司が男優賞を受賞した。

監督のヴィム・ヴェンダースが、日本の公共トイレのなかに<small sanctuaries of peace and dignity(平穏と高貴さをあわせもった、ささやかで神聖な場所)>を見出し、清掃員の平山という男の日々の小さな揺らぎを丁寧に追いながら紡いだ本作。平山を演じるのは、ヴィム・ヴェンダースが長年リスペクトしてやまない俳優、役所広司。共演に、中野有紗麻生祐未田中泯柄本時生アオイヤマダ石川さゆり三浦友和らが名を連ねる。

インタビューで役所は「平山の暮らしぶりをイメージさせる様な環境を監督が整えてくださった」と明かしており、カンヌ国際映画祭の公式上映では約10分間のスタンディングオベーションにつつまれ、観客からも大きな評価を得ていた。

授賞式後にて、みごと男優賞に選ばれた役所は、壇上にて感激につつまれながら、「こうやってこんな華々しいカンヌ映画祭でスピーチをするのはあんまり好きじゃない」と微笑みながら、製作の柳井康治をはじめ、監督のヴィム・ヴェンダース、脚本の高崎卓馬、そして製作スタッフ、キャスト、事務所のスタッフ等、一人一人に心のこもった感謝の意を表した。

また、直後に行われた日本の記者向け取材で役所は「この賞に恥じないように頑張らなきゃな」と心情を明かし、海外へ出演について話が及ぶと「自分の表現が役に立つような良い作品があれば参加したいとは思っています。基本的には、自分たちの国の映画で、世界中の人たちに楽しんでもらえるのが、一番の早道かな」と語った。

役所は、第50回カンヌ国際映画祭にて、主演作『うなぎ』(今村昌平監督作)がパルムドールを受賞。男優賞は初の受賞となる。また『PERFECT DAYS』はエキュメニカル審査員賞も受賞している。

PERFECT DAYS
(c)Kazuko Wakayama
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ストーリー
東京・渋谷でトイレの清掃員として働く平山(役所広司)。彼は淡々と過ぎていく日々に満足している。毎日を同じように繰り返しているように見えるが、彼にとってはそうではなかった。毎日はつねに新鮮な小さな歓びに満ちていた。まるで風に揺れる木のような人生である。昔から聴き続けている音楽と、休日のたびに買う古本の文庫を読み耽るのが、歓びである。いつも持ち歩く小さなフィルムのカメラで木々を撮る。彼は木が好きだった。自分を重ねているのかもしれない。あるとき彼は、思いがけない再会をする。それが彼の過去にすこしづつ光をあてていく。

作品タイトル:『PERFECT DAYS』
出演:役所広司、柄本時生、中野有紗、アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和
監督:ヴィム・ヴェンダース
脚本:ヴィム・ヴェンダース、高崎卓馬
製作:柳井康治
2023/日本/カラー/DCP/5.1ch/スタンダード/124分
製作:MASTER MIND
配給:ビターズ・エンド

公式サイト:perfectdays-movie.jp
コピーライト:(C)2023 MASTER MIND Ltd.

12月22日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー!
10月24日~特別先行上映

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